1.サイズや形が気に入らない

猫は全体が囲われた狭い場所や体がピッタリとフィットする空間を好む傾向があります。もし、ベッドが大きすぎて空間が広かったり、逆にクルクルまわって体勢を変えられないほど窮屈すぎたりすると使うのを避けることがあります。
もし、サイズや形が合っていない場合は、ブランケットやバスタオルで空いたスペースを埋めてあげるとよいでしょう。飼い主さんの古着などを置いてあげてもいいかもしれません。慣れたニオイの効果で使ってくれるかもしれません。
2.設置場所が気に入らない

猫は安心して休むために、静かで適度に暖かく、部屋全体の様子が見える場所を好むため、家族の動線上にあって人通りが多い場所や、家の中で孤立しすぎている場所に置いておいても使ってくれないことがあります。
猫用ベッドは、猫が好んで過ごす場所に置いてあげることが大切です。まずは猫がどこで過ごすことが多いか観察しておきましょう。その上で、猫がよく過ごす場所の近くにさりげなく置いてあげると使ってくれるはずです。
3.素材やニオイが合わない

ベッドの素材によっては、ニオイや素材の感触が好みに合わないため、使ってくれないことがあります。
製造過程や保管・輸送時についた化学物質のニオイが原因のこともありますし、夏用のひんやり冷感の生地や、冬用の化繊による静電気も嫌がることがあります。
新品のベッドは、お湯で洗うと不快なニオイは軽減されます。洗えないものは天日干しが有効です。ただし、アルコール消臭スプレーは、猫に有害なので使わないでください。
素材が気に入らない場合は、上から好みの生地をかけてあげるだけでもよいでしょう。
4.ほかに好きな寝場所がある

新しい猫ベッドよりも、猫が既に気に入っている場所があると、わざわざ新しいベッドを使う理由がないと思っているかもしれません。
段ボール箱や日当たりの良い窓辺、飼い主のベッドなど、いつも過ごしている場所があれば、猫用ベッドは目に入っていないかもしれません。
猫用ベッドは嫌いなわけではないけど、ほかの場所を好むというときには、猫がいつもいる場所の近くに置いて、まずはその存在に注目してもらうとよいでしょう。
お気に入りのおもちゃをベッドに入れたり、おやつをその場所で与えるなどして、楽しい場所だと認識させると気がつけば使うようになります。
5.猫の習性による性質

猫は狩猟本能を軸に生きているため、本質的に探求心が強い動物です。飼い主が「わざわざ用意してくれたもの」より「自分でたまたま見つけたもの」の方が魅力的に感じる傾向があるため、素直に使ってくれないことがあります。
また、新しいものに慣れるまで時間がかかる猫も多いため、自然に興味を持つまで待つことも大切です。使わなくてもそのまま置いておくと、ある日突然使い始めることもあります。最初はまったく無視していても、ベッドを部屋の隅や箱の中にさりげなく置いておくと、あるとき急に使うようになることも少なくありません。
まとめ

せっかく選んで買った猫用ベッドを使ってもらえないと、ちょっと寂しい気持ちになりますが、猫には猫なりのこだわりの目線で「これは自分の快適基準を満たしていないぞ」と思っているだけかもしれません。
ベッドの置き場所やニオイそのものにも対策ができていれば、一旦そのままにしておいても大丈夫です。「なかなか使わないなぁ」と思っているうちに、ふと見たら丸まって寝ていた、なんてこともよくあることです。
愛猫が快適に過ごせる環境づくりを、焦らず楽しみながら続けていきましょう。