猫に『冬のお留守番』をさせるときの注意点4つ トラブルの危険性から対策法まで

猫に『冬のお留守番』をさせるときの注意点4つ トラブルの危険性から対策法まで

寒い季節は猫にお留守番をさせるのが少し心配になりますよね。部屋が冷えたり、水が凍ったり、思わぬトラブルが起きることもあります。けれど、ちょっとした工夫をしておけば、愛猫は安心して飼い主さんの帰りを待っていられるんです。この記事では、寒い季節に気をつけたいポイントや、安全に過ごすための工夫をわかりやすく紹介します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

冬のお留守番は危険が潜むシーズン

窓辺で眠る可愛い猫 茶トラ白

冬は気温が下がるだけでなく、空気が乾燥しやすく、猫の体調にも影響が出やすい季節です。

そんな時期に留守番をさせると、冷えや脱水、ストレスなどのトラブルが起こりやすくなります。

とくにシニア猫や子猫は体温調節が苦手なため、飼い主の外出時間が長くなる日は注意が必要です。

寒さは猫の体へ大きな負担になります。まずは「冬の留守番には危険がある」と意識することが大切です。

猫に『冬のお留守番』をさせるときの注意点

猫と毛布

1.室温管理で体調を維持する

冬のお留守番で最も重要なのは室温管理です。猫が快適に過ごせる室温はおおむね20〜25度ほどにしておくとよいでしょう。

外出中に暖房を完全に切ってしまうと、室内温度が10度以下になることもあり、低体温症のリスクが高まります。

エアコンのタイマー機能や、温度を一定に保つサーモスタット付きヒーターを利用すると安心です。ただし、ヒーターのコードをかじる事故も多いため、コード類には保護カバーをつけておくと良いでしょう。

もし停電などが心配な場合は、猫が自分で温度を調整できるよう、毛布や猫用のホットマットを置いてあげるのもおすすめです。

2.冬でも水分対策はしっかりおこなう

冬は空気が乾燥しているため、知らないうちに猫も水分不足になりがちです。暖房を使うとさらに湿度が下がります。

脱水症状になると、尿路結石や腎臓のトラブルを引き起こす恐れがありますので、出かける前には、複数の場所に新鮮な水を用意しておくのが安心です。

自動給水器を設置すると、水が冷たくなりすぎず清潔さも保てます。猫も体の中がカラカラになりやすい季節なので留守中も潤いを保てる環境づくりを大切にしましょう。

3.防寒グッズは「安全性」を最優先に

猫はぬくもりのある場所を好むため、ふかふかのベッドやブランケットを用意してあげると安心します。

ただし、電気毛布や湯たんぽなどを使う場合は、温度の上がりすぎや低温やけどに注意が必要です。

長時間留守にする日は、電源付きの暖房器具を使いっぱなしにするのは危険なため、安全性を考えるなら、猫自身が好きなときに出入りできる毛布を用意しておいてあげましょう。

ダンボール箱に毛布を敷いてあげるだけでも、体温がこもりやすく快適に過ごせます。猫が自分で暖かい場所を見つけられる環境をつくることが、冬のお留守番でもストレスを感じにくくなります。

4.防犯と防災対策も忘れない

冬は暖房器具の使用が増えることで、火災リスクも高まります。ヒーターの近くにカーテンや紙袋を置かないなど、出かける前の安全チェックは必須です。コンセント周りのホコリも発火の原因になるため、定期的な掃除を心がけましょう。

また、急な地震や停電に備えて、猫が隠れやすい安全なスペースを確保しておくと安心です。もしもの時に備えて、キャリーケースをすぐ取り出せる場所に置いておきましょう。

まとめ

毛布に包まる猫 シャムトラ猫

冬のお留守番では、室温・水分・防寒・安全の4つが注意点になります。

どれも少しの工夫で大きな安心につながるため、愛猫の行動パターンなどをよく観察して、猫だけでも快適な環境を用意してあげることが大切です。

たとえば「寒くないかな」「喉が渇いていないかな」と少し想像して準備するだけで、猫の健康と心の安定を守ることができます。冬の留守番を「我慢の時間」ではなく、「安心して待てる時間」に変えてあげたいですね。

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