︎1.昔の野生本能の名残から

猫は、昔の野生で生きていた時代には、単独で狩りをして生活していました。その中で、腐ったものは食べないように生きてきた為、同じ匂い=時間が経った同じものと考えて、腐っていると判断をしていました。
そのため、同じ匂いのものが続くと、これは腐っているのではないかと判断し、食べてくれなくなります。
この様な場合の対策には、猫用のふりかけやウェットフードをトッピングするなどが有効です。
いつものフードに違う味のトッピングをふりかけるだけで、香りに変化が出るため、これは新鮮だと判断してくれるかもしれません。
持病がある猫の場合は獣医師に確認してからあげるようにしてください。
︎2.フードが酸化しているから

野生で生きていた時代に、腐っているものを避けるとお話しましたが、それと同じ理由で、猫はいつも食べている食事の少しの香りの変化にも敏感です。
猫の嗅覚は人の約14倍もあり、そのため口に入れて味を確かめるよりも先に、匂いでこの食べ物は腐っていないか、新鮮かを判断します。
開封してから時間が経ってしまったドライフードは、古い油の匂いが出てきてしまいます。
猫がフードを食べなくなった時に、開封から時間が経っていれば、それはフードが酸化しているからかもしれません。
ドライフードを酸化させないためには、まずはなるべく小袋になっているフードを選ぶことが大切です。
小袋になっていないフードでは、ジッパー付き保存袋などを準備し、何袋かに分けたあと、それぞれの袋に乾燥剤や脱酸素剤を入れ保存します。
保存する際には、高温多湿を避ける事と、冷蔵庫には保管しない事が大切です。冷蔵庫は湿度が高くフードが腐りやすくなります。
ドライフードは開封から1ヶ月を目安に使い切り、毎回与える前には匂いやベタつきがないか確認しましょう。
︎3.気分屋の性格から

猫はとても気分屋の性格、単純に毎日同じものを食べるのは嫌だという理由もあります。日によって好みが変わるので、今日はこれと猫の中で思っているご飯ではないと食べない子もいます。
その様な子には、いくつかの味のフードをローテーションして与えることが有効です。
フード自体をローテーションするのが難しい場合には、いくつかの種類のトッピングを準備し、それを数日から1週間のローテーションにして与えるようにしましょう。
︎4.高齢になり嗅覚が落ちたから

高齢になると若い頃よりも嗅覚が衰えます。そのため、フードの匂いが感じられなくなり食欲が出にくいことがあります。
そのような時には、フードに香りを立たせることが対策として重要です。
ウェットフードを使っている場合には、レンジで人肌程度に温める事で香りを立たせる事ができます。
ドライフードを与えている場合には、お湯でご飯をふやかし、人肌程度の温度に冷ましたものを与えることで香りにも食感にも変化を出すことができます。
もしくは出汁パックをごはんの袋の中にいれておくと匂いがうつって食べてくれることがあります。
高齢になると、口の中の筋肉も低下し、硬いフードは食べにくくなるため、柔らかいフードを温めて与える方法はおすすめです。
与える際には、必ず指で中の方まで温度を確認して、口の中を火傷させないように注意しましょう。
︎まとめ

猫がフードを食べなくなる理由には飽きもありますが、ストレスや病気が隠れている場合も多いです。
体調の悪さから食欲が落ちることで、好きなものだけは食べるという症状も見られることがあるため、フードに飽きたと勘違いされてしまうこともあります。
猫の食欲に少しでも変化があった場合には、まずは病気を疑い動物病院で検査をしましょう。
体に異常がなければ、ここ最近で猫のストレスとなる環境の変化などがなかったか、フードを食べる場所やその周りの配置に変化がなかったかなどを確認してみましょう。
それらが除外された後に、今回ご紹介したフードに飽きてしまった際の対策を試してみるのが有効です。