1.大好き・信頼している

猫がこちらを見つめながら、ゆっくりと目を閉じたり、まばたきをしたりするのは「安心している」「あなたを信頼している」「あなたが大好き」という気持ちのあらわれです。いわゆる「ゆっくりまばたき」や「猫のキス」などと呼ばれる行動で、猫が心を許している相手にだけ見せるものです。
このまばたきは、飼い主さんの側から送っても同じ意味を持ちます。猫を見つめながら、穏やかにゆっくりとまばたきしてみてください。もしかしたら、猫が同じようにまばたきを返してくれるかもしれません。それはまるで「お互いに大好きだよ」と静かに伝え合っているかのようです。
2.あいさつ

猫同士のコミュニケーションでは「あいさつ」の際にもまばたきをします。これは、人間が「こんにちは」と声をかけたり、軽く微笑みかけたりする行為と同様で、相手に穏やかな気持ちを伝えるためのものと考えられます。また、猫のまばたきのあいさつには、相手の存在を確認するという意味もあるようです。
これは、人間に対しても同様です。まばたきをすることによって、猫は飼い主さんに「あなたの存在を認識していますよ」「ここでは安心して過ごしていますよ」という友好的なメッセージを伝えているのです。
飼い主さんがこのサインに気付いて同じようにまばたきを返すと、猫はあいさつが成立したと認識し、お互いの絆を深めることができるでしょう。
3.聞こえてるよ(返事)

飼い主さんが愛猫の名前を呼んだときや話しかけたときに、一瞬こちらを見てまばたきをすることがあります。これは「はーい、聞こえてるよ」という猫なりの返事です。
猫同士では「ニャー」と鳴いて会話をすることはありません。その代わり、耳や尻尾の動き、まばたきなどでコミュニケーションを取っています。
あなたが猫に呼びかけたときに、猫は鳴いて応えてくれないこともあるでしょう。でも、そんなときこそ、猫の行動を良く観察してみてください。もしかしたら、猫がまばたきで返事をしてくれているのを見落としてしまっているだけかもしれませんよ。
ただし、まばたきではなく目を大きく見開いたままじっと見つめてくる場合、少し警戒している可能性があります。ゆっくりとまばたきをして「大丈夫だよ」「安心してね」と伝えてあげると良いでしょう。
4.仲良くしたい(敵意はない)

猫同士が初めて出会うとき、どちらかがゆっくりとまばたきをして相手に敵意がないことを示すことがあります。これは「仲良くしたい」「争うつもりはない」という友好的なサインです。
人間に対しても同様で、お迎えしたばかりの猫が緊張した様子でゆっくりまばたきをしてくることがあります。保護猫や臆病な猫が初めて飼い主さんに見せるまばたきは、猫から飼い主さんへの信頼関係の第一歩と言えます。
猫があなたを見つめながら、ゆっくりとまばたきをしてきたら、同じようにまばたきを返してあげてください。距離を縮めるきっかけになるでしょう。
まとめ

猫のまばたきには、はっきりとした意味があります。それは「信頼している」「聞こえている」「あなたが大好き」という友好的な気持ちのサインです。ゆっくりと目を閉じる仕草は、猫に敵意がないことを伝える平和の合図でもあります。これは、猫同士だけでなく、人間と猫のあいだでも同じことが言えます。
つまり、猫のまばたきの意味を理解し、同じサインを返すことは、信頼関係を深める最もシンプルで確実な方法と言えるのです。愛猫があなたを見つめてきたら、ゆっくりとまばたきをしてみましょう。今まで以上に仲良くなれるかもしれませんよ。