1.「気まぐれ」で「甘えん坊」

猫はどこかつかみどころがないと感じられるのは、もともと単独行動の動物だからです。犬と違い、猫は群れを作らないため、誰かの指示で動きません。構ってほしいときに甘え、満足したら離れる気ままなところが魅力です。
甘えたいときは、飼い主さんの体に自分の体を擦りつけたり、前足を交互に踏む「フミフミ」と呼ばれる子猫時代を思い出す仕草をしたりします。また、飼い主さんと目が合うと、ゆっくりまばたきして愛情を伝えるなど、クールに見えて愛情深い一面もあります。
マイペースな猫に合わせてあげることで、信頼関係が強くなります。
2.狩りの衝動

猫は狩りをする動物です。毎日飼い主さんからごはんをもらっていても「獲物を捕まえたい欲求」があります。猫じゃらしなどのおもちゃを追いかけて捕まえることで、欲求を満たして精神的に満足することができるのです。毎日猫と遊ぶ時間を設けて、満足させてあげましょう。猫の運動不足解消にもなります。
3.高い場所へのこだわり

猫は高いところが大好きです。高いところに登ると、周囲の状況を把握しやすくなり、獲物や敵を見つけやすくなります。地上よりも危険が少ないため、安心して休むことができます。
リビングや窓際にキャットタワーなど猫が登れるようにしておくと、家族や外の様子を眺めることができ、ストレス対策になります。
4.猫の活動サイクル

猫は夜行性と言われることがありますが、実際は、早朝や夕方の薄暗い時間帯に活発になります。この時間帯に獲物となる動物が活発になる、敵となる動物がまだ活動していない、日差しや暑さを避けられるなど安全に狩りができるためです。
室内で生活する猫も、早朝に元気に動き出したり鳴いたりして飼い主さんを起こすことがあります。しかし、飼い主さんの生活リズムに合わせて行動するようになる猫も多いです。
5.きれい好き

猫は頻繁に体をなめて毛づくろいをします。体についた汚れやにおいは、獲物や敵に気づかれ、不利になるためです。毛づくろいにはきれいにするだけでなく、体温調整、気持ちを落ち着かせるという目的もあります。
トイレでも清潔にこだわりがあり、排泄後に砂をかけるのは自分の痕跡を消す本能的な習性です。そのため、トイレの場所や砂の清潔さに敏感です。気に入らないトイレや砂だと、トイレ以外の場所で排泄したり、砂をかけないでトイレから飛び出たりすることがあります。猫の好みのトイレ環境をつくり、清潔を保つことが必要です。
まとめ

猫の性格や習性などは、単独で生き抜くための知恵や本能が関わっています。一緒に暮らしていて「なぜ?」と感じたり、飼い主さんが困る行動をとったりすることがありますが、その行動の理由を知ると、猫との生活がもっと楽しくなるかもしれませんね。