猫のオシッコのチェックポイント

1.頻度
トイレに行く回数が「いつもより増えたか?」または「いつもより減ったか?」をチェックしましょう。
回数がとても多い場合は、膀胱炎、尿路結石症などの可能性があります。反対に回数がとても少ない場合は、水を飲む量が少ないか、腎臓の病気(急性腎不全など)の可能性があるため注意が必要です。特に、トイレには行くのにオシッコが全く出ていない状態は、尿道閉塞の可能性があり大変危険です。半日以上出ていない場合はすぐに動物病院へ連れて行ってください。
2.量
一回に出るオシッコの量や、一日全体の量が増えたり減ったりしていないかを見ます。
固まる猫砂を使っているなら、オシッコの塊の大きさをチェックするとわかりやすいです。量がやけに多く薄い場合は、慢性腎不全や糖尿病などの可能性があります。反対に、量が少ない場合は、水を飲む量が少ない、急性腎不全、尿路結石症などの可能性があります。
3.色
健康なオシッコの色は「うすい黄色」ですが、色が濃くなったり、異常な色がついていないかを見てみましょう。
オシッコが赤色やピンク色になっている場合は血尿です。膀胱炎、尿路結石、腫瘍などが疑われます。
また、白く濁っている場合は膀胱炎や細菌による感染症、キラキラした粒が見える場合は尿の中に結晶ができている尿石症の可能性があります。さらに、水のように薄いときは腎臓の病気や糖尿病が、濃すぎる黄色や茶色っぽいときは脱水や肝臓の病気などが疑われます。
時間帯による尿の色の変化にも気を付けるようにしましょう。しばらく排せつをしていなかった後の尿が濃くなるのは自然なことです。
ずっと尿をしていなかった後の排せつとなる朝一番の尿の色と、頻度が増す昼の尿の色は異なります。
4.におい
猫のオシッコはもともとにおいがありますが「いつもと違うにおい」に気づいたら要注意です。アンモニア臭がいつもより強く感じる場合は、膀胱炎などの炎症があるかもしれません。反対に、においがまったくしなくなったときは、腎臓の機能が弱りオシッコが薄くなっている可能性があるため、こちらも注意が必要です。
5.トイレ中の猫の様子
オシッコそのものだけでなく「トイレでどんな様子か」もチェックしましょう。
排尿時に「ニャー」と鳴く、または痛がっている様子があれば、膀胱炎や尿路結石症などの可能性があります。トイレにいる時間が長いのは、オシッコが出にくい、または残尿感があるのかもしれません。
また、トイレ以外でオシッコをする行動が見られたり、おなかや陰部を頻繁になめている場合は、病気による不快感や強いストレスの可能性があります。粗相が増えるのも尿路系トラブルが関係している可能性も考えられます。
猫のオシッコの緊急サイン

以下のサインが見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。命に関わる危険な状態かもしれません。
- トイレに行くのに、オシッコがまったく出ていない
- 血尿が出ている
- 痛そうに鳴きながらオシッコしている
オシッコの異常に加えて、元気がない、食欲がない、吐いているなどの症状が同時に見られる場合も、すぐに動物病院で診てもらう必要があります。
まとめ

猫のオシッコは、健康のバロメーターです。毎日のトイレチェックで小さな変化を見逃さないようにしましょう。「いつもと違うな?」と感じたら、迷わず動物病院に相談してください。早めに気づいてあげることが、愛猫の元気につながります。