猫が窓の外を"じっと"見つめる5つの理由

愛猫が窓辺でたそがれる姿を目にすると、思わず「やっぱり外に出たいのかなぁ」と思うでしょう。
確かに近所で保護された猫であれば縄張りが近くにあるので、最初はそう思うかもしれません。しかしその願望も、お家で楽しく過ごす中で徐々に薄らいでいきます。
そう、猫が窓の外を眺めるのには別の理由があるのです。ここでは"じっと見つめている理由"を5つ紹介いたします。あわせて、より一層快適になる工夫についても紹介していきます。
1.縄張りの警備

猫の日課はパトロールです。自身の縄張りに異常はないか、侵入者や荒らされた形跡がないかをくまなくチェックします。
その過程で窓際にも立ち寄り、窓から入り込もうとする存在(他所の猫や動物など)がいないかも確認しています。
猫が窓の外を眺める光景を、猫好きさんの間では"ニャルソック"と呼びますが、まさに警備警戒中といった狙いがあるのです。
ちなみに、ここでの縄張りはあくまでも室内に留まります。窓の外はもうテリトリーではないので、出て行きたいという願望はありません。
とはいえ、偶発的に飛び出してしまう恐れがあるので、窓の施錠は抜かりなく行いましょう。そして網戸のチェックも念入りにお願いします。
2.日光浴をしている

猫はひなたぼっこが大好きです。そして、ただ好むばかりではなく、健康になるために日光浴をしています。猫が日を浴びることで得られる効果の一部をピックアップいたします。
- ビタミンDが合成される
→免疫力の向上・骨や筋肉、神経系の健康維持
- 内臓のはたらきが良くなる
- 被毛の殺菌
- 毛繕いによって体内にビタミンDを取り込める
ぽかぽかとした日差しを浴びることで健康寿命が伸びるのであれば、それほど嬉しいことはありませんね。
快適に日光浴ができるように、こちらも気を配ってあげましょう。よく行く窓際にキャットタワーを置いても良いですし、出窓であればブランケットを敷いてあげるとベッド代わりになって過ごしやすくなるでしょう。
逆に不用意に人が立ち入ったり、騒がしい家電(テレビやスピーカーなど)は置かないようにしてあげてください。
3.季節感を味わっている

猫は人間よりも聴覚や嗅覚が優れています。窓際で感じるかすかなにおいや空気感から、四季折々の変化も楽しんでいます。
このような刺激は脳を活発化し、認知症予防につながります。日中は雨戸やカーテンを開け、積極的に季節感が味わえる手助けをしてあげてください。
ただし白猫の場合は日焼けをしやすく、長時間日を浴びることで皮膚炎を起こす恐れがあります。白猫がいるご家庭では、窓にUVカットフィルムを貼る、レースのカーテンを閉めておくなどの配慮をしてあげてください。
4.ストレス発散

猫は窓の外をじっと見つめることで、ストレスの発散ができます。揺れる木々を眺めたり、獲物の気配を感じ取ることで狩猟本能が満たされるからです。
猫は警戒心が強い動物なので、人通りの少ない窓を愛猫の縄張りにしてあげると喜ぶでしょう。時間帯を選ばずに眺められる場所を用意してあげてください。
5.お昼寝(リラックス)

程よく外界とつながれる窓。猫としての本能を満たしながらその場所で過ごすうちに、眠たくなってくる猫も多いはず。そのまま寝落ちしてしまう猫も珍しくありません。
よって、『単にくつろぎたい』『お昼寝がしたい』という理由でも窓の外を見つめることがあるのです。
愛猫にお気に入りの窓があれば、やはり邪魔をしないことが大切です。リラックス中は掃除機をかけない、むやみに撫でないといった配慮も重要です。
まとめ

猫が窓の外をじっと見つめる理由は、縄張りの警備・日光浴・季節感を味わう・ストレス発散・リラックスのためという5つの目的を果たすためでした。
より一層快適に過ごしてもらうためにやってほしいことは、敷物やベッドを置く・キャットタワーの設置・UVカットフィルムを貼るなどのひと工夫でした。
なお、逆に控えてほしいのがリラックス中に騒がしくすること・音の出る家電を置くこと・邪魔をすることでした。そして最も重要なのが"外に出さないこと"です。
冒頭でも紹介したように、たそがれているからといって、危険な外に出たいという願望はほぼありません。それでも偶然出てしまう可能性はあります。しっかりと脱走対策をしたうえで、ニャルソックを楽しんでもらいましょう。