猫を外に出すべきではない理由

"猫を外に出すべきではない"という認識を持ちながらも、どこか罪悪感のような思いを抱えている飼い主さんも多いはず。
果たして室内のみの生活で本当に愛猫は満足しているのでしょうか。確かにその本音は、猫でなければわかりません。
とはいえ、1つだけ確かなことがあります。それは、"無駄に怖い思いをしなくて済む"ということです。改めて外に出すべきではない理由をいくつか挙げてみます。
- 交通事故に遭う可能性が高い
- 縄張り争いに巻き込まれる可能性がある
- 喧嘩の末に怪我や感染症を患う可能性がある
- 心ない人に虐待される可能性がある
完全室内飼育を徹底するだけで、少なくとも4つのリスクから愛猫を守ることができるのです。
そもそも猫は、誕生してから一度も単独で外出した経験がないと外で遊びたいという発想すら浮かびません。
なぜなら、そこに縄張りがないから。パトロールは室内のみで十分なため、我々が思う以上に満足しているものなのです。
『外に出ようとするとき』に備えた4つの対処法

幼い頃から家の暮らしに慣れた猫は、わざわざ危険な外へと出ていくことはありません。ただし、近所に縄張りを持つ"元野良猫"は違います。
パトロールを目的に出ていこうとする傾向があるので注意が必要です。そこで、ここからは外出願望が強めな猫の脱走を阻止すべく、4つの対処法を紹介いたします。
1.ペット専用網戸・網戸ストッパーの活用

猫が脱出する経路として多いのが網戸です。猫は器用な動物なので開け方をマスターしたり、爪を使って網戸を破ってしまう可能性があります。
そこで便利なのが『ストッパー』です。上部に取り付けられるタイプであれば、ほとんど届かなくなるでしょう。ストッパー自体は100均でも購入することが可能です。
ただ、学習能力が高い猫やヤンチャな猫はもう少し踏み込んだ対策をしておくと安心です。そこで便利なのが『ペット専用網戸』になります。
こちらはホームセンターやネット経由で購入することが可能です。通常の網戸と比べて頑丈な素材になっているため、爪が掛かっても破れにくい構造になっています。
2.施錠の徹底・振り返り確認の徹底

長時間家を空ける際は窓の施錠を徹底し、玄関を出る際は猫がいないことを再度確認したうえでドアを開けるようにすることも大切です。
たとえ対策済みの網戸でも、万が一の事が起こらないとは言えません。そのため、留守にする場合は窓を閉めて施錠をするように心がけてください。
3.狩猟本能を満たす遊びをさせる

実は、これまで外に出た経験がない猫においても、脱走のリスクがあります。それは『退屈しのぎ』と『誘惑』です。
主な誘惑の内容としては、揺れる木々にじゃれたくなることや獲物を追いたくなる衝動です。猫には狩猟本能があるため、気になると突発的に飛び出してしまうことがあります。
また、日頃から退屈な場面が多い猫も誘惑に駆られて外に出てしまうことがあります。特に遊び盛りの子猫や若い猫と暮らす飼い主さんは気をつけてください。
マタタビを塗った蹴りぐるみや、おやつが出てくる知育玩具などのおもちゃを使って、程よい刺激を与えてみると良いでしょう。
遊びは狩りの演習になるので、狩猟本能が満たされます。飼い主さんと一緒に遊ぶことを好む場合は、1日に数分程度遊びに付き合ってあげると喜びます。
4.小腹を満たしてあげる

猫は満腹になるとおとなしく眠る習性があります。よって、小腹を満たしておくだけでも脱走のリスクが減少します。
食事量は1日あたりの摂取量をオーバーしない限り、何回かに分けても支障はありません。脱走が心配な飼い主さんは、外出前に少量のフードを食べさせてみてください。
窓自体がしっかりと施錠されていれば、日光浴をしていても大丈夫です。愛猫が鍵の開け方を知っている場合は、窓用のストッパーを取り付けておくと安心です。
まとめ

猫が脱出する主な動機は、縄張りの点検(近所で保護された猫のみ)・退屈しのぎ・狩猟本能によるものでした。
そして、猫だけで外出するリスクは、事故や虐待に遭う可能性があること・他所の猫と喧嘩になった末に怪我をしたり、感染症を患う可能性があることでした。
これらの危険性から守る意味でも、やはり外に出すべきではありません。今回紹介した4つの対処法を参考に、脱走を防いでいきましょう。
そもそも猫は、外に縄張りがなければ"そこへ行きたい"と積極的に思うことがありません。仮にあったとしても、心が満たされる環境であれば願望が薄らいでいきます。
『自由がないのは可哀想』『あれだけ外を眺めているのだから出ていきたいはず』という罪悪感を捨てて、楽しい猫ライフが提供できるように工夫してみてください。