猫の『興奮スイッチ』が入ると表れるサイン5つ 発動しがちな条件や注意すべきことまで

猫の『興奮スイッチ』が入ると表れるサイン5つ 発動しがちな条件や注意すべきことまで

猫が突然走り回ったり、急に興奮したりする姿を見て驚いたことはありませんか。見ていて笑ってしまう一方で、ときには困惑することもある「猫の興奮スイッチ」。この記事では、そのサインや原因、猫が興奮しているときの注意点までを分かりやすく解説します。

猫の興奮スイッチが入ったときの5つのサイン

おもちゃに興奮する黒猫

猫の興奮スイッチが入ると、行動や表情に表れます。ここでは、飼い主が気づきやすい代表的な5つのサインを紹介します。これを知っておくことで、猫の気持ちを理解しやすくなります。

1.瞳孔が大きくまん丸になる

猫が興奮状態になると、瞳孔が開いて黒目が大きくまん丸になります。

興奮することによって、体は危険や刺激に素早く反応できるように準備状態になります。このとき、周囲をよく見えるようにするために、瞳孔は大きく開きます。黒目が大きくなって一見かわいく見えますが、興奮状態なので接するときは注意が必要です。

まん丸な目は、暗いときだけでなく、獲物を追うときや遊びに夢中になっているとき、ビックリしたときなど、何かしらの理由で本能が刺激されたときに起こります。

2.しっぽを太く膨らませる

猫が興奮したときに、しっぽの毛が大きく膨らんでいるのを見たことはありますか?これは「立毛反応」という現象で、分泌されたアドレナリンに反応することでしっぽが膨らんだ状態になるのです。

アドレナリンは興奮のほか、怒ったり、遊び中にハイテンションになったりしたときにも分泌されます。猫がケンカして背中の毛が逆立つのも同じ仕組みです。

猫が落ち着いたような顔をしていても、しっぽが大きく膨らんでいれば興奮した直後なのだとわかります。

3.突然の猛ダッシュ

スイッチが入った猫は、突然家の中を全速力で走り回ることがあります。多くの場合で狩猟本能が引き金となっています。

排泄後のトイレハイは、すっきりした気持ちが高揚感につながるのではないかといわれています。

また、薄暗い時間帯になると猫は野生の本能が目覚めてくるため、明け方や夕方に暴れ出すことがあります。

雨や寒い日が続き、数日間、食っちゃ寝を続けた後に、溜まったエネルギーの発散で走り回るのは、若い猫や室内飼いの猫に多く見られるようです。

4.鼻息が荒くなる

猫が興奮するとふだんは聞こえない「フンッ、フンッ」といった鼻息が聞こえてくることがあります。遊びがエスカレートしてきたときや、窓の外に小鳥を見つけたときなどに見られます。

興奮すると心拍数と呼吸が速くなるので、自然と呼吸が荒くなります。猫は基本的に鼻でしか呼吸をしないので、必然的に鼻息が荒くなってしまうのです。

ただし、暑い日や運動後以外で呼吸が荒い状態が続く場合は、体調不良の可能性もあるため注意が必要です。

5.鳴き声が変わる

じっとしていた猫がふだんと違う鳴き声を連発したら、興奮スイッチが入ったかもしれません。通常の「ニャー」とは違った音程と鳴き方をします。

たとえば、窓越しに獲物を発見したときに出す「カカカ」という独特な鳴き声(クラッキング)も興奮の一種です。「クルル、クルル」と鳴くこともあります。

いつもと違う鳴き方は、子猫や遊び好きの猫の狩猟本能から来ています。獲りたいけど獲れない興奮と緊張で感情が高ぶったときに出てしまうのです。

どんなときに興奮スイッチが発動する?

ジャンプする猫

おもちゃで遊んでいて、だんだん興奮することはよくあるでしょう。猫の興奮スイッチは、最も多いのが夕方から夜にかけての時間帯です。猫は薄暗くなると本能的に活動モードに切り替わるため、突然「夜の運動会」が始まることがあります。特に若い猫に多く見られます。

トイレハイも猫飼いには有名な興奮行動です。排泄した解放感が高揚感につながり、勢いよく走り出すといわれています。ただし、毎回でないところが不思議です。

生活環境にもよりますが、窓の外に鳥や虫などの獲物を見つけたときは捕まえたい欲求が一気に高まります。そして掃除機の音や来客のチャイムといった予期せぬ刺激にも敏感に反応し、突然興奮状態になることがあります。

猫が興奮しているときの注意点や対処法

飼い主の腕を噛む猫

猫が興奮しているときは、本能的に動いているので無理に止める必要はありません。ただし、安全な環境で発散させることが大切なので、走り回るようなときは、倒れやすい家具や壊れやすいものは片付けておきましょう。

もし、興奮が過度にエスカレートして攻撃的になったり呼吸が異常に荒くなった場合は、静かに落ち着ける場所で休ませます。遊んでいるときは、おもちゃを一旦見えないところに片付けましょう。呼吸がおさまるまで、少しの間見守っていてください。

興奮要因の一部はエネルギーの発散から来ています。ふだんから運動の時間を設けることで、余分なエネルギーを解消できます。体調管理の一環として、定期的に遊ばせるようにしましょう。

まとめ

立ち上がって遊ぶ猫

猫の興奮スイッチが入っても、たいていは数分でおさまるので特に止める必要はありません。特にトイレハイなどは駆け抜けて終わることがほとんどなので、部屋の中の危ないものだけ注意しておけば、あまり問題は起こりません。

ただ、遊びで興奮すると、猫によっては勢いで飼い主さんにも攻撃してくることもあります。同居猫とプロレスをしていて、近くを通りかかったら足に噛みつかれてしまう可能性もあります。やりすぎる場合には、一旦遊びの対象と物理的に離して落ち着かせてください。

また、呼吸が速くなったり手当たり次第に攻撃するなど、普通ではない様子が見られたときは、獣医さんに相談することも考えましょう。

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