『猫用の食器』を清潔にする洗い方4選 洗剤は何を使えばいいの?

『猫用の食器』を清潔にする洗い方4選 洗剤は何を使えばいいの?

「猫の食器ってどうやって洗ったらいいの?」と思ったことはありませんか?基本的には、人間の食器と同じように洗えば良いのですが、猫だからこそ注意したいポイントがいくつかあります。そこで今回は、猫の食器を清潔に保つための洗い方と、適した食器用洗剤について詳しく解説していきます。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫用の食器の洗い方4選

スポンジに手をかける猫

猫の食器を清潔に保つための正しい洗い方をご存知ですか?

猫の食事の食べ残しは雑菌の温床になりやすく、不衛生な状態になりがち。場合によっては、健康を害してしまう可能性が否定できません。ぜひ、正しい洗い方を知っておきましょう。

1.食べたら毎回洗う

食器の衛生状態を保つためには、使用のたびに洗うのが基本です。特にウェットフードは時間が経つと酸化による劣化や腐敗が進み、放置したものを誤って猫が食べてしまうと健康を害する可能性があります。

忙しくても「食べ終わったらすぐ洗う」を徹底しましょう。

また、飲み水用の器も見落としがち。飲み残した水をそのままにするとヌメリが発生して雑菌の温床になります。毎日洗うのはもちろん、新鮮な水をいつでも飲めるように、頻繁に取り換えてあげましょう。

2.定期的に煮沸消毒をする

日々の洗浄だけでは落としきれない菌を除去するために、定期的に煮沸消毒を行うと安心です。沸騰したお湯に数分浸けるだけで、雑菌やカビを効果的に死滅させることができます。

煮沸の手順は以下のとおりです。

1.大きな鍋に食器を入れて水を入れ火にかける
2.沸騰したら沸騰状態を維持し10分ほどグツグツする
3.火を止めて冷めるのを待って食器を取り出す

ただし、プラスチック製は熱に弱く、変形や劣化の原因になるため注意が必要です。煮沸消毒ができるのは陶磁器製、ステンレス製の食器のみと覚えておきましょう。

3.ヌメヌメをしっかりと取る

食器の表面に残るヌメリは雑菌が繁殖しているサインです。これらのヌメリは雑菌の集合体で「バイオフィルム」と呼ばれています。人間用の洗剤では落とすのが難しく、ていねいに洗ったつもりでもヌメリが残ってしまうことが少なくありません。

バイオフィルムはアルカリ性なので、クエン酸などの酸性の洗剤や猫用の食器洗い洗剤を使うと簡単に落とすことができます。クエン酸を使用する場合は、水200mlにクエン酸小さじ1を溶き、霧吹きでスプレーするのがおすすめです。しかし、しっかり除去してから使用するよう心がけましょう。

4.スポンジは猫専用に用意する

猫用の食器を洗う際に使用するスポンジは、必ず猫専用として用意しましょう。人間用と共用すると、食べ物に含まれる油脂や洗剤成分が付着するため、猫用の食器にもうつってしまう可能性があります。

猫はニオイに敏感なため、人間用の洗剤のニオイがうつると、それだけで食欲不振に陥ることにもなりかねません。

その逆に、猫の口内にいる常在菌が人間の口に入るきっかけにもなり得ます。猫が持つ常在菌には人間にとって危険なものも多く、お互いの健康のためにもスポンジの共用は避けるべきでしょう。

また、スポンジは細菌が繁殖しやすいアイテムなので、清潔さを保つためには定期的に交換することも大切です。

猫の食器洗いに適した洗剤とは?

スポンジに洗剤を付けている

猫の食器を洗う際に気をつけたいのが洗剤の選び方です。基本的には、人間用の食器用洗剤でもきちんとすすげば問題ありません。ただし香料や添加物が強い製品はニオイが残りやすく、猫の食欲を低下させてしまうことがあります。

できるだけ無香料で精油が使われていない商品、ペット用洗剤(猫専用が望ましい)など安全性の高いものを選ぶようにしましょう。また、重曹やクエン酸の使用もおすすめです。

洗剤を使う際はすすぎを十分に行い、洗剤成分が残らないように注意しましょう。

まとめ

食器とくつろぐ猫

猫の食器を清潔に保つためにも以下を徹底しましょう。

  • 食べたら毎回洗う
  • 定期的に煮沸消毒を行う
  • ヌメリを放置せずに除去する
  • 専用のスポンジを用意する
  • 洗剤成分はしっかりと洗い流す

ひとつ一つは些細なことかもしれませんが、猫の健康を守り、食器を清潔に保つためには欠かせない行動です。面倒だなと感じてしまう飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、愛猫に美味しくご飯を食べてもらうためにも大切なことです。

まずは、できることからはじめましょう。

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