猫を飼うなら知っておくべき『終生飼養』5つの約束 飼い主に必要な責任や心構えとは

猫を飼うなら知っておくべき『終生飼養』5つの約束 飼い主に必要な責任や心構えとは

猫を飼いたいと思う人は多いはずですが、猫を迎えることは家族を迎えることと同じです。しかし、残念なことにこれを理解しきれていない人が存在しています。そこで、『終生飼養』の5つの約束を確認してみましょう。

1.「猫の寿命」の歳月に覚悟をもつ

お年寄りに抱かれるシニア猫

猫の寿命は13〜20年ほどと個体差があり、平均寿命はおよそ15年とされています。猫を飼うということは、この年月に責任と覚悟をもつことです。

お迎えするときに「カワイイ」「嬉しい」という感情が先立つのは当然ですが、15年~20年先の未来をしっかりと見据えることも大切。飼い猫は飼い主なしでは生きていけません。20年後の自分の年齢や生活状況を想定し、長い年月きちんとお世話ができるか、現実的な視点から考えてみましょう。

2.ライフステージの変化を想定する

引っ越し準備中の猫たち

先述したように猫の寿命は長くて20年。その間に、飼い主さん自身のライフステージに変化がある可能性はありませんか?たとえば、これから結婚や子どもの誕生、引っ越しの可能性がある場合は、変化する環境に猫は対応できるのかなどもシミュレーションしてみましょう。

飼い猫を手放した人の中には「結婚するから猫を飼えなくなった」「赤ちゃんが生まれるから飼えなくなった」という理由も見受けられます。

もちろん、中にはやむを得ない事情もありますが、よほどの事情でない限り終生飼養(しゅうせいしよう)は飼い主の当然の義務です。変化するライフステージに「猫が合わない」という理由は、猫を飼う資格を問われる行為。猫を犠牲にする選択肢ではなく、「猫の存在を前提にしたライフプラン」を立てることこそが、本当の「責任」です。

3.経済負担を理解する

紙幣と猫

猫は「お金のかからないペット」と思われがちですが、初期費用・食費・トイレ用品・医療費などを含めると、生涯で約200万〜250万円かかるといわれています。

また2匹なら、その1.7~2倍の400万円~500万円の出費があることを、あらかじめ把握しておきましょう。

毎月の固定費や生活費の中に「猫費」がかかることを想定し、経済的に終生飼養が可能かどうか、考えてくださいね。

猫を1匹飼うと、2匹目を迎える人も多い傾向にあります。お世話や環境面で「1匹飼えたから大丈夫」と思わず、多頭飼育による経済不安もあらかじめ計算しておきましょう。

4.健康管理・室内環境を整える

キャットタワーで遊ぶ猫たち

猫の健康管理は飼い主さんの義務です。定期的にワクチンを接種したり、健康診断を受けたりしましょう。

また少しでも様子に異変を感じたら、すぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。そのときの移動手段や時間をご自身が確保できるか否かも、あらかじめ把握しておきましょう。

なお、健康面だけでなく、住環境を整えるのも大切です。脱走防止の工夫や、猫にとって危険なものの除去、運動しやすい滑り止めや、猫のストレスを解消するためのキャットタワーの設置など、猫が安全で快適に暮らせるよう、住環境を整える作業は多岐にわたります。

設置やメンテナンスなども飼い主さんの責任であることを把握しておきましょう。

5.高齢期の介護も視野に入れる

眠るシニア猫

猫は高齢期に入ると、介護が必要になることがあります。ご飯を食べさせたり、トイレに誘導したり、体調や体力の低下によってはオムツが必要になることもあります。

また精神的なケアも必要になってくるので、天気の良い日には太陽の光のあたる窓辺に連れて行ったり、軽いマッサージをしてあげたり、シニア猫の微妙な変化に気づいてあげられるよう、向き合うことが要されます。

猫がシニア期になったときに、飼い主さんがお世話をすることも想定して「猫をお迎えする」決心をするとよいですね。

まとめ

飼い主さんを蹴る猫

猫をお迎えするにあたって大切なことは「カワイイだけじゃダメ」という心構えです。

猫を撫でたり、一緒に遊んだりする「かわいがる」行為は誰でもできますが、排泄や嘔吐の処理なども含めて「お世話」であることを承知してください。

また猫を飼えば、壁や家具が傷ついたり、抜け毛で部屋や衣類が汚れたりもするため「かわいい」だけでは済まない現実も受け入れたうえで、責任をもって猫をお迎えすることをおすすめします。

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