参加する前に知っておきたい!猫の譲渡までの流れ

譲渡会に参加する猫には、外で育ったり、過去の飼育環境に問題があったりと、それぞれに背景があります。
保護団体は、その猫に合った健康管理やトレーニングを行い、安心して新しい家に巣立てるよう準備を進めています。
譲渡の目的は、ただ飼ってもらうのではなく、猫と人が末永く暮らしていけること。
そのため一般的には「譲渡会→里親申し込み(ヒアリング)→マッチング→トライアル→譲渡」といったステップを踏み、希望してもすぐに連れて帰れるわけではありません。
トライアルは、里親家族や先住猫との相性を確認するのによい期間です。
少し細かいように見えますが、適正なマッチングによって、結果的に人も猫も無理のない出会いを叶えることができるのです。
猫の譲渡会に参加するときに必要なマナー3選

1.譲渡会のルールを守る
猫にとって、譲渡会はお見合いのようなもの。
緊張する場所でも、できるだけ猫がストレスなく過ごせるよう、参加者はルールを守る必要があります。
譲渡会の多くは事前予約が必要で、身分証明書の提示を求められる場合も。
その場で気に入った猫を見つけた場合も、まずはヒアリングを受けることからのスタートとなります。
飼育環境や家族構成などを細かく確認されるのも、条件を確認し合うためには必要なことです。
面倒だと思わず、一つ一つ誠実に対応しましょう。
2.猫と正しい距離感で接する
譲渡会では、直接猫に会うことができます。
気持ちが高まる瞬間ですが、至近距離で迫ったり、注目を浴びようとケージを叩いたりしないよう注意しましょう。
猫は、じっと見つめられることや大きな音が苦手。
少しずつ距離を縮め、目を合わせすぎず静かに観察するのがポイントです。
猫を触りたいときには、スタッフさんに必ず許可を取ります。
なかには、人慣れしていない猫や体調が本調子ではない猫もいるので、ふれあいをお休みしている場合があることも覚えておきましょう。
3.主催者側への配慮も忘れない
保護団体との関係は、譲渡した後も続きます。
最近では「里親詐欺」などのトラブルのリスクもあり、譲渡に慎重な保護団体がほとんどです。
里親の人柄も注目されるものだと思っていた方がよいでしょう。
参加申し込みの段階から丁寧な対応を心がけ、分からないことは素直に質問してください。
希望の猫が見つかっても、条件やタイミングによっては、譲渡をお断りされる場合があるかもしれませんが、焦らず誠実にやり取りすることが大切です。
里親になるための大切な心得

猫を迎え入れるということは、責任ある決断です。
毎日のお世話が欠かせませんし、しつけや病気などにも向き合う必要があり、よいところばかりではありません。
また、なかには譲渡する時点で「キャリア」を抱えている猫も。
猫エイズや猫白血病は、人にはうつらなくても猫同士にはうつる病気ですので、先住猫がいる場合は飼うのが現実的に難しい場合もあります。
家族全員と先住猫に、新しい猫を迎え入れる体制が整っているかを、よく確認しましょう。
いよいよ飼う決断をした場合は、契約や譲渡金の支払い、譲渡後の報告などが控えています。
保護団体とのやり取りでは、いつでも丁寧に、マナーを守って対応するよう心がけましょう。
まとめ

猫の命をつなぐ、譲渡会。
保護に至るまでの背景も、里親との出会いも、1匹ごとに違った物語があります。
参加する手順やマナーを守り、里親としての心得を持つことで、譲渡する保護団体も、猫を安心して送り出すことができます。
初めてでも準備をして臨めば、運命の出会いは意外と早く訪れるかもしれません。
まずは譲渡会の情報収集から始めてみてはいかがでしょうか?