『甘えん坊の猫』に共通する5つの特徴

猫といえばクールで人に媚びない。甘えるなんて考えられない。そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし多くの猫と接していると、そんなイメージとは真逆の路線を行く『甘えん坊の猫』に出会うことがあるでしょう。
実は、"甘えっ子気質"のある猫たちには共通する部分があるのです。ここでは5つの特徴を紹介いたします。
ところで性別や猫種による違いはあるの?この謎についても解説していくので、身近な猫を思い浮かべながら読んでみてください。
1.オス猫

まずは猫種や毛色を問わず、オス猫はメス猫と比べると甘えん坊が多いです。その理由は、良くも悪くも素直な生き方ができるから。
メス猫は子育てをする中で子猫を必死に守らなければなりません。だから本能的に『しっかりしないと!』という気持ちが根底にあります。
一方で、オス猫は子育てにはノータッチ。中には"育メン"なオス猫もいるものの、その多くはフリーな生き方ができます。よって、飼い主さんに対して素直に甘えたい気持ちをさらけ出すのです。
ちなみにメス猫の場合も、初めての発情期を迎える前に避妊手術を受けた場合は、それ以降に受けた猫もしくは受けなかった猫と比べて飼い主さんに甘えるようになります。
2.温厚な性格

いわゆる甘えん坊は、おっとりした猫に多い傾向があります。
温厚な猫が多い多頭飼育のご家庭では、ひっきりなしに猫たちが擦り寄ってきて嬉しい悲鳴をあげる機会が多いのではないでしょうか。
猫同士も穏やかな性格なので競い合うことはせず、順番を守りながら思う存分甘えてくることでしょう。
また往々にして、猫同士の争いごとの少ないご家庭は飼い主さんそのものが温厚な性格である場合が多いでしょう。
そんな"おっとりさん"の集団の中では、『好きなだけ甘えていいんだよ』という雰囲気が漂っています。元々の気質と環境が相乗効果を生み出し、甘えん坊な猫になっていくのです。
3.飼い主さんを慕っている

甘えん坊な猫は飼い主さんを心から慕っており、強い信頼を寄せています。
野生ではある意味弱さともなり得る『甘え』を存分に発揮できるということは、安心感のあらわれだからです。余談ですが、猫からの信頼が厚い人には次のような特徴があります。
- 猫のペースに合わせ無理強いしない
- 動きがゆったりしている
- 猫の行動をよく見て気持ちを察している
- 優しく頻繁に声をかけている
猫のテリトリーを荒らすことなく時間をかけて仲良くなろうと心がけている人は、猫に慕われます。心を許した瞬間、一気にデレデレ要素が爆発する猫もいるでしょう。
4.日本猫なら『茶トラ』がトップクラス

いわゆる日本猫(雑種猫)の中では、茶トラ猫がトップクラスの甘えん坊です。その理由はオス猫が多いから。
茶トラ特有の茶色い被毛(オレンジ系統の被毛)は、オス猫に多く現れるという特徴があります。このように遺伝子的にオス猫が多い茶トラは、飼い主さんによく懐き、積極的に甘えるようになることが多いです。
一方、ほぼメス猫しか誕生しない三毛猫や麦わら猫はクールで自立した性格の猫が多く、甘える素振りを見せないという特徴があります。警戒心が強い猫も多いため、信頼関係を築くにはより多くの時間を要することになるでしょう。
その点では、茶トラは初めて猫と暮らす方でも育てやすい猫です。お留守番は少々苦手ですが、思いっきり甘えさせてあげる時間を必ず割くことで落ち着いて待てるようになります。
5.人と暮らしているほうが有利な猫種

猫の中には野生に放り込まれたら命を落とすと言っても大袈裟ではない猫がいます。主に次のような猫種です。
- マンチカン
- スコティッシュフォールド
- ラグドール
- スフィンクス
彼らはその身体的特徴から、体温調節や健康管理が細やかである必要性があります。したがって、人と暮らしていくことが命を守ることに繋がる猫たちというわけです。
これに限らず温厚な性格のメインクーンや、おしゃべり猫(よく鳴く猫)として名を馳せるシャム猫もまた、甘えん坊の猫の仲間になります。
このように、より多くのケアを必要とする猫・人が大好きな猫・コミュニケーションを取ることを好む猫として身近な純血種の猫も共通する特徴の1つに含まれます。
まとめ

『甘えん坊な猫』に共通する特徴を5つ紹介いたしました。改めて共通点を整理しておきます。
- メス猫よりも『オス猫』のほうが甘えん坊
- 日本猫なら『茶トラ』がトップクラス
メスが多い三毛猫・麦わら猫はクール傾向
- 温厚な性格の猫(猫種を問わず純血種も含む)
- 穏やかな飼い主さんに育てられた猫
- より多くのケアを必要とする『特定の品種』等
最後に『甘えん坊な猫』と暮らすうえでの注意点を紹介いたします。彼らはお留守番が苦手なケースが多いです。日頃からひとり遊びをさせる機会を持ち、『分離不安症』にならないように気をつけてください。