1.外出前特有の「音」がするから

猫は優れた聴覚を持っており「音」で外出することを察知します。
たとえば、鍵を持つ音、バッグのチャックを開ける音、財布を取り出す音など、普段まったりしているときには聞こえない音がするため、外出のサインになるのでしょう。
さらに「着替え」も猫が見ているポイントに。
猫は視力があまりよくないため、シルエットが極端に変わらないかぎり、服装の違いまでは認識しにくいようです。
しかし、クローゼットを開けて服を取り出す音や、粘着クリーナーでほこりや抜け毛を取る音は、しっかり聞き分けています。
そんなとき「行かせない!」とばかりにスリスリしてくることもあり、飼い主さんが外出直前まで着替えに苦戦するのもよくある光景です。
2.外出前の「ルーティン」が分かっているから

お出かけの時間になると、バッグに乗ったり玄関で待機をしたりする猫を見かけることはありませんか?
これも、飼い主さんの外出を悟っているサインです。
猫は「ビジネスバッグを持つ→スーツを着る→時計をつける」といったルーティンを、先述した「音」とあわせて記憶し、そろそろ出かけることを理解します。
飼い主さんがお仕事のときは、長時間離れることも分かっているからなのか、一層名残惜しそうな姿を見せることも。
ちなみに筆者の愛猫2匹は、休日の短時間の外出ではほとんどお見送りがありません。
余裕の表情を見せてくつろぐ姿から「離れる時間の長さまで分かっているのかも・・・!」と感心してしまいます。
3.飼い主さんの「態度」が変わるから

飼い主さんが外出前にする猫への態度も、勘づかれるポイントに。
「行ってくるね」と声をかけたり、猫をぎゅっと抱きしめたりする行動は、多くの飼い主さんの日課でしょう。
しかし、その際に見せる寂しそうな声色や表情の変化は、猫には「通常とは違う雰囲気」として映ることもあります。
こうした微妙な変化と「外出」が結びついて記憶することで、猫は「この雰囲気=外出」と判断するようになるのかもしれません。
実際「ごはんにする?」や「遊ぶ?」と同じように、「行ってくるね」の言葉に返事をする猫もいます。
では、外出前や帰宅後には、どんなふうに接するとよいのでしょうか?
外出前後、猫と上手く接するには?

猫はあの手この手で、飼い主さんの外出を阻止しようとするかもしれません。
可愛い誘惑に胸が張り裂けそうになりますが、できるだけ「さりげなく」外出した方がよいと言われています。
あまりに今生の別れのような雰囲気を出すと、猫も不安になりやすいからです。
その代わり、室温を調整したり、水や食事を多めに用意したり、猫が快適な環境で過ごせるよう、留守番前の準備に力を注ぎましょう。
帰宅後は、猫を最優先に考え、トイレ掃除やゴハンの準備に手早く取りかかります。
一区切りがついたら、お留守番を頑張った猫を褒め、たっぷり甘えさせてあげるのがおすすめです。
ちなみに筆者宅の場合、夜遅くなってしまった日には、特別なおやつをあげるのが定番になっています。
まとめ

猫は、飼い主さんの外出を察知する達人です。
音やルーティン、さらには飼い主さんの表情や声色まで敏感に感じ取ることができるからです。
一緒にいられない寂しさから、つい大げさにお別れしたくなりますが、かえって猫を不安にさせる場合も。
できるだけ自然に外出し、帰宅後にしっかりとふれあうことで、猫も穏やかに過ごしやすくなります。
お留守番の前には、猫が快適に過ごせる環境を整えることも忘れないようにしましょう。