ペット可物件とは?

ペット可物件とは、その名の通りペットが飼育できる物件のことですが、種類や頭数には制限があり、特に猫は条件が厳しい傾向にあります。
筆者も「猫は1匹まで」「小型犬のみ」と立て続けにお断りされ、ようやく2匹同居が可能な物件に巡り合えたのは、引っ越し期限ギリギリという経験をしました。
このように、猫と暮らせる部屋探しは想像以上に時間がかかるため、余裕を持った物件探しを行いましょう。
契約時にはペット飼育の細かい説明があり、筆者の場合は、猫の写真や名前の提出まで求められました。
驚きつつも「家族の一員として扱われているのだな」と感じられた瞬間でもありました。
入居・退去条件は事前に細かく確認し、後のトラブルを避けることが大切です。
猫と暮らす「ペット可物件」で起こりがちな3つのトラブル

1.爪とぎトラブル
賃貸物件で最も頭を悩ませるのが、爪とぎによるキズ。
原状回復費用は数万円に及ぶこともあり、事前に不動産会社へ確認しておくと安心です。
未然に防ぐには、爪とぎ器を「多いかな?」と感じるくらい設置するのが効果的です。
筆者宅では2匹に対して5つを用意しています。
爪が立ちにくいツルツル素材の「爪とぎ防止シート」も併用しましょう。
筆者も使っていますが、貼っていなかった死角のエリアに猫が飛びつき、壁紙をはがしてしまった痛い経験があります。
爪とぎ対策は、やりすぎなくらい徹底してちょうどよいのかもしれません。
2.騒音トラブル
猫の夜中の運動会が、近所迷惑になることも。
最近のペット可物件は床が防音仕様になっていることが多いとはいえ、油断は禁物です。
対策としては、就寝前にしっかり遊んで体力を発散させ、生活リズムを整えてあげることが大切です。
猫が「今は遊ぶ時間」「もう寝る時間」と認識できれば、自然と落ち着きやすくなります。
さらに物理的対策として、猫の活動エリアにクッションフロアやマットを敷けば、防音と床のキズ防止に効果的です。
音漏れを防ぐために、窓の開けっ放しもなるべく控えるようにしましょう。
3.ニオイトラブル
ニオイのもとになるのは、主に猫の排泄物です。
ニオイを防ぐには、匂い漏れ防止機能がついている猫専用のゴミ箱を設置し、ゴミの日ごとに処分してください。
その際、新聞紙で包むか黒いポリ袋に入れて中身が見えないようにするなど、共用ゴミステーションへの気遣いができるとよいでしょう。
また、猫がスプレー行動をしてしまう場合は、尿の匂いは強烈で、退去時のクリーニング費用にも直結する問題となります。
避妊・去勢手術を受けることで改善するケースが多いため、前向きに検討してください。
まとめ

「ペット可物件=安心」というわけではありません。
騒音やニオイのトラブルは、他の住人の迷惑になりますし、爪とぎのキズやスプレー跡がつけば、飼い主さんの金銭的負担も発生します。
契約手続きの際に受けるペット飼育の細かい説明をよく聞き、快適な生活を送るための心構えを持っておきましょう。
対策はやりすぎるくらいがちょうどよいですが、猫の行動を制限しすぎるとストレスの原因になるため、遊ぶ時間や爪とぎのスペースなど、満足できる環境を整えることも大切です。
他の住人と共生するためにも、トラブルの芽は早めに摘み、猫と安心して暮らせる毎日を築いていきましょう。