猫が『段ボール』に夢中になる理由5つ なぜ入りたがるの?心理・習性のヒミツとは

猫が『段ボール』に夢中になる理由5つ なぜ入りたがるの?心理・習性のヒミツとは

猫が段ボールに入る姿は多くの飼い主にとっておなじみの光景。しかし、「なぜそんな所に?」と疑問に思っている方は多いのではないでしょうか?本記事では、猫が段ボールに惹かれる理由を習性や本能の観点から解説、愛猫への理解を深めるヒントを紹介します。

1.安心できる隠れ家になる

段ボールハウスに入った猫

猫は野生時代、岩の穴の中に身を隠して休息を取っていた名残から、外敵に見つかりにくい安全な場所を好みます。岩穴のように四方を囲まれている段ボールは「隠れ家」として機能し、猫に強い安心感を与えるのです。

特に臆病な性格の猫や新しい環境に来たばかりの猫は、段ボールを寝床代わりにすることで心を落ち着けます。体にフィットするようなほどよい狭さがストレス軽減につながることもあり、キャットタワーや専用ベッドよりも段ボールを好む猫も少なくありません。

「隠れること=逃げている」と思ってしまいがちですが、猫にとってはごく自然な習性なのだと理解すると良いでしょう。

2.狩猟本能を満たせる

段ボールから顔を覗かせる猫

猫は、待ち伏せ型の狩りを行う動物です。段ボールは視界を遮りつつ外を観察できる絶好の場所で、まるで獲物を狙う狩猟本能を再現できる環境になります。

穴やフタの隙間から外を覗いたり、前足を突き出して「猫パンチ」を繰り出したりするのは、遊びを通じて狩猟本能を満たしている証拠です。

こうした行動は猫のストレス解消や運動不足の防止にも役立ちます。飼い主がオモチャを段ボールの外で動かしてあげると、愛猫はまるで野生に戻ったかのように夢中になって遊ぶでしょう。

3.快適な寝床になる

段ボールに丸まって寝る猫

段ボールは紙素材で断熱性があり、猫にとって心地良い温度が保たれやすいのが特徴です。特に冬場や寒い日には、床に直に寝るよりも段ボールの中の方が体温を逃がしにくいため、あたたかさを求めて自然と入り浸るようになります。

さらに、直射日光を避けられる位置に置けば、夏場でも快適な休憩場所として活用できる優れもの。爪とぎもできてストレス発散にもなることから、猫が段ボールをベッドとして使うのは合理的な選択でもあるのです。

まさに、段ボールは猫にとって「万能アイテム」と言えるでしょう。

4.自分のテリトリーになる

段ボールから身を乗り出す猫

猫は嗅覚が敏感でにおいによって安心感を得る動物です。段ボールに体をこすりつけたり、箱の中で寝たりして自分のフェロモンをしっかり残すことで、自分の縄張りだと安心できるのです。

特に多頭飼いの家庭では、一つの段ボールを取り合う光景が見られますが、猫の強い縄張り意識が関係しています。新しい段ボールを与えると、まずは匂いを嗅いで「安心できる場所かどうか」を確認した上で、顔をスリスリしたり飛び込んだりします。

におい付けは猫の自然な習性なので、温かく見守ることが大切です。

5.遊び道具として魅力的

穴から手を出す猫

段ボールは猫にとって、ただのベッドや隠れ家というだけではなく、立派な遊び道具にもなります。

軽くて動かしやすいため、押したり転がしたりすることで即席のおもちゃに早変わり。段ボールをかじる、爪で穴を開けるといった破壊行動も、猫にとっては立派な遊びのひとつです。

市販の高価なキャットハウスよりも、シンプルな段ボールの方が長時間遊ぶという話もよく耳にします。飼い主にとってはただの箱に見えるかもしれませんが、猫にとっては最高に楽しいアイテムなのです。

猫を段ボールで遊ばせるときには、安全のために、ホチキスの針やテープの残りがないように取り除きましょう。

まとめ

段ボールから見つめる猫

猫が段ボールを好むのは、以下の理由があるからです。

  • 安心感を得られる
  • 狩りの再現で本能を満たせる
  • 快適な居場所になる
  • 自分の縄張りにできる
  • 遊び心を満たせる

猫ならではの、狭いところに隠れる習性や狩猟本能、強い縄張り意識が関係していて、健康維持やストレス軽減にもつながります。

飼い主としては「なぜそんなに好きなの?」と不思議に思うかもしれませんが、段ボールは猫にとって生活を豊かにする欠かせないアイテム。愛猫が安心してくつろぎ遊べる環境を整える一環として、取り入れてみると良いかもしれません。

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