猫が頭を打ったときに確認するべき3つのこと

猫が頭を打つ事故は、思いのほか身近に起きることです。キャットタワーから足を踏み外して転落したり、おもちゃに夢中で家具にぶつかったり、ほかの猫との喧嘩で頭を強打したりすることもあるでしょう。ここでは緊急性を判断するために、とくに注意して確認すべき3つのポイントを紹介します。
1.体調や行動に変化がないか
猫が頭を打った後、まず最初に確認すべきは、普段と比べて体調や行動に変化がないかどうかです。とくに、以下の点に注意して観察してください。
- 呼びかけに反応しない
- 痙攣、震え
- 体のふらつき
- 意識がない
- 目の焦点が合わない
これらの症状は、脳に何らかのダメージを負っている可能性があるため、すぐに動物病院を受診する必要があります。
このほかにも、頭を打った数時間後から翌日以降に、食欲不振や嘔吐、元気消失といった症状が見られる場合もあります。そのため、とくに変わった行動が見られない場合でも、念のため数日間は注意深く観察し、気になる症状が見られたら獣医師に相談してください。
2.意識があるか
上でも触れましたが、意識の有無はすぐに確認してください。猫がぐったりしていて呼びかけに反応しない、目を閉じている、体が動かないといった場合は、意識がない状態と考えられます。また、ぼうっとした様子で反応が薄い、一点を見つめているという場合は意識が朦朧としている可能性があります。
意識がない、または意識が朦朧としている場合は、命に危険が及ぶ可能性もありますので、一刻も早く動物病院に連れて行きましょう。
運ぶ際は、タオルや毛布などで優しく包み、猫の体を固定してなるべく動かないようにして運びましょう。
3.怪我や腫れなどがないか
猫が頭を打った場合、怪我や腫れがないか確認しましょう。出血している箇所やたんこぶのように膨らんでいる部分がないか、優しく触って確認します。
また、耳や鼻、口から出血していないか、頭以外にも手足や胴体に怪我がないかも同時に確認してください。
目に見える外傷がなくても、頭の中で出血している可能性も否定できません。問題がないように見えても、念のため動物病院を受診するのが賢明です。
頭を打った愛猫を守るために覚えておきたいこと

猫が頭を打った場合、最も重要なのは、飼い主さんが冷静に対応し、適切な応急処置を施すことです。もし猫が意識を失っていたり、ぐったりしていたりする場合は、できるだけ早く動物病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。慌てて無理に起こしたり、揺さぶったりすると、症状を悪化させる可能性があります。
また、出血が見られる場合は、清潔なガーゼや布で優しく押さえて止血し動物病院を受診しましょう。受診する際は、キャリーバッグに入れ、なるべく猫が動かないように固定した状態で連れて行きます。
また、軽微な症状でも数日後に容体が急変する場合があります。念のため、一度は動物病院を受診することをおすすめします。受診後も、数日間は猫の様子を注意深く観察し、異変があればすぐに再受診しましょう。
まとめ

猫は高い場所からの落下や遊びに夢中になった際、思わぬ事故で頭を打つことがあります。見た目に異常がなくても、脳にダメージを受けている可能性があるので注意が必要です。体調や行動に変化がないか、意識ははっきりしているか、怪我や腫れがないかなどを確認しましょう。
少しでも異変があれば、迷わず動物病院を受診してください。早期発見と早期治療が、愛猫の命を救う鍵となります。
万が一に備え、かかりつけの動物病院の連絡先や、夜間診療が可能な病院の情報を日頃から把握しておくと安心です。