猫は『生姜』を食べても大丈夫?与えるメリットや注意すべきポイントを解説

猫は『生姜』を食べても大丈夫?与えるメリットや注意すべきポイントを解説

猫に生姜と聞くとあまりイメージが湧かないかも知れません。でも、生姜を使って調理した肉や魚なら食べてしまうことがあります。人間にとっては健康効果の高い生姜ですが、猫が食べても問題はないのでしょうか?与える場合はどんなことに注意したらよいでしょうか?

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫は生姜を食べてもいい?

ジンジャークッキーの生地と猫

生姜には猫に有害となる成分は含まれておらず、中毒を起こす心配もありません。そのため、少量であれば猫が食べても問題はありません。

しかし、ピリピリとした刺激があるため、猫の消化器に負担をかけたり、口腔内の刺激になってしまう危険性もあり、与えることを強くお勧めはできません。

実際に、生姜はキャットフードや猫用のサプリメントに利用されることもあり、健康効果が期待できる食材のひとつとされています。

猫が生姜を食べたときに期待できるメリット

コンロの上のフライパンと猫

生姜の辛味成分には「ジンゲロール」「ショウガオール」「ジンゲロン」の3種類があり、血行促進や抗酸化作用などの健康効果があるといわれています。

さらに、生姜にはビタミンやミネラルも含まれており、人間だけでなく猫にとっても一定のメリットが期待できます。

猫に生姜を与える際の注意ポイント

スプーンのパウダーを舐める猫

生姜は生でも加熱しても与えられますが、もし与えるのであればあくまでごく少量をおやつやフードのトッピング程度にとどめましょう。

辛味成分には体を温める作用がある一方で、刺激が強いため、猫が食べすぎると嘔吐や下痢を引き起こす可能性があります。与えすぎには十分注意が必要です。

また、チューブ入りのおろし生姜は手軽に見えますが、多くの場合添加物が含まれており、猫に与えるのは適しません。パウダー状の生姜で添加物が含まれていないものなら使用可能ですが、成分が凝縮されているためごく少量にとどめてください。

さらに、生姜焼きなど人間用に調理された料理は、調味料や玉ねぎなど猫に有害な食材が含まれる場合があるため、絶対に与えないようにしましょう。

もし猫が生姜を大量に食べてしまったら?

舌を出す猫

生姜は少量であれば猫が食べても問題はなく、健康効果が期待できる場合もあります。しかし、刺激が強いため、多量に摂取すると体調を崩す可能性があります。

万が一、多く食べてしまったり、食後に嘔吐や下痢が続くようであれば、速やかに動物病院を受診してください。

また、お寿司に添えられるガリを食べた猫がマタタビのような反応を示すことがあると話題になることもありますが、ガリは人間用に味付けされており、糖分や塩分を含んでいます。猫が口にしないよう十分注意しましょう。

まとめ

ごはんを食べる猫

生姜には一定の健康効果があるといわれていますが、無理に与える必要はありません。日常的に総合栄養食を適量与えていれば、栄養バランスは十分に整います。

猫が嫌がる場合は与えず、初めて与える際はごく少量から始めて様子を確認しましょう。少しでも不安があれば、獣医師に相談するのが安心です。

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