『かぎしっぽの猫』はなぜ縁起がいい?そう言われる理由や、猫のしっぽが折れる原因などを解説

『かぎしっぽの猫』はなぜ縁起がいい?そう言われる理由や、猫のしっぽが折れる原因などを解説

猫のしっぽには、それぞれの個性が現れます。その中でも「かぎしっぽ」と呼ばれる、途中で曲がったりくるっと丸まった形をしたしっぽは、昔から「幸運を招く」と言われてきました。見た目のユニークさから不思議な魅力を放ち、飼い主にとっても特別な存在に感じられるものです。今回は、かぎしっぽが縁起がいいとされる理由や、しっぽが折れる原因についてわかりやすくご紹介します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

かぎしっぽの猫が縁起物とされる理由

かぎ尻尾の猫

かぎしっぽの猫は、その独特な姿から古くから「幸運を招く猫」として親しまれてきました。しっぽが途中で折れていたり、くるっと曲がっている様子が「福を引っかけて逃がさない」と考えられたのです。

日本ではとくに、家に幸せを運んでくれる存在として愛されてきました。実際、昔の人々は不思議な特徴を持つ動物に特別な力を感じる傾向が強く、かぎしっぽもその一つとされたのでしょう。

また、海外でも似たような言い伝えがあり、たとえばヨーロッパでは「財産や幸運を守る猫」と信じられていた記録が残っています。見た目が少し変わっているだけで「特別な存在」と感じるのは、人間が自然に持つ心理とも言えるでしょう。

かぎしっぽは病気やケガではない?

こちらを見ているかぎ尻尾の猫

かぎしっぽを見ると「痛そう」「骨折なのでは?」と心配する人もいるかもしれません。けれども、ほとんどの場合は生まれつきの骨格の特徴です。

人でたとえるなら「生まれつき耳の形が少し違う」ようなものに近いです。猫自身にとっては違和感もなく、健康上の問題が起きるケースは少ないとされています。

ただし、しっぽの骨格は猫ごとに差があるため、稀に神経や筋肉に影響する場合もゼロではありません。

もし、しっぽを触られるのを極端に嫌がったり、動かしづらそうにしているなら動物病院で相談してみると安心です。

大半のかぎしっぽは体への影響は考えられず「その子らしい個性」として受け止められます。

猫のしっぽが折れてしまう原因

室内を歩く猫

一方で、すべての「曲がったしっぽ」が生まれつきではないことも覚えておきたいポイントです。

猫のしっぽはとても繊細な骨の連なりでできています。そのため、高い所から落ちた場合やドアに挟まれたり、人に踏まれてしまったりするケースでは、強い力が加わると脱臼や骨折をしてしまいます。

しっぽは猫にとってバランスを取る大切な役割を持つため、怪我をすると歩き方に影響が出ることもあります。

外で暮らす猫は特にリスクが高く、交通事故やケンカでしっぽを痛めることも少なくありません。

飼い猫の場合は、家の中での思わぬ事故に注意してあげることが予防につながります。ドアを閉めるときに猫のしっぽが近くにないか確認する、といった小さな配慮で守れることも多いのです。

まとめ

かぎしっぽの子猫

かぎしっぽの猫は、古くから「幸せを招く存在」として人々に愛されてきました。その理由は、しっぽの形が福を引き寄せると信じられていたからです。

多くの場合、生まれつきの特徴で健康に問題はありませんが、後天的にしっぽが曲がってしまうケースもあるため注意が必要です。

猫のしっぽは身体の一部であり、大切な個性でもあります。もともと少し曲がっていても、それは「その子にしかない魅力」といえます。

縁起の良さと同時に、愛猫らしさを受け入れてあげることが、猫も人も幸せに暮らす秘訣になるでしょう。

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