動物の行動変化をもとに天気予報

画像はイメージです
天気予報は、ときに不正確なことがありますね。傘を持ってでかけるかどうか悩むとき、あなたはどうしていますか?
動物には人間にない第六感があることはよく知られています。それなら猫は天気を予測できるのでしょうか?
実は遠い昔、1884年にアメリカ陸軍通信隊の中尉だったDunwoodyが書いた本によると、「猫は天気を予報する」のだそうです。同隊は現在の米国国立気象局の前身であり、その中尉だった彼は天気予報に関して非常に独創的なアイデアを持っていました。彼は当時の天気予報の技術は不正確だと考え、別の方法を探ったのです。
彼は動物の行動にもっと注意を払うことを主張しました。コウモリ、イヌ、ネズミ、ウサギ、ブタといった動物の行動を観察することで、今後数日間の天気を予測できると提唱したのです。なかでも気候を正確に予測するのに役に立つのは、猫だといいます。
「猫は気候に敏感だと言われています」と、彼は著書の中でも述べています。
猫がくしゃみをすると「雨」?

画像はイメージです
それでは、雨が降る前の猫はどんな行動をするのでしょうか?100年以上前の文献によると、次のような動作は雨が降りそうなサインだといわれています。
- 猫がくしゃみをする
- 猫が木の幹をひっかく
悪天候になる前の兆候としては、こんなものもあります。
- 雨が降った後に猫が顔を拭くときの方向は、風の向きを示す
- 猫が仰向けになって口を上に向けているときは、嵐の可能性が高い
- 猫がいびきをかいている場合は、悪天候が近づいている可能性がある
その行動は天気のせいか、気まぐれのせいか…?

画像はイメージです
Dunwoodyだけが猫に注目したのではありません。昔の船乗りは船に乗り組んだ猫が天気を予言できると信じていました。「猫が元気なときは晴天」になり、「くしゃみをすれば小雨の前兆」、そして「毛を逆方向に舐めるなどの奇妙な行動は、嵐の前ぶれ」と言われました。迷信深い人の中には、猫が尻尾に秘めた魔力で嵐を引き起こすと考える人もいたのです。
確かに猫を飼っている人の中には、豪雨の前に猫が奇妙な行動をとることに気づく方も多いことでしょう。その理由として「猫の内耳は降雨に先立つ気圧の低下に敏感だから」だと考えられています。人間よりはるかに鋭い感覚を備えた猫が、天気を予測してふるまうとしても不思議ではありません。
でも気まぐれな猫のことですから、その行動が本当にいつもと違うのかを見分けるのは、相当難しいことかもしれませんね。
出典:
・Did you know cats can predict rain? Here's the science behind their weather senses
・Do cats know when it’s about to rain?