『ペットホテルに預けられた猫』はどんな気持ち?3つの心理と、安心してもらうためのアイデア

『ペットホテルに預けられた猫』はどんな気持ち?3つの心理と、安心してもらうためのアイデア

旅行や出張などでペットホテルの利用を検討するとき、「うちの子は大丈夫かな」と不安になる飼い主さんは多いものです。猫は急激な環境の変化を嫌うため、知らない場所や飼い主と離れる状況に強いストレスを感じるのが一般的です。一方、猫の心理を理解してきちんと準備をすれば、その不安は大きく和らげることができるでしょう。ペットホテルに預けられた猫がどんな気持ちになるのかを解説します。今後の参考にしてみてください。

ペットホテルに預けられた猫の3つの心理

ペットホテル

猫にとってペットホテルは、知らない環境、知らない人、知らない犬や猫といった、未知の要素でいっぱいです。本能的に飼い主から離れる不安や、ニオイや音の違いに敏感に反応してしまうでしょう。

ここでは、預け先であるホテルで、愛猫がどんな気持ちになりやすいのかを紹介します。

1.知らない場所への「緊張」

慣れない部屋やニオイは、猫にとってかなりのストレスになります。最初はケージの隅で動かなくなったり、物陰に隠れたりするかもしれません。

自分で縄張りを作ってその中で暮らす猫にとっては、それ以外の場所は強く警戒します。緊張から、食欲が低下したり、トイレを我慢してしまったりすることが考えられます。意図せず縄張り外に連れていかれることは、猫にとっては大きな問題なのです。

ただし、この反応は一時的なもので、猫が状況を把握しはじめれば、時間とともに緊張がほぐれていくでしょう。個体差があるため、慣れるまでに数日を要することもあります。

2.飼い主と離れる「さみしさ」

飼い主さんとの絆が深い猫は、信頼している人がいないことで寂しい気持ちが一層強くなり、「鳴き続ける」「ウロウロと落ち着かない」といった不安行動が見られることがあります。

猫にとって、信頼している飼い主さんは生活の一部でもあるので、特に甘えん坊な猫は、慣れない場所の不安も重なり、ペットホテルでの滞在に慣れるまで時間がかかるかもしれません。

愛情深い猫ほど、飼い主がいない状況に強い不安や寂しさを感じやすくなるのです。

3.スタッフやほかの動物への「興味と不安」

猫の性格は生まれ持った性質のほか、ふだん生活している環境によっても「慣れ方」が異なります。

多くの猫は、知らない場所では人見知りになるのが普通です。一方で、とてもフレンドリーな猫の場合は好奇心が強いため、スタッフや周囲のケージに泊まっているほかの猫たちの気配に興味を持つかもしれません。

多くのペットホテルでは、食事やトイレ掃除でスタッフと接しても、基本的にはほかの個体とは接触しませんが、中にはほかの猫だけでなく犬とも同室というホテルもあり、鳴き声などで不安になることもあります。ペットホテルを選ぶときに、事前によく確認しておきましょう。

猫に安心してもらうための工夫

ホテル滞在中の猫

慣れない場所へ行って猫が緊張してしまうのは、どんなに頑張っても避けようのないことです。しかし、少しでも猫に安心して過ごしてもらうためには、飼い主の準備とホテル選びが大切。

次の工夫を取り入れることで、猫の負担をぐっと減らせます。

  • スタッフに猫の性格や習慣を詳しく伝える
  • ふだん使っているおもちゃを持参する
  • 本格的に預ける前に短時間の練習をしてみる

ペットホテルのスタッフは、預けている間、直接、猫の様子を見てくれる大切なパートナーとなります。しかし、「猫のこと」はわかっても「うちのコ」のことははじめてです。

滞在中に猫の気持ちに寄り添って対応してもらうためにも、「知らない人の声に驚きやすい」「食べるのが遅い」など、猫の性格や習慣などをくわしく伝えておくと、猫がストレスを感じにくいように対応してもらえるでしょう。

ホテルによっては、持参可能なものがあります。事前に確認して、飼い主さんや猫自身のニオイがついた小さな毛布やタオル、ふだんよく遊ぶおもちゃを一緒に預けましょう。フードや猫砂なども持ち込み可能なホテルもあります。

いきなり長期間預けるのではなく、まずは数時間のショートステイを試してみましょう。特に飼い主さんも初めて利用するホテルに預けるよりも、利用経験のあるホテルの方が安心できます。利用時にはしっかりと必要なことを確認し、また不安材料があれば相談しておくと本格利用の際に役立つでしょう。

まとめ

ベッドの上のスーツケースに乗る猫

猫をペットホテルに預けるときには、どうしても猫にとってネガティブな気持ちが出てしまうものですが、こうした不安は事前準備によってある程度は和らげることができます。

猫の性格や過ごし方をよく知っているのは飼い主さんだけなので、スタッフにも共有しましょう。猫は性格的にも個体差の大きな動物なので、事前情報があるとスタッフも猫も安心です。

また、事前に短時間のステイを経験しておけば、旅行時だけでなく急な冠婚葬祭や飼い主の体調不良時などにも落ち着いてお願いできるようになるでしょう。

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