1.性格や個性を掴みやすい

猫の性格は、生後3か月ごろまでの子猫期に、おおよそが形づくられるといわれています。
このため、よっぽど大きな環境の変化でも起きないかぎり、成猫になってから急に性格が変わることは考えにくいです。
さらに大人の猫は、見た目の大きさや毛の色も落ち着きます。
筆者の実家にいる猫は、子猫のときは薄いクリーム色だったのに、成長とともに色が濃くなっていった経験があり、驚かされたことがあります。
そのようなギャップは少ないので、初めて猫を飼う人に向いているといえるでしょう。
2.体の状態が安定している

子猫は、免疫力や抵抗力がまだ未熟なため、感染症にかかりやすいとされています。
引き取るタイミングにもよりますが、必要なワクチンや避妊・去勢手術が終わっていないことも多く、その分動物病院への通院も必要です。
一方、大人の猫は体も発達しており、健康状態が安定していることが多いです。
引き取り元によっては、すでに手術やワクチン接種が済んでいるケースも珍しくありません。
とはいえ、お迎え直後は必ず動物病院に連れて行き、健康診断を受けることをおすすめします。
早い段階でかかりつけ医を見つけておくと、いざというときにも安心です。
3.お留守番させやすい

成猫は、排泄や授乳のお世話をする必要はなく、適切にしつけをすればトイレもきちんと覚えてくれます。
自分のことは自分でできるので、1日程度の留守番なら問題にはなりません。
また、行動も落ち着いているため、好奇心旺盛で危険かどうか分別が難しい子猫に比べると、留守中の思わぬ事故も起こりにくいです。
部屋の環境や猫の性格にもよりますが、ケージを必ずしも使わなくても過ごせることが多いでしょう。
もちろん成猫の場合も、出かける前には食事やトイレの準備、部屋の環境を整えておくことは欠かさないようにしてください。
「子猫じゃないと懐かない」これはホントなの?

成猫は、子猫に比べると警戒心が強い傾向にあるため、人馴れするまで時間がかかりやすいのは事実です。
しかし、焦らずじっくりと愛情を注いでいけば、飼い主さんに懐いてくれる可能性は大いにあります。
ポイントは、その猫のペースに寄り添うこと。
お迎え直後の構いすぎはかえって逆効果となるため、必要最小限のお世話や声かけにとどめましょう。
少し慣れてきたら、おやつや遊びといった猫がうれしい出来事を増やし、距離を縮めていくのがおすすめです。
もちろん個体差はあり、懐くまでに数か月〜半年かかる猫、なかなか人馴れしない猫もいます。
どのタイプであっても、その子の個性として尊重することが大切です。
まとめ

大人の猫は、性格や個性がはっきりしているので、お迎え後の生活がイメージしやすいのが魅力です。
子猫と違って体調も安定していて、つきっきりでお世話をする必要はないことから、お迎えするメリットは大きいでしょう。
「子猫じゃないのに、懐いてくれるのかな?」と不安に感じる人は多いかもしれません。
しかし、猫のペースを尊重し、時間をかけて愛情を注ぐことができれば、きっと信頼関係は育まれていきます。
成猫ならではの魅力を知ることで、猫を迎える選択肢がもっと広がっていきますように。