膨らんだお腹が「ユラユラ」動いた!

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SNSに投稿された猫の「お腹」が注目を浴びています。
12歳のメス猫のお腹が、まるで妊娠中のように膨らんで、なかで胎児が動くように揺れる様子が映っていたからです。でもこの猫は避妊手術を済ませています。
「室内飼いだし、ご飯を食べたり飲んだりトイレを使ったりして普通に過ごしています。ケガもしていません。一体何が起こっているの?」と飼い主は投稿で問いかけています。
この動画は1万2000回以上も視聴され、さまざまなコメントが寄せられました。なかには深刻な病気を心配する声もありました。
お腹の謎の動きの正体は…

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さっそく獣医師に診せたところ、驚きの診断がありました。「便秘」だというのです。
「血液検査の結果は全く正常でした。ごく軽い貧血があるだけで、腹腔内に空気はたまっていません。動いていたのは腸の蠕動(ぜんどう)運動だったのです」と飼い主。
蠕動運動とは、消化管で起こる波状の筋肉収縮のことで、食物を移動させる役目を果たします。これは正常なプロセスですが、今回の猫のように激しい動きを見ると、飼い主は不安に感じることがあります。
Aimee Warner医師(Waggel獣医クリニック)に、猫の便秘について聞きました。
「便秘は気づきにくい場合もあるので、猫のトイレの位置や行動に十分に注意してください。48時間以内に便が出ない場合、あるいは小さく硬く乾燥した『小石』のような便しか出ない場合、それは最初の危険信号です」と彼女。
飼い主はよく観察して早めの対応を

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彼女によると、「猫がトイレに過度にしゃがみ込んでいるのに出ない状況」は、飼い主が気づきやすい便秘の兆候だといいます。ときには悲しげな鳴き声をあげたり、トイレから急いで逃げ出したりする猫もいるそうです。
「便秘の猫は、ご飯を食べなかったり水や食べ物を吐いたり、膨張した結腸が痛むことで引きこもったりします。尻尾の付け根やお腹を舐めたり噛んだりする猫もいます。また、お腹を手で軽くなでると、ソーセージのような硬い膨らみが確認できることもあるのです。ただし猫が嫌がる場合は、適切な触診は獣医師に任せてくださいね」と話すAimee医師です。
「これらの症状が1日以上続く場合、または嘔吐、無気力、腹痛を伴う場合は、できるだけ早く獣医師の診察を受けてください。早期治療により、腸閉塞や巨大結腸症の発症を防ぐことができます」
愛猫の便秘は軽く考えず、すぐに対処するほうがよさそうですね。
出典:Spayed Cat's Owner Sees Her Tummy Moving, Then Comes the Vet Diagnosis