1.左右に激しく振るのはイライラ

猫がしっぽを左右に激しく振るときは、イライラしていたり、何かに不満を感じているサインです。バタンバタンと床に打ち付けるようにすることもあります。「今はそっとしておいてほしい」「これ以上構わないでほしい」と思っているのかもしれません。
とくに、しっぽを床に叩きつけるように振っているときは、強い不快感や怒りを感じていることが多いです。
たとえば、抱っこされ続けるのが嫌だったり、望まない状況に置かれたりした際に、このようなしっぽの動きで感情を表現することがあります。
このようなときにうっかり近づこうものなら、噛みつかれたり引っ掻かれたりする危険性はきわめて高いでしょう。できるだけ距離をとってそっとしておくのが得策です。
2.大きくゆっくり振るのはリラックス中

しっぽを大きくゆったりと振っているときは、猫がリラックスしているときです。まるで波のように左右に大きく揺れるのが特徴で、安全な環境で安心しきっているときによく見られます。人間にたとえるならば、自然に鼻歌が出ちゃってるような状態です。
飼い主さんの手が届く場所で、このようにゆっくりしっぽを振っていたら、優しく撫でてあげると良いでしょう。ゴロゴロと喉を鳴らして気持ちよさそうな表情を見せてくれるに違いありません。
でも、飼い主さんから離れた場所にいるときは、ひとりでいることを楽しんでいる可能性が高いです。その場合は、邪魔をせずにそのままリラックスさせてあげましょう。
3.先っぽを少しだけ振るのは興味津々

猫がしっぽの先だけを小さく動かしているのは、興味津々のサインです。なにか新しいものや気になるものに注意を向けているときに見られる動きで、好奇心が刺激されている状態です。
たとえば、新しいおもちゃや知らない音に反応しているときに、しっぽの先がぴくっと動くことがあります。この状態の猫は警戒心は少なく、好奇心が勝っている状態です。
また、この動きは集中しているときや、興味のあるものを観察しているときにも見られます。
窓の外を眺めている猫のしっぽの先がぴくぴくっと動いているのを見たら、鳥や虫が動いているのを見つけたのかもしれません。愛猫がなにに興味を持っているのか観察してみるのも楽しいですよ。
4.名前を呼んだときに少しだけ振るのは返事

猫は自分の名前を呼ばれたときや聞き慣れた声に、しっぽをぴくっと少しだけ動かして返事をすることがあります。
たとえば、猫が寝ているときやリラックスしているときに名前を呼ぶと、しっぽの先だけをほんの少し揺らしたりします。もしかすると、耳だけをぴくっと動かしたりするかもしれません。
これは、わざわざ起き上がって反応するほどではないけれど「ちゃんと聞こえてるよ」「わかってるからね」という猫なりの返事です。
「反応するの面倒くさいなー」と思いつつ、返事くらいはしておこうか、というときなどにも見られるようです。「はいはい、聞いてますよ」みたいな感じでしょうか。いかにも猫らしい反応です。
まとめ

猫のしっぽを見れば、今どんな気分なのか、なにを考えているのかがわかると言っても過言ではありません。
今回はしっぽの振り方による猫の心理を紹介しましたが、しっぽをピーンと立てる、水平にする、ピクピクと震わせるなど猫のしっぽは驚くほどたくさんの動きを見せてくれます。そして、その動きのひとつひとつに意味があることがわかっています。
これらのサインを読み解くことで、愛猫の気持ちを深く理解し、より強い信頼関係を築くきっかけになるでしょう。これを機に勉強してみるのも良いかもしれませんね。