1.安心と信頼の気持ちの表れ

猫がひざに乗ってくるとき、それは「この人のそばにいると安心できる」「信頼している」という気持ちの表れです。猫は基本的に警戒心の強い動物で、飼い主のひざに自分の体を預けるという行動は信頼なしにはできません。
特に、周囲が静かで落ち着いた空間にいる時、飼い主のぬくもりに包まれることでリラックスしやすくなります。「今日は乗ってこないな」と思っても、関係性が変わっていなければ心配しすぎなくて大丈夫です。
信頼は日々の積み重ねから生まれるものですので、猫のペースを尊重しながら安心感を提供していきましょう。
2.ぬくもりを求めている

猫は寒さに弱いため、暖かい場所を好みます。特に秋から冬にかけては、毛布やクッションにはない「肌のぬくもり」が感じられる、飼い主のひざの上が格好の“あったかスポット”になるのです。
外気が冷たい日や、床暖房のない部屋では、猫が自然と人のひざを選ぶこともあります。ただし、温かさだけが目的で乗ってきているわけではない場合も多く、ぬくもりと信頼が揃ってこそ乗ってくれるというケースも少なくありません。
猫にとっての快適さを保つために、ひざ掛けを敷いたり、手を動かさずにそっとしてあげる配慮も大切です。
3.甘えたい・構ってほしい

猫がひざに乗るのは「甘えたい」「構ってほしい」というアピールであることも。
特に、飼い主がテレビを見ていたりスマホをいじっていたりするタイミングで、ぐいっとひざに乗ってくることがあります。これは「自分に注目してほしい」「ナデナデして」といった気持ちの現れです。なかにはゴロゴロ喉を鳴らしたり、お腹を見せてきたりする子もいます。
こうしたときは猫の気持ちに応えてあげることが重要で、優しく撫でながら名前を呼ぶ、「かわいいね」と声をかけるなどすると絆がより深まります。
ただし、猫が触られたくない場所は避け、嫌がる素振りを見せたらすぐにやめましょう。
ひざ乗り猫になってもらうための心得

ひざ乗り猫になってもらうには、まず猫にとって「安心できる存在」になることが大前提です。急に触ったり抱き上げたりすることは避け、落ち着いたトーンで話しかける、ゆっくり瞬きを返すといった安心感につながる行動を取って信頼関係を育てましょう。
また、猫がひざに乗りやすい環境づくりも大切です。たとえば、やわらかくて温かいひざ掛けを用意したり、足を組まずに座ることで猫が安定してくつろげるスペースができます。さらに、自分のひざに乗ったときは、あまり動かずにそっとしておくこともポイント。
猫にとって“居心地の良い場所”であることを感じてもらえるよう、配慮を忘れずに接していきましょう。
まとめ

猫がひざに乗るのは、信頼・安心・ぬくもり・甘えたい気持ちなど、さまざまな感情が混ざり合った愛情表現です。愛猫との距離を縮めて行動を引き出すためには、無理強いをしないなど、猫の気持ちに寄り添った接し方や丁寧なコミュニケーションが欠かせません。
ただ、猫の性格によっては、なかなかひざの上に乗ってくれない場合もあります。ひざに乗ってくれないから信頼がない…というわけではなく、別の形で愛情表現をしてくれている可能性があるので、猫にとって「この人といると安心できて居心地がいい」と感じてもらえるように温かな関係を築いていきましょう。