猫が『脱水症状』を起こしている4つのサイン 見落とすと起こり得るトラブルも

猫が『脱水症状』を起こしている4つのサイン 見落とすと起こり得るトラブルも

暑くなると心配なのが、猫の脱水症状です。猫が脱水症状を起こしているときは、どのようなサインが見られるでしょうか?気づかずにいると、命を危険にさらしてしまうかも知れません。脱水症状はわかりにくいこともありますが、簡単にチェックできる方法もあります。ぜひやってみてくださいね。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.皮膚の弾力がなくなる

猫の背中を撫でる人の手

猫が脱水症状を起こしているときは、皮膚の弾力がなくなります。皮膚の弾力があるかどうかは、簡単にチェックすることができるので、ぜひやってみてください。

皮膚の弾力をチェックする方法は、猫の首の後ろの皮膚をつまんで持ち上げるというものです。手を離して、すぐに皮膚が元に戻れば正常。戻るまでに数秒の時間がかかれば脱水を起こしている可能性があります。

異常があった場合にすぐに気づけるよう、普段から皮膚の弾力をチェックし、正常なときはどれくらいで皮膚が元に戻るのか把握しておきましょう。

2.口の中が乾く

口を開ける猫

猫の脱水をチェックするもうひとつの方法が口の中を見るというもの。脱水症状がある場合、猫の口の中が乾いています。口を開けて歯茎を触ったときに湿っていれば問題ありません。歯茎や舌が乾いていると、脱水症状の恐れがあります。また、口の中の粘膜がネバネバしていることもあります。

歯茎の色が白っぽくなるのも脱水症状のひとつです。なかなか口を触らせてくれないという猫も多いと思いますが、普段の口の中の様子を把握していると、異変に早く気づいてあげられるでしょう。

3.尿の色や量の変化

トイレの中の猫

猫の水分摂取量が少ないと、尿の色や量にも現れます。尿の色が濃かったり、量が少ない場合、あるいはトイレに行く回数が少ない場合、必要な水分量を摂取できていないかも知れません。

水分不足は、膀胱内環境の悪化や腎臓への負担にもつながります。日頃から水分を摂取できているか、また尿の色や量もチェックしておきましょう。

4.意識がもうろうとしてぐったりする

よだれをたらす猫

脱水によりミネラルバランスの破綻などが起こり、体を思うように動かせなくなったり、意識がもうろうとする場合があります。

下痢や嘔吐の悪化した際や熱中症の際などにも見られます。その場合は点滴などで水分を補給する必要があります。

そのままにしていると命に関わります。ぐったりしていたら、すぐに動物病院を受診してください。

まとめ

コップで水を飲む猫

猫の脱水が疑われたら、水やペット用の経口補水液を少しずつ飲ませましょう。水分を摂取できなかったり、元気がないなど様子がおかしい場合はすぐに動物病院を受診してください。

暑い時季だけでなく、水を飲まなかったり、嘔吐や下痢などで体の水分が失われてしまうと脱水症状を起こす危険性があります。

年間を通して、猫がちゃんと水分を摂れているかどうか気をつけましょう。新鮮な水を複数個所に用意するなど、水が飲みやすくなるような工夫をしてみてくださいね。

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