厳重警備のもと、猫が侵入!

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イースター休暇初日の2025年4月18日、米国ホワイトハウスの敷地に「侵入者」が現れました。
厳重に警備された敷地の芝生エリアに、1匹の猫が迷い込んでしまったのです。取材に来ていた記者たちは大喜びでこの猫を撮影し、大騒動になりました。灰色で、緑色の目をもつ「Sophie」がその猫です。
Sophieは、トランプ米大統領の報道官であるKaroline Leavitt氏が記者の質問に答える「記者会見室」にも入り込みました。最終的にホワイトハウスの職員が猫を捕獲し、飼い主をつきとめることができたのです。
ある記者は、X(旧Twitter)上で「Sophieは首輪と、スマートフォンで位置を特定できる小型追跡装置『エアタグ』を装着していたようです」と投稿しています。
動画にも、記者のひとりがSophieを抱きかかえて「君は盗聴装置を隠し持っているのかな?」と冗談をいう場面が映っています。この日がイースターの金曜日(Good Friday)だったため、「聖金曜日の大ニュースだ」とコメントした記者もいます。
野良猫を見直すプログラム

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実は、Sophieはまじめに勤務中だったのです。
米放送局News Nationによると、この猫は野良猫を見直してもらおうとする取り組み「Blue Collar Cats Program」の一環として、ホワイトハウスにやってきました。ワシントンの動物福祉団体がこのプログラムを担っています。
野良猫たちに青い追跡機能付きの首輪をつけ、屋外で生活できる場所を提供してくれる企業や住宅などに引き取ってもらい、その見返りとして猫たちが周辺のネズミを駆除する仕組みです。
米国各地ではネズミが蔓延しており、ワシントンも例外ではありません。Sophieはホワイトハウス周辺地区のネズミを退治する仕事の最中だったのでした。
やがてホワイトハウスの職員が近隣地域に住む飼い主をつきとめ、無事に引き渡されました。
侵入は防げない?

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それにしても、ホワイトハウスは世界で最も厳重に警備された施設のはずです。シークレットサービスがあらゆる動きを監視し、カメラとバリアが24時間体制で周囲を警備しているのです。猫の侵入を防げなかったのはずいぶん不思議なことです。
実はつい最近も、子供がホワイトハウスに侵入したことがありました。どうやらその少年はだれにも気づかれずにフェンスをすり抜けたようです。しばらくして警備員が気づき、両親の元へ戻されたといいます。
世界中に報道されて一躍有名になったSophieですが、これからもまじめにネズミ退治を続けることでしょう。