愛猫が『シニア期』を迎えたら…変えるべきこと・変えないほうがいいこと

愛猫が『シニア期』を迎えたら…変えるべきこと・変えないほうがいいこと

猫も年齢を重ねると体調に変化が現れるようになります。愛猫に元気で長生きしてもらうためにも、シニア期を迎えたら、猫に合わせて環境やお世話の仕方も見直してみましょう。シニア期を迎えた猫のために、何をしたらよいでしょうか?

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

猫のシニア期はいつから?

こちらを見ている猫

猫のシニア期は7歳頃から始まります。見た目はまだまだ若く元気で、特に変化もないという猫も多いので、考えにくいかも知れませんね。ただ、この頃から、身体の機能は徐々に低下していきます。

さらに年齢を重ねると、次第に毛艶が悪くなる、足腰が弱るなどの老化のサインが見られるようになるでしょう。口内のトラブルが起きやすくなったり、病気にもかかりやすくなります。

愛猫に元気で長生きしてもらうためにも、7歳を過ぎたら、環境やお世話の仕方を見直してみましょう。

猫がシニア期を迎えたら変えた方がいいこと

フードを食べる猫

愛猫がシニア期を迎えたときに見直したいのが食事とトイレです。

噛む力が衰え、胃腸の働きも弱くなるので、フードは消化がよく、栄養バランスの優れた総合栄養食を選びましょう。

粒が大きく硬いものは、食べにくかったり、喉に詰まらせてしまう恐れもあるため、フードの形状にも配慮が必要です。

シニア期になると、動きが鈍くなり活動量も減るため水を飲む回数も減ってしまいます。脱水を防ぐために、いつでも水が飲めるよう、複数個所に水飲み場を用意しましょう。

また、足腰が弱くなり、トイレの出入りが困難になることがあります。トイレにステップを設置するなどして、段差をなくす工夫が必要です。

猫がシニア期を迎えても変えない方がいいこと

窓辺のキャットタワーと2匹の猫

シニア期を迎えたからといって、環境を一変する必要はありません。

猫は環境の変化に弱くストレスを抱えてしまうので、それまで使っていたものはそのままで、段差をなくすなどの工夫をしていきましょう。

ただ、高さのあるキャットタワーは、登れなくなったり、落下の恐れもあります。低いものに替えてあげてもいいでしょう。

猫は高齢になると寝ていることが多くなりますが、身体機能が衰えても、動かずにいると運動不足になってしまいます。これまでの激しい遊びは控えつつも、体に無理のない程度に遊んであげて下さいね。

元気で長生きしてもらうために

ベッドの中で眠る猫

シニア期を迎えたら、これまで以上に体調を気にかけてあげましょう。高齢になると病気のリスクが高まり、特に泌尿器系の疾患にかかりやすくなります。おしっこの回数や色、ちゃんと出ているかなどもチェックしてみて下さいね。

動物病院での健康診断も定期的に受けましょう。

猫は体調が悪くても、それを隠そうとする動物です。飼い主さんが小さな変化にも気づいてあげることが大切です。

まとめ

日向ぼっこをする猫

人間よりも成長の早い猫。まだまだ若いと思っていても、老化のスピードも人間よりずっと早いものです。7歳頃を目安に、シニア期の準備を整えていきましょう。これまで以上に、スキンシップも大切にしてあげて下さいね。

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