『王族』に愛された歴史を持つ猫種4選 なかには高貴な人しか飼えなかった猫も

『王族』に愛された歴史を持つ猫種4選 なかには高貴な人しか飼えなかった猫も

猫は人間と一緒に暮らすようになってからというもの、いまだに多くの人を虜にしてやみません。王族すらも猫のかわいさや奥深い魅力に心を掴まれ、深い愛情を注いできました。今回は、数多くある猫種のなかでも、王族に愛された歴史を持っている4種の猫をご紹介します。

1.ペルシャ

ペルシャ猫

ふわふわで滑らかな美しい被毛、丸く綺麗な瞳と鼻ぺちゃなピークフェイスが特徴のペルシャ。性格は落ち着いていて穏やかで、上品な佇まいと高貴な雰囲気を持ち、「猫の王様」「長毛種の女王」と称されることもあります。

ペルシャは19世紀ごろのイギリス王室で多く飼われていた猫種で、ビクトリア女王をはじめとした王族たちから愛されていました。貴族が飼う猫としてふさわしいということで、長い間王族限定の猫種となっていたのです。

現在では王族限定ではないため、多くの猫愛好家たちの間で人気があります。

2.シャム(サイアミーズ)

シャムの子猫

透き通るように美しいブルーの瞳、手足が長くすらっとした体型、顔や耳などに現れるポイントカラーが特徴であるシャム。上品かつ何事にも動じなさそうなクールな雰囲気の外見ですが、人懐こく甘えん坊な性格で、飼い主に対する愛情がとても深いです。

シャムは、現在のタイであるシャム王国の王族や富裕層など、位の高い人間のみが飼うことを許されて500年以上もの間王室で大切に飼われてきた猫種です。

ある時、タイ王族からバンコクに赴任していたイギリス総領事にシャムが贈られたことでシャムの存在が広がり、日本でも1950年代あたりからシャムを飼う人が増えていったと言われています。

3.ロシアンブルー

膝の上に乗るロシアンブルー

すべすべで青みがかかったグレーの被毛、スリムな体型、エメラルドグリーンの惹き込まれるような瞳が特徴のロシアンブルー。警戒心が強い半面、飼い主や家族に対しては懐きやすいです。

気高い雰囲気を持つロシアンブルーはロシアが原産で、現地に土着していた猫種だと言われています。「アルハンゲルの青い猫」と呼ばれ大切にされてきたロシアンブルーは、ロシア皇帝に飼われ愛されていたという言い伝えがあり、1860年代にロシアンブルーが船乗りのボートに乗ってイギリスに渡ると王室内でも人気を博して当時のビクトリア女王をも虜にしたそうです。

もの静かで無駄鳴きもほとんどしないため、「ボイスレスキャット」と呼ばれ飼いやすい猫種として現在も根強い人気があります。

4.ターキッシュアンゴラ

ターキッシュアンゴラ

ふわっと柔らかく光沢があるシルクのような被毛と丸くて大きなアーモンド形の瞳、しなやかかつ筋肉質な体で「バレリーナ」と称されるほど優雅な立ち姿が特徴のターキッシュアンゴラ。賢く知的でいて活発さのある性格で、猫自身が気に入った人には心を許してくれる一面があります。

原産国のトルコでは、ターキッシュアンゴラの気品あふれる姿なども相まって、「生きる国宝」「生きる宝石」と称され大切にされてきました。

16世紀ごろに商人たちによりヨーロッパに持ち込まれ、17世紀にはフランス王室の女王マリー・アントワネットがターキッシュアンゴラを飼い寵愛していたと言われています。

外見はもちろんのこと、気まぐれで自由奔放な性格もまた人々の心を掴むのかもしれません。

まとめ

花冠をかぶった猫

今回ご紹介した4種の猫は、品のある姿や個性あふれる性格などから王族など身分の高い人に愛されてきました。どの猫種も現在にいたるまで大切に守られてきた上、人気が衰えることもなく、実際に飼われている方や「飼ってみたい!」と思う猫愛好家の方も多くいらっしゃいます。

「当時の王族の方々も、こんな風に猫を可愛がっていたのかな」と思いを馳せてみると、なんだか人間らしさが感じられて親近感が湧くような気がしますね。

ご紹介したなかで気になる猫種があったら、猫のルーツや飼っている著名人などを調べてみると面白い発見があるかもしれませんよ。

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