猫は『ブロッコリー』を食べてもOK?知っておきたい3つのメリット・デメリット

猫は『ブロッコリー』を食べてもOK?知っておきたい3つのメリット・デメリット

鮮やかな緑色と形が特徴的な「ブロッコリー」。私たち人間には馴染みのある野菜ですが、猫はブロッコリーを食べても大丈夫なのでしょうか。今回は、猫にブロッコリーを与えた場合のメリットやデメリットについてご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫が「ブロッコリー」を食べるメリット

野菜の入った食器とグレーの猫

野菜の「ブロッコリー」には、猫にとって毒となる成分は含まれていないため、食べさせることができます。

まずは、猫にブロッコリーを与えるメリットについて学んでおきましょう。

1.便通の改善

ブロッコリーは、食物繊維を豊富に含んでいる野菜です。

食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、ブロッコリーは不溶性食物繊維を多く含んでいます。

この不溶性食物繊維は、猫の便のかさを増して排便を促す働きがあるため、猫の便通の改善が期待できます。

2.貧血予防

ブロッコリーは鉄分を多く含んでいるため、貧血予防が期待できます。

3.抗酸化作用

ビタミンC、ビタミンEが含まれていて、抗酸化作用が期待できます。

猫が「ブロッコリー」を食べるデメリット

ブロッコリーと卵の入ったボウルと猫

では、猫がブロッコリーを食べるデメリットにはどのような点があるのでしょうか。

1.食べ過ぎによる消化不良、便秘

猫の体は、元々肉食なので肉の消化は得意ですが、野菜の消化は得意ではありません。そのため、野菜であるブロッコリーを与えすぎると、消化不良を起こすおそれがあります。

また、ブロッコリーに含まれる不溶性食物繊維は、便通の改善に役立ちますが、摂取しすぎると便が固くなり排便しづらくなる場合があると言われています。そのため、猫にあたえる際は量に注意する必要があります。

2.甲状腺機能の低下

ブロッコリーにはゴイトロゲンという成分が含まれて、甲状腺の機能を低下させる働きがあります。

ブロッコリーに含まれているゴイトロゲンは少量なのであまり心配する必要はないと考えられていますが、甲状腺の病気を持つ猫にはブロッコリーを与えない方が安心でしょう。

3.アレルギー

稀にブロッコリーを食べて、アレルギーを発症する猫がいます。

ブロッコリーのアレルギーとしては、下痢、嘔吐、皮膚炎などの症状があらわれます。

猫に「ブロッコリー」を与える際に注意すべきポイント

鍋の中にあるブロッコリー

上記のメリット・デメリットを理解した上で、猫に「ブロッコリー」を与える際に注意すべきポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。

加熱したものを少量与える

ブロッコリーは生のままでは猫に消化が悪いので、熱を通して刻んだ物を与えます。その際、電子レンジで加熱したものでも大丈夫です。与える量は小さじ1杯程度です。

初めて与えるときは小さじ1杯よりも少ない量を与えて、下痢や嘔吐など異変がないか確認をしましょう。

毎日与える必要はない

猫にブロッコリーを毎日与える必要はありません。ときどきキャットフードのトッピングにする程度で大丈夫です。

パッケージに『総合栄養食』と書かれたキャットフードを与えているのであれば、猫に必要な栄養は摂れているので、ブロッコリーをあえて与える必要はありません。

まとめ

ブロッコリーの刺さったフォークを触る猫

ブロッコリーには食物繊維やビタミンCなどが含まれていて、猫の便通改善や抗酸化作用などが期待できます。

しかし、猫の体は野菜の消化は得意ではないため、過剰な量を食べると消化不良を起こすことがあります。また、甲状腺の病気がある猫には注意が必要です。

猫に「ブロッコリー」を与える場合は、加熱したものを少量与えるようにしましょう。

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