猫が『爪とぎ』をしなくなる要因5つ しない場合のリスクと対処法も

猫が『爪とぎ』をしなくなる要因5つ しない場合のリスクと対処法も

猫の「爪とぎ」は、猫にとって本能的な行動です。しかし、そんな猫でも爪とぎをしなくなってしまうこともあるのです。そこで今回は、猫が「爪とぎ」をしなくなる要因と、しない場合のリスクと対処法をご紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫が「爪とぎ」をしなくなる要因

爪とぎ器の上に乗る猫

猫は「爪とぎ」が大好きな印象ですが、そんな猫でもなんらかの要因で爪とぎをしなくなるようです。今回は、その要因について解説します。

1.怪我や体調不良

足や爪を怪我していたり、体調が悪かったりして、爪とぎができなくなっている場合があります。

2.爪とぎ器が気に入らない

使い古した爪とぎ器は爪が引っかからないので、猫が使わなくなります。

また、爪とぎ器を違う種類のものに買い替えたり、設置場所を変えたりした場合に使わなくなることもあります。

爪とぎ器にはダンボール製、麻製、木製など色々な種類があり、好みは猫によって異なるため、良かれと思って新しく買い与えた爪とぎが好みでないため使わなくなる場合もあります。

3.ストレスがない

猫はマーキングや爪のお手入れのためにも爪とぎをしますが、気持ちを落ち着けたいときにも爪とぎをします。

そのため、特に気持ちを落ち着ける必要がないような、ストレスを感じていないときや、元々ストレスを感じにくい猫は、爪とぎをしなくなることがあります。

4.爪が短い、爪が長い

猫は爪が短いと、爪とぎの必要がないので爪とぎをしなくなる場合があります。

一方で、爪が長過ぎるときも、痛みや爪とぎ器にうまく引っ掛からないために爪とぎをしない場合があります。

5.高齢

猫は高齢になると、爪とぎをしなくなってきます。

年をとって活動的ではなくなったと感じるかもしれませんが、関節の痛みや体調不良が原因で十分に爪とぎができていない可能性があります。

猫が「爪とぎ」しない場合のリスク

鋭い爪の猫の足を持つ人の手

では、猫が爪とぎをしない場合、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。

怪我をする

伸びすぎた爪がカーテンやカーペットに引っかかったり、飼い主さんや同居猫を傷つけたりする危険があります。

また、猫の爪は伸びてくると、巻いてきて肉球に刺さってしまうことがあります。爪が刺さると痛いだけでなく化膿の原因になり、抜くときにも出血して猫に辛い思いをさせることになります。

爪切りを嫌がる

爪とぎをしないでいると、古い爪が剥がれないため分厚くなってきます。

そのせいで飼い主さんが力を入れて爪切りをしたり、爪切りの音が大きくなったりして、結果として猫が爪切りを嫌がるようになるおそれがあります。

猫が「爪とぎ」をしない場合の対処法

爪切りをされる猫

ここからは、猫が「爪とぎ」をしない場合の対処法について解説します。

猫の健康状態をチェックする

足や爪など、猫の身体を触って怪我をしてないかを確認します。食欲、嘔吐や下痢など、いつもと違うところがないかもチェックしましょう。

また、関節炎が疑われる行動をしていないかを確認しましょう。

猫が関節炎になると、次のような行動が見られます。

  • 寝ていることが多くなる
  • 毛づくろいが減る
  • 高い場所に飛び乗ったり、飛び降りたりしない
  • 歩いたり座ったりする動作がぎこちない
  • 手足や背中を触ることを嫌がる

怪我の不安や普段と違う様子があるときは、すみやかに動物病院を受診しましょう。

定期的に爪をチェックする

猫の爪のチェックとこまめな爪切りをしましょう。

もし、爪が分厚くなり爪切りしにくかったり、伸びた爪が肉球に刺さっていたりしたときは動物病院で処置をしてもらってください。

猫の好みの爪とぎ器を用意する

色々な種類の爪とぎ器を用意して、猫が思う存分爪とぎできるようにしましょう。

まとめ

爪とぎポールの横に寝そべる猫

猫の「爪とぎ」は、猫の本能的な行動です。

室内飼育の猫では狩やマーキングの機会がなく、爪とぎをする必要がないという猫もいますが、身体の不調や爪とぎ器に不満があるなどの理由で爪とぎをしなくなる猫もいます。

爪とぎをしないと怪我につながる場合もあるので、定期的に身体や行動をチェックし、こまめに爪切りなどのケアをしてあげましょう。

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