1.服を着せる
人間は寒ければ厚着をすればいいわけですが、猫はそうではありません。寒そうだからと猫に服を着せると、動きが制限されたり、グルーミングができなかったりすることでストレスを抱えてしまうことがあるのです。そもそも体に何かが常に触れている状態を好まない猫も多いものです。
ただし、服を着せた方が良いケースもあります。高齢や病気で体温調節が難しい場合や、皮膚の疾患やケガ、手術後の傷の保護を目的とする場合です。スフィンクスなどの被毛が少ない猫も、寒さや紫外線に弱いので服を着せることがあります。
服を着た猫はとてもかわいくて、SNSなどでも人気です。「うちの子も♪」などとおしゃれをさせてみたくなりますよね。写真を撮るために猫に服を着せたい場合は、短時間で済ませましょう。
もちろん、猫が極端に嫌がっている場合は、たとえ短時間でも服を着せるのはやめてあげてください。
なお、猫が服を着ている間は終始見守っていてあげて下さい。猫がボタンなどの細かなパーツを誤飲してしまう危険性があるからです。
2.猫グッズを次々と買い替える
ペットショップやホームセンターなどに行くと、ベッドやおもちゃなど、たくさんの猫用品が販売されています。それを見ると、「新しいものに取り替えてあげよう」とつい欲しくなってしまいますが、ちょっと待って下さい! 猫が使っているものを頻繁に取り替える行為は、猫には歓迎されません。
猫が安心できるのは、自分のにおいがついた愛用のもので、真新しいものには警戒してしまいます。猫が気に入って使っているものは、そのまま使わせてあげましょう。
古くなったり、汚れたりして処分したい場合は、新しいものに少しずつ慣れさせてからにして下さいね。
3.お手入れのし過ぎ
爪切りや歯磨き、ブラッシングなどは猫に必要なケアです。でも、無理やり行ったり、頻繁に行うのは猫のストレスになります。
もともと猫は拘束されるのが大嫌いですし、お手入れが苦手な猫も多いですよね。無理に続けていると、猫にとってストレスになるだけでなく、ケアをする人を嫌いになってしまう危険性も。
猫のお手入れは頻度に気をつけて、短時間で済ませるようにしましょう。嫌がる場合は何日間かに分けて行うのも良いです。
どうしてもできない場合は、歯磨き効果のあるおやつやおもちゃを与えるなど代用のものにしたり、爪切りは専門家にお任せすることもできますよ。
4.構い過ぎる
ついつい猫を構い過ぎてしまうことはありませんか。猫とのスキンシップは、とても大切です。でも、いつでも、いつまででもOKなわけではないのです。
単独行動の生き物である猫は、ひとりを好みます。飼い主に甘えたい時もありますが、ひとりでいたい時もあります。そのような時は、触りたくなってもぐっと我慢。そっとしておいてあげましょう。
そして猫が甘えたそうに寄ってきたら、撫でてあげて下さいね。ただ、そのように自分から近寄って甘えてきた時でさえも、猫は長時間撫でられているとだんだんイライラしてきます。常に猫の様子を確認しながら、スキンシップをしてあげることをおすすめします。
まとめ
猫のためを思ってやっているのに、実はそれは猫のストレスになることだった…。猫のことをよく知らずに人間の思いでやってしまうと、そういうことになりかねません。たくさんの愛情を注いであげたいのに、逆効果だったら悲しいですよね。
まずは猫という動物の習性を理解し、猫の気持ちになって考えてあげれば、猫に快適に過ごしてもらえるようになるでしょう。