猫の『寿命を縮めてしまう飼い方』5つ

猫の『寿命を縮めてしまう飼い方』5つ

猫に長生きしてもらいたければ、健康を維持できる生活や安全な飼い方を心がけることが大切です。何気なく猫の寿命を縮める危険性がある飼い方をしてしまっている方もいるかもしれないので、どのような飼い方をしていると危険なのかを解説します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫の寿命は飼い方に左右される

隠れる猫

猫の飼い主さんの願いといえば、愛猫に長生きしてもらうことではないでしょうか。室内飼いの猫の平均寿命は約15年といわれていますが、健康に気を使って過ごせばもっと長生きできる可能性もあります。逆に飼い方に問題があれば、愛猫の寿命を縮めてしまうことになるかもしれません。

愛猫と1日でも長く一緒にいたい飼い主さんは避けるべき、猫の寿命を縮めてしまうリスクがある飼い方をご紹介します。これまでの愛猫との生活を見直すきっかけにしていただければ幸いです。

猫の寿命を縮めるリスクがある飼い方

体重計の前にいる肥満気味の猫

1.体重管理をしていない

ごはんやおやつを食べることが大好きな猫は多く、おねだりされるままについ食べ物をたくさん与えてしまうという飼い主さんもいることでしょう。しかし食べ過ぎて肥満になると、糖尿病をはじめとするあらゆる病気のリスクを高めてしまうので注意が必要です。

愛猫が可愛いからといって甘やかさずに、食べる量をコントロールして適正体重を維持する努力をしましょう。猫に散歩は必要ありませんが、家の中で体を動かして遊ぶことも大切です。運動は体重管理だけでなく、ストレス解消にも効果的ですよ。

2.ストレスが多い生活をさせている

猫はデリケートな一面があり、日々の生活の中で様々なストレスを感じています。ストレスは免疫力の低下につながり健康に良くないので、飼い主さんは愛猫にできるだけストレスがかからないよう配慮しなくてはなりません。

主な猫のストレスの原因として騒音や強い香り、長時間の留守番、コミュニケーション不足、多頭飼いなどがあげられます。愛猫が安心してのんびり過ごせる環境を整え、毎日のスキンシップや遊びでストレス解消に努めましょう。長生きには心の健康も大切だということを忘れないでくださいね。

3.ワクチン接種や避妊・去勢をしていない

感染症を予防するためのワクチン接種は、愛猫の健康のためにしっかり行うことをおすすめします。全く外に出る機会のない猫でも、飼い主さんの体や衣服に付着したウイルスから感染症になってしまうリスクや、急な入院やホテルなどでの感染リスクがあります。感染症には命に関わるものも少なくないので、予防を徹底したいところです。

またホルモンに関する病気の予防や発情期のストレスをなくすために、避妊・去勢手術を受けることも重要です。もちろん愛猫に子猫を生んでほしいという希望があるなら無理に手術をする必要はないのですが、「面倒だから」「費用がかかるから」といった理由だけで避妊・去勢をしないのはよくありません。

避妊・去勢をするメリットを理解したうえで、愛猫に手術を受けさせるかどうかをしっかり検討してくださいね。

4.病院に連れて行かない

病気の早期発見と回復のためには、猫の不調のサインに気づいたらすぐに動物病院に連れて行くことが大切です。

病院嫌いな愛猫を連れ出すのは大変だからと、しばらく様子を見てしまう飼い主さんもいることと思います。しかし様子見をしているうちに重症化して手遅れになってしまうケースもあるため、病気の疑いがあるのなら基本的には早く病院に連れて行くようにしましょう。

病院に連れて行く際に過剰に嫌がり、通院による体調不良が懸念される場合は、通院ストレスを減らすための薬を事前に飲ませることも検討されます。通院が苦手な猫さんは動物病院に相談してみましょう。

また愛猫が元気そうにしている場合でも、年に1回は健康診断を受けることをおすすめします。

5.自由に外に出している

猫にとって外の世界は交通事故やケガ、感染症や寄生虫のリスクがある危険な場所です。安全対策をせずに愛猫を自由に外に出していると、ある日突然事故で亡くなってしまったり、行方不明になってしまったりするかもしれません。

好奇心旺盛な猫が外に出たがっているような姿を見ても、安易な気持ちで外に出すのはやめましょう。愛猫の命を守ることを何よりも優先して、お家の中で好奇心を満たして楽しく過ごす方法を考えてください。

まとめ

悲しそうな涙目の猫

愛猫に長生きしてもらうには、甘やかし過ぎずに時には厳しく接することも必要です。おねだりされてもおやつを与えない、気になる症状が見られた場合は積極的に病院に連れて行く、窓の外を夢中になって眺めていても外には出さないなど、食事・生活・健康をしっかり管理するのは飼い主さんの務めです。

もちろんどれほど適切な飼い方を心がけていても、予想外に早く愛猫との別れが訪れることもあります。それでも少しでも長生きできる可能性を高めるためにも、いざという時に「もっと自分が気をつけていれば…」と飼い主さんが後悔しないためにも、猫の寿命を縮めるような飼い方をしている場合は今すぐ生活を見直したいですね。

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