猫との『キス』は危険!考えられる5つのリスク

猫との『キス』は危険!考えられる5つのリスク

かわいくて大好きな愛猫に対し、愛情表現でキスをしたくなることがあります。しかし、猫とキスすることで危険な病気を引き起こす可能性があるのを知っていましたか?今回は、猫とキスをするリスクを解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.トキソプラズマ

トイレ

トキソプラズマは猫の便から感染します。トキソプラズマがいる便が人の口に入ると感染しますが、この状況になることはかなり少ないでしょう。

しかし、猫は自分の肛門を舐めてキレイにする動物です。愛猫がトキソプラズマに感染している場合にキスをすると、人間に感染する可能性は少なからずあります。

特に妊婦さんに移ると胎児に悪影響が出てしまうかもしれないので、いつも以上に注意した方がよいでしょう。

2.クラミジア性結膜炎

涙

クラミジアは感染している猫の目やにや鼻水、排泄物を通して感染する場合があります。子猫がかかりやすい病気なので、愛猫がまだ小さいときは注意してください。かわいいからといってチュッチュしていると、移ってしまうかもしれません。

多頭飼いの場合は他の猫にもうつる可能性が高いです。感染猫は隔離して、使った食器や毛布などはしっかり洗いましょう。

猫から人への感染例はさほど多くありませんが、数件報告があるので気をつけるに越したことはありません。

3.パスツレラ症

猫の口

パスツレラ症は「パスツレラ属菌」と呼ばれる4種類の菌が原因で発症します。猫の口の中にほぼ100%存在しているものです。愛猫とのキスやひっかかれたキズ、または噛まれたことによるキズからの感染、飛沫感染もあります。

パスツレラ症の約60%が呼吸器に異常が出て、風邪のような症状や重度の肺炎になる場合があります。これは呼吸器系などに疾患があるときに発症しやすいです。

約30%は、皮膚に異常が出ます。猫によるキズで激痛が起きたり、赤くなったり、腫れる場合も。正常な免疫力があれば発症しない場合が多いですが、特に高齢や糖尿病など基礎疾患がある人は重症化しやすく死亡例もあるため十分注意しなければいけません。

猫の爪はいつもカットし、なるべく口や唾液に触れないようにしましょう。また、猫に舐められた場合は洗うことも大切です。万が一キズをつけられた場合は流水で洗い流し、医療機関を受診してください。

4.コリネバクテリウム・ウルセランス症

マスク猫

コリネバクテリウム・ウルセランス症はジフテリアと似ている病気です。人が感染すると風邪の症状が出て、重症化した場合は呼吸困難などで死亡する可能性があります。猫はくしゃみや鼻水などが現れるので、猫かぜだと思い込まず動物病院を受診しましょう。

症状が出ている猫に触れた場合はよく手を洗うなどして、感染を防ぎましょう。キスをするとそのまま、菌が移ってしまう可能性があります。基本的に愛猫との濃厚な接触は避けた方がよいですが、症状のある場合は特に注意してください。

5.カプノサイトファーガ・カニモルサス

大きな口

カプノサイトファーガ・カニモルサスは、猫のほとんどが口の中に持っています。そのため、愛猫に噛まれたりひっかかれたりして感染してしまう場合があるのです。日頃からキスなど愛猫との過度の接触は避け、もしキズを負った場合はすぐに流水で洗い流し、必要な場合は医療機関を受診してください。

多くの場合は感染しても発症するケースは少ないようです。ただ重症化すると敗血症や髄膜炎になる場合があり、死亡例もあるので注意しなければいけません。

いままでの感染事例から、疾患のない健康な人でも疾患のある人と変わらない割合で感染、発症しています。そのため、持病がなくても注意した方がよいでしょう。

まとめ

猫キス

清潔そうに見える猫でも、実はさまざまな菌や寄生虫がいるのです。飼い猫であっても関係ありません。過度に恐れる必要はありませんが、愛猫の体内には危険な菌なども潜んでいることを把握し過剰な触れ合いは避けるのが一番の予防策です。

もしキズをつけられたり舐められたりした場合は、よく洗ってください。不調を感じたらすぐに、医療機関を受診しましょう。

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