1.治すことに専念したい
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かつて「猫は死期が近づくと姿を消す」と言われていました。
実際、弱っている猫は、静かな狭く暗い場所を探し求めて、そこで休んでいることが多いのです。
飼い主の目の届きにくい場所で寝ているため、見つけにくかったのでしょう。
自由に外へ行くことのできた猫が、そのまま命がつきてしまえば、飼い主のもとには戻れません。そのため、死期を察して姿を消したのだと思われていたのです。
現在では室内飼いが多くなりましたが、具合が悪くなると、猫は室内でも静かな狭く暗い場所で寝ることが多くなります。
つまり猫が人の目の届かない所で休んでいるのは、安心できる場所で体を治すことに専念したいからです。
2.弱っていると敵に襲われやすい

野性で生きている動物は、弱った姿を見せると、真っ先に敵に狙われてしまいます。
猫は肉食動物ですが、食物連鎖の頂点に君臨するわけではありません。猫にも天敵がいるのです。弱った姿を見せたら、それらの敵に襲われてしまいます。
そのため、痛みがあっても、何でもないふりをしてしまうのです。
それは、家猫として室内で飼われるようになってからも変わらない猫の習性。体がつらくても、飼い主にも隠してしまいます。
猫の体調不良に気づくために

猫は体調不良を隠そうとします。猫の習性で仕方のないことですが、もっとわかりやすければ、早く気づいてあげられるのにと思ってしまいますね。
具合が悪くてもそれをギリギリまで隠してしまうので、飼い主から見たら、突然苦しみ出したというようなことになります。
そうなるまで我慢させてしまってはかわいそうです。病気や怪我の発見が遅れて、命に関わることもあります。猫の体調不良には、少しでも早く気づいてあげたいものです。
猫の体調不良はわかりにくいものの、何らかのサインを出していることがあります。それは、いつもと様子が違う、普段はしないことをするなどです。
食欲が落ちていたり、大好きなおやつを食べない、いつもと寝方が違う、睡眠時間が長い、遊ぼうとしない、などなど。
怪我で痛みがある場合はその部分をかばったり、高い所に上りたがらないかもしれません。それらのサインに気づけるかどうかが、早く治療できる鍵になります。
まとめ
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何かがおかしい…猫を見ていてそう感じたら、かなり具合が悪いのかもしれません。それほど、猫は体調不良を隠すのが上手なのです。
猫の体調不良は、軽度のうちに飼い主が気づいて対処してあげたいですね。
そのためには、少しの異常でも感じ取れるように日頃からスキンシップを大切にしたいものです。