1.大きな声で鳴く
発情期を迎えた猫は、オス・メスともに、昼夜の区別なく大きな声で鳴きます。
普段の鳴き声とは全く違う声を出すので、初めて聞く飼い主はびっくりすることでしょう。それが発情期の間続くため、寝不足に悩まされる飼い主は多いです。
窓を閉めていても、外に漏れるほどの鳴き声は、ご近所トラブルにもつながってしまいます。
夜に鳴かせないようにするには、昼間のうちに十分遊んであげることです。日中にエネルギーを消費させてあげることで、夜間は多少おとなしくなります。
2.尿スプレーをする
発情期の猫は、尻尾を高く持ち上げて、スプレーのように尿を吹きかける行動をします。これは、オスが縄張りを主張するための行動ですが、メスでも似たような行動をすることがあります。メスはオス猫を引き寄せるためにトイレ以外の場所で匂いつけ行動をすることもあるのです。
トイレ以外の場所、壁や家具におしっこを吹きかけてしまうので、飼い主としては困った行動です。
特に未去勢のオス猫のおしっこのにおいいはきついので、尿スプレーをされてしまったら、すぐに掃除してにおいを残さないようにしましょう。においが残っていると、同じ場所でスプレー行動をしてしまうことがあります。
尿スプレーの対策としては、壁や家具に防水シートを貼ったり、床にトイレシートを敷いておくしかありません。
3.脱走する
発情期を迎えた猫は、異性の相手を求めて外に行きたがります。普段、脱走することのない猫でも、飼い主がドアを開けた隙に逃げ出したり、自分で引き戸や網戸を開けて出て行ってしまうこともあります。
外へ行くことは、交通事故や喧嘩、病気の感染などのリスクがあります。メスの場合は、妊娠してしまう可能性もあります。脱走には十分気をつけなければいけません。
オスとメスの違いと対策
猫の発情期は日照時間と関係していると言われています。100%ではありませんが、日照時間が長くなる春先から発情が起こり、日照時間が短くなる秋頃に終わります。常に明るい室内にいる猫は、発情期が長くなることもあるそうです。
厳密には、オスには発情期はなく、メス猫の発情期独特の声やフェロモンで発情行動を誘発されると言われています。
オスもメスも同じような発情行動が起こりますが、メスでは動きが鈍くなり、食欲が落ちることもあります。
また、メス特有の行動としては、寝転んで体をくねらせ、においをつけたり、鳴きながら飼い主に体をこすりつけてくることがあります。上半身を低くして腰を高くし、オスを受け入れる体勢をとるのもメスの発情行動です。
発情期は、それぞれの行動に対する対処法もありますが、根本的な解決には至りません。交配の予定がなく、発情期の行動を抑えたいなら、去勢・避妊手術を行うのが良いと言われています。
もちろん、手術にリスクはあります。健康な体に傷をつけてしまうので、かわいそうな気もします。
それでも、発情期を迎えたものの欲求が満たされないことは、猫にとって大きなストレスとなるのです。生殖器の病気を予防できるというメリットもあります。
去勢・避妊手術をするかどうかは、動物病院でよく相談をして検討して下さいね。
まとめ
発情期の行動は、飼い主にとっては頭を悩ませる問題行動ですが、猫の本能によるものなので、しつけで改善できるものではありません。飼い主が対処してあげるしかないのです。
去勢・避妊手術は多くの獣医師が推奨するところですが、手術について十分納得したうえで行うようにしましょう。
よく話し合って、猫にとって良いと思える方法を見つけてあげて下さいね。