猫が『部屋をウロウロする』6つの要因と対処法

猫が『部屋をウロウロする』6つの要因と対処法

一日を寝て過ごす時間が多い猫ですが、ウロウロと部屋を歩いていたらどうしたのかと飼い主さんは心配になってしまうかもしれません。猫がウロウロするのはどういうときなのか、対処法などをご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.パトロール

歩くヒョウ柄の猫

猫は自分の縄張りを持つ生き物です。室内で飼育されている猫なら家の中が猫の縄張りとなります。その自分の縄張りに異変が起きていないか、侵入者がいないかなどを猫はパトロールするんです。

決まった時間に決まったコースを歩いている場合は、パトロールをしているのかもしれません。

歩くことで足裏から出るにおいをつけたり、壁などに体を擦りつけてにおいをつけたりしています。また、パトロール中に爪とぎやおしっこで自分のにおいをつけて縄張りを主張することもあるんです。

壁など爪とぎで傷がついてほしくない場所に爪とぎ防止シートを貼り付けたり、猫が好む爪とぎの種類を見つけたりしましょう。

トイレ以外の場所でおしっこをしてマーキングする場合、においが残らないように徹底的に掃除をして、その場所に猫が近づけないようにします。

繁殖を希望しない場合、避妊去勢手術をすることがおしっこによるマーキングの防止策となる場合があります。

2.環境に変化があった

ソファーから降りようとする猫

生活環境が変わった

猫は環境の変化に敏感です。引っ越しや模様替え、フードや猫砂が変わったことなどがストレスとなり落ち着きなくウロウロすることがあります。

猫のにおいがついた物はなるべく残してあげましょう。フードや猫砂を変えるときは少しずつ新しい物に移行するようにして猫に慣れてもらいます。

新たに猫を迎えた

新入りの猫が来ることは先住猫にとってとても大きなストレスとなりやすいです。先住猫がウロウロと歩き回っていたらストレスのサインです。

先住猫と新入り猫は初めは別の部屋で過ごすようにして、ケージ越しなどで少しずつ対面の時間を増やして慣れるようにしてあげましょう。

家の外に猫が来た

猫は窓から見える場所も自分の縄張りと思っているようです。なので家の外に猫がいるのを見つけてしまうと落ち着かなくなり、ウロウロしてしまうことがあります。

庭に猫が侵入しないように対策をしたり、興奮した猫が網戸を破って外へ出てしまうこともあるので脱走対策をしたりしましょう。

3.飼い主さんに何かを訴えている

人の足と立っている猫

お腹が空いた、トイレをきれいにしてほしい、遊んでほしい、ドアを開けてほしいなど飼い主さんに何かを訴えている場合にもウロウロすることがあります。

猫にとって当然のお願いであれば対応してあげましょう。しかし、夜中にかまってほしくてウロウロして飼い主さんを起こそうとするなど困ったお願いのときは徹底して無視をしましょう。

4.病気

なでられる茶色い猫

猫が膀胱炎や尿結石になると、痛みや残尿感などで落ち着きがなくなる場合があります。何度もトイレに入るのにおしっこが出ない、少ししか出ないなどが原因でウロウロしてしまうことがあります。

食欲がない、尿の量や色が今までと違うなどの症状が見られたら、すぐ動物病院を受診しましょう。

その他には、甲状腺機能亢進症や認知症などの病気で、落ち着きなくウロウロしたり、同じ場所をウロウロ歩いたりする症状がみられます。

食欲や体重、トイレ以外で排せつしてしまうなど、今までと違うと感じたら動物病院を受診しましょう。

5.発情

ハートと2匹の猫

メス猫が発情するとウロウロと落ち着きがなくなります。相手を探しているため、外に出ようとします。発情したメス猫の鳴き声を聞いてオス猫も反応します。脱走対策をしっかりしましょう。

繁殖を望まないのであれば、猫のためにも避妊去勢手術を考えてあげましょう。

6.不安

抱っこされる猫

飼い主さんの姿が見えなくなると、飼い主さんを探してウロウロしてしまう猫がいます。

飼い主さんがいないと不安で、大きな声で鳴く、トイレ以外で排せつをする、過剰な毛づくろいをする、膀胱炎になるなど、「分離不安症」という病気になってしまう場合もあります。

決まった時間に遊ぶ、出かけるときはそっと出かける、猫との距離を大切にしてべったりしすぎないなど対策をすることができますが、改善しないときは動物病院に相談をしましょう。

まとめ

歩く白い猫

猫がウロウロするのは、自分の縄張りのチェック、飼い主さんにお願い事がある、環境が変わったことでストレスや不安な気持ちを感じている、病気や発情などが要因として考えられます。

猫が何を訴えているのかよく観察して、上手に対処してあげたいですよね。

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