気持ち良いの?しっぽの付け根がツボの猫たち
しっぽの付け根を撫でたり、優しく掻いてあげたりすると喜ぶ猫がいます。「もっともっと」と、うっとりしながら催促してく猫もいるほどです。なぜこれほどまでに喜ぶのでしょうか?ここでは、その理由をご紹介いたします。
1.ほどよい刺激が気持ちいい!!
猫のしっぽの付け根付近には神経が集中しています。腰やしっぽの付け根を撫でたり、トントンと優しく叩くことで神経にほどよい刺激が加わります。どうやらその刺激が気持ち良いようです。
2.とくにメス猫に喜ばれる
このいわゆる「腰トントン」ですが、オス猫よりもメス猫に喜ばれる傾向にあります。それは、この行動が生殖行為の刺激に似ているといわれるためです。中でも発情経験のあるメス猫のほうが好む傾向にあります。とはいえ、必ずしもそうとは言いきれません。オスでも喜ぶ猫もいます。
3.スキンシップを楽しんでいる
この行動から得られる満足感は、ひとりでは楽しめません。飼い主さんが、愛猫にとって最適なポイントを理解してあげることで楽しいスキンシップの時間になるのです。愛猫が好むポイントを探してみましょう。撫でる派・トントン派・カリカリ(優しく掻く)派など色々と好みが別れます。
腰トントンには好き嫌いがある!?
この腰トントンは、好む猫と全く好まない猫がいます。なぜ、そこまではっきりと好みが別れるのでしょうか。それには次のような理由があります。
- 敏感な場所だから
- 全く何も感じないから
- 背後を触られるのが苦手だから
先ほど紹介したように、このしっぽの付け根付近には仙骨を中心に神経が密集しています。好む猫は、この部位に加わる刺激が心地よいと感じていますが、逆に敏感な場所だから苦手と感じてしまう猫もいるのです。
さらに発情経験のない猫や、オス猫の場合もとくに何も感じることがなく、特別好まれるスキンシップではないと思われていまいます。
そして、しっぽの付け根を触るという行動は猫にとって背後を取られることに相当します。警戒心の強い猫にとっては快感どころか恐怖を感じてしまうことすらあるのです。とくに人馴れしていない猫は苦手意識を持ちやすい場所なので配慮するように心がけましょう。
腰トントンのコツと注意点
実際に腰トントンをする際のコツと注意点をご紹介いたします。
1.まずは優しく触れてみる
はじめに、腰トントンが好きか嫌いかを確かめる必要があります。まずは優しく腰のあたりに触れ、撫でてみてください。ここでお尻を持ち上げたら好む傾向にある猫だと判断しましょう。
2.好みを探る
先に述べたように、一口に腰トントンといっても様々な触れ方があります。最適な腰トントンを見極めるようにしましょう。
3.あくまでもソフトに
腰部はとても敏感なところです。立っていられないほど強く叩いたり、激しく毛が抜けるほど引っ掻いてはいけません。あくまでもソフトに触れましょう。中には「ポンポン」と音が鳴る程度の強さが好きな猫もいます。目安としては、姿勢を維持できる強さまでに留めるようにしましょう。
4.興奮したり、嫌がったときはすぐにやめる
猫によっては、最初は気持ち良さそうにしていても興奮してしまう場合があります。これはこの行動自体が生殖行為と似ているためです。うっとりしていたときと明らかに変化が見られた場合は、速やかにやめましょう。途中で嫌がった場合も同様です。無理に続けてしまうと、噛まれたり引っ掻かれたりする恐れがあります。
5.絶対に無理強いしないこと
これは最も重要です。腰トントンは全猫共通の快楽ではありません。苦手とする猫、調子が上がらない猫に対しては無理強いしないでください。無理強いすることで、猫との信頼関係にヒビが入ることもあります。気をつけましょう。
まとめ
今日のねこちゃんより:ぷりん / ♂ / 1歳 / ブリティッシュショートヘア / 4.5kg
腰トントンを好む猫には、猫の腰部にある神経への刺激や生殖行為と類似していることなど、様々な秘密が隠されていました。これを上手に活用することで、猫にとっても良いスキンシップになりそうです。ただし、とても敏感で重要な部位であることは常に意識するようにしましょう。確かに「もっともっと」と催促してくる甘えた姿は、とても可愛らしいものです。
しかし、その姿が見たいからと無理強いすることは危険です。触れ合う猫によって好みがはっきりと別れる行動であると理解するようにしてください。