長毛種の方が短命?
猫の寿命はその猫の体質や住む環境などによって異なるので一概には言えないのですが、短毛種よりも長毛種の方が短命な傾向があると言えそうです。
もちろん長毛種でも長寿な猫はいますし、必ずそうと言うわけではありませんので悪しからずです。次項からは、長毛種の方が短命だと考えられる理由をお伝えして行きましょう。
長毛種は毛球症になりやすい
猫の日常に欠かせない毛づくろい。これによって猫は大量の毛を飲み込んでいます。大抵は吐くか排泄物と一緒に体外に排出されるのですが、長毛種の場合毛が長く体内でまとまった毛が固まりやすいです。
毛が固まってしまうと体外には排出されにくくなって、そのまま留まってしまうのです。すると取り出すのに外科的手術が必要になるケースも。毛球症が進行し重傷になると消化管が壊死して穴が開き非常に危険な状態になる可能性があります。場合によっては命に関わることもありますので、短命になる可能性があります。
日本の気候に長毛種は合わない
日本のような高温多湿な気候でも長毛種を飼えない訳ではありませんが、夏の温度管理に気をつけないと熱中症になって、短毛種よりも命を落としやすい可能性があります。猫には換毛期があり、夏には夏向きの毛、冬には冬向けの毛に生え変わるには生え変わりますが、それでも日本の夏は猫には辛く感じるでしょう。
特に長毛種は蒸れてしまい、熱中症の発症率が高くなる可能性があります。日中はエアコンを付けっ放しにするなどの対策が必要です。具体的な長毛種の熱中症発症率のデータはありませんが、気をつけるに越したことはないでしょう。
純血種は病気がちな傾向
純血種は病気がち…と言うと語弊があるでしょうが純血種は混血種よりも、その品種特有の遺伝性の疾患を持っていることがあるのです。混血種、いわゆる雑種は様々な血統が混じり合い、弱い部分が自然淘汰されてきている為に体が強いと言われています。
日本の長毛種はほとんどが純血種です。もちろん混血種の長毛猫もいるのですが、全体で見ると日本国内で見かける長毛種の猫は純血種または純血種の血統を引き継いでいる可能性が高く、遺伝性の病気を持っている可能性が高くなりますので短命になる傾向があります。
お手入れしないと…
長毛種は、被毛のお手入れが必須です。猫自身が毛づくろいをしてキレイにしてはいますが、やはり飼い主さんによるお手入れもしないと、毛玉や皮膚病の原因になってしまいます。
毛玉や皮膚病が直接、命に関わる可能性は低いですが、毛のお手入れをせずに不潔にしていて細菌などが発生した場合、どんな病気にかかってしまうか分かりません。もしかすると、命に関わる病気になる可能性だってゼロではないのです。
まとめ
短毛種でも長毛種でも、猫としての尊さに変わりはありませんが寿命で見た時は若干、長毛種の方が不利かもしれません。
しかし寿命は毛の長さによって決まるのではなく個体によって異なるもの。長毛種だから短命かもしれないと言って、せっかく一緒に暮らせる機会を逃すことのないように致しましょう。