水洗トイレに猫の排泄物を流さない方がいい理由
なぜ、水洗トイレに猫の排泄物を流さない方がいいのでしょうか?
そう不思議に思われる飼い主さんもいらっしゃると思います。ここで、どうして水洗トイレに猫の排泄物を流さない方がいいのか、その理由について詳しく見ていきましょう!
1.実は猫のうんちは水に溶けにくい!!
意外なことに、猫のうんちは人間の排泄物に比べると、水に溶けにくいと言われています。
猫たちは毎日グルーミングするため排泄物にも毛玉が混ざります。また、猫のうんちは表面がコロコロと固く脂ぎっていることも多いので、耐水性が高いのではないかと考えられています。
実際に流し続けると水洗トイレの中で溶けることなく、どんどん溜まっていって水洗トイレを詰まらせてしまうケースも多く、「猫のうんちは水洗トイレに流さない方がいい」、と言われる原因となったようです。
2.下水処理には猫のうんちが混ざらない方がいい
元々、水洗トイレや下水道は人の排泄物を処理することを想定して作られているので、下水処理で使われるバクテリアなどは猫のうんちが適さないと言われています。
水洗トイレに猫のうんちを流した場合、下水処理の最中に何らかの問題が起きる可能性があります。このため、猫のうんちを水洗トイレに流さないように、と伝える水道局もあるようです。
3.水洗トイレに流せる素材でも気を付ける必要がある
猫用トイレに使う猫砂の素材は、紙製や木製、おから素材など様々ありますね。
そんな猫砂の処理方法は、使用する猫砂のパッケージに記載されていますが、猫砂の中でも「トイレに流せる」と記載されているものが大変多く販売されていますね。
もちろん「トイレに流せる」素材の猫砂は水に溶けるようにできているので、水洗トイレに流すことは可能です。しかし「トイレに流せる」と記載されている猫砂も、大量に流すと詰まる可能性があるので、猫砂を水洗トイレに流す際には十分に気を付ける必要があります。
また節水型のトイレでは流れる水圧が弱いので、猫のうんちや猫砂がまとまって固まってしまったものは詰まりやすい傾向にあります。
猫の排泄物処理の方法
水洗トイレに猫のうんちを流さない方がいいと言われていても、猫のうんちの処理方法が、住んでいる地域によって決まっている事も多いのではないでしょうか?
そのため、指示に従ってやむ終えず水洗トイレに猫のうんちを流す事もあれば、燃えるゴミで処理することもありますね。
では、水洗トイレに猫のうんちを流す時はどうすれば詰まりにくいのか…、燃えるごみとして処理する際の注意点とは?ここでは、そんな猫の排泄物処理の方法について詳しくご紹介させていただきます。
水洗トイレに流す時の処理の方法
- 猫砂をできる限り取り除いておく
- できる限り小分けで流す
- 必ず水に溶ける「トイレに流せる猫砂」を使用する
以上の3つに注意して、水洗トイレで猫の排泄物を処理しましょう。
猫砂をできる限り取り除いておく
水洗トイレに流す時に処理する方法の注意点の1つ目、猫砂をできる限り取り除いておくでは、猫のうんちを処理する際に、猫砂をできるだけ付着させないようにすることが大切です。固まってしまった場合、ふやかしてから流しましょう。
できる限り小分けで流す
水洗トイレに流す時に処理する方法の注意点の2つ目、できる限り小分けで流すでは、猫のうんちをまとめて流さないことが大切です。1つずつ小分けにして水洗トイレに流しましょう。
また、猫のうんちは浮いてしまうことも多いので、少量のトイレットペーパーを被せてあげると沈んで流れやすくなります。
必ず水に溶ける「トイレに流せる猫砂」を使用する
水洗トイレに流す時に処理する方法の注意点の3つ目、必ず水に溶ける「トイレに流せる猫砂」を使用するでは、水に溶けない猫砂を流してしまうと水洗トイレが詰まってしまう原因になりますので、必ず水に溶ける「トイレに流せる猫砂」を使用するように注意しましょう。
燃えるゴミとして処理する方法
- 猫砂をできるだけ取り除き燃えるゴミの日に出す
- ビニール袋に入れたあと固く口を閉じておく
以上の2つに注意して、猫の排泄物を燃えるゴミとして処理しましょう。
猫砂をできるだけ取り除き燃えるゴミの日に出す
燃えるゴミとして処理する方法1つ目には、猫砂をできるだけ取り除き燃えるゴミの日に出すことが大切です。猫砂の素材によって、トイレに流すもの、燃えないゴミで処理するものがあるなど処理方法に違いがありますので、パッケージの記載を必ず確認しておきましょう。
ビニール袋に入れたあと固く口を閉じておく
燃えるゴミとして処理する方法2つ目には、ビニール袋に入れたあと固く口を閉じておくでは、一般的なゴミと違い猫の排泄物なので臭いが漏れないようにするための配慮が必要です。
ビニール袋に入れたあと、固く口を閉じておくだけでは臭い漏れが気になる…という飼い主さんは、消臭力の強いペット用のゴミ袋を使用するなど工夫してみるのも良いかも知れません。
他にも、ペットの排泄物の処理機を使用する方法も
猫の排泄物を水洗トイレや燃えるゴミ以外で処理する方法ではペットの排泄物の処理機を使用する方法もあります。近年では、ペットの排泄物の処理機としても使用可能な生ゴミ処理機が販売されています。
しかし、ペットの排泄物の処理機を使用する際の注意点は「電気代がかかる、定期的なお手入れが必要、臭いの問題」などがあり、マンションなど他の住人が多い集合住宅では適切な置き場所を確保する必要があります。
猫に水洗トイレを使わせるデメリット
最近、人気になってきているのが「猫に水洗トイレを使わせている姿」ですね。
まるで人間のように自分からトイレに座って用を足すという猫たちに思わず感心してしまいます。しかし今回は「猫に水洗トイレを使わせるデメリット」について注目してみました。
猫の習性が行えない水洗トイレは猫たちにとってストレスになる
猫たちは生存本能的の一つとして自分のニオイをできる限り隠す習性があります。これにより、猫砂で用を足したあとに自分の臭いを消すための排泄物を隠す行動をとります。
しかし、水洗トイレは猫砂ではないため、何もない場所を引っ掻くだけで臭いも消すことができません。この行動が猫たちにとってストレスになる可能性があると考えられています。
いつもトイレの扉と蓋を開けておかねばならない
猫のトイレとして、人間用の水洗トイレを使用させる場合は、常にトイレの扉と蓋を開けておく必要がありますね。
これによりトイレの臭いが漏れてしまうニオイの問題や猫たちがトイレを使用した後もそのままになってしまうことも多いので、来客がある場合は十分に気を配る必要があるなど、飼い主さんにとってストレスになることもあります。
猫が水洗トイレに落ちてしまうこともある
猫たちも排泄をする際には、全身で力んでしまうのでバランスを崩してトイレの中に落ちてしまうこともあるようです。
元々、人間用の便座は猫たちにとっては滑りやすいので、猫がうっかり水洗トイレに落ちてしまい全身が濡れてしまうと猫もショックを受けますが、それ以上に飼い主さんが大変な思いをすることになるようです。水洗トイレを猫たちに使用させる場合は、トイレカバーなどで滑り対策をとってあげることも必要ですね。
水洗トイレでは尿量がわからない
猫たちは腎臓の病気にかかりやすいため、尿の量や色は健康のバロメーターでもあります。毎日の健康チェック代わりに、できる限り尿の量や色をチェックすることが大切です。
しかし、水洗トイレでは便器の水と混ざってしまうために尿の量や色は分かりません。こう言った点では、猫砂であれば、固まる猫砂の大きさや色で猫たちの健康状態をチェックすることができますね。
まとめ
今回は、水洗トイレに猫のうんちを流さない方がいい3つの理由と処理の方法についてご紹介させていただきました。意外なことに猫たちのうんちは水洗トイレで溶けにくく、詰まりやすいことが分かりましたね。
できるだけ水洗トイレに猫の排泄物を流さないことが一番ですが、地域によっては猫のうんちは水洗トイレに流すことが指定されている場合もあるので、今回、ご紹介した処理方法がご参考になれば幸いです。
猫たちと暮らす中で避けられない排泄物の処理ですが、飼い主さんが生活の中で一番無理のない処理方法を見つけることがベストと言えますね。