猫が嫌いなハーブと食べても安全なハーブについて

猫が嫌いなハーブと食べても安全なハーブについて

インテリアの飾りや匂いを楽しむなど、生活の一部になってきたハーブですが、猫にとってのハーブは危険なものがたくさんあります。猫が嫌いなハーブや、食べても安全なハーブについてご紹介します。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

猫が嫌いなハーブ

ハーブと猫

猫が嫌うとされているハーブは、以下です。

  • ローズマリー
  • ミント
  • セージ
  • タンジー
  • ゼラニウム
  • ランタナ
  • ペパーミント
  • マリーゴールド
  • チャイブ
  • ユーカリ
  • オレンジ
  • オレガノ
  • ベルガモット
  • マンダリン
  • マツヨイグサ

一般的に猫が嫌うハーブの匂いは、柑橘系、ミント系、ハッカ系のものと言われています。

ハーブとは、薬、香料、防虫、料理の保存料や香りづけなどに利用されたり、香りがすることで鎮静や興奮などの作用が期待されたりする植物のことです。ハーブは、ハーブティやハーブを入れた入浴、アロマテラピーなどに使われていて、人間の生活に多く入り込んでいると言えるでしょう。そのため、猫がハーブやアロマと接触する可能性も高いと言えます。

猫は人間の感じる匂いの10万分の1でも感じることが出来るほどの嗅覚を持っています。少しの匂いでも、猫は敏感に感じているということになります。花を育てている人で、庭や花壇を野良猫に荒らされて困っていることもあるでしょう。花をかじられたり、土をトイレがわりに使われたりといったことです。そんな時に、猫の嫌う匂いのハーブも一緒に植えておくと、植物を守れる可能性があります。猫にも個体差がありますので、必ずしもハーブで被害が起こらなくなるとは言えません。

また、ハーブは芳香剤やアロマなどでなく、植物の状態でプランターに植えるなどして使用することをおすすめします。万が一、猫が近くで匂いを嗅いだり、ほんの少量かじってしまったりしたとしても、命の危険が少ないとされるからです。ハーブを利用したアロマオイルの場合には、少量でも、猫の命にかかわることがありますので、注意が必要です。

猫が食べても安全なハーブ

猫草を食べる子猫と長毛猫

キャットグラス

いわゆる猫草と呼ばれるものです。ホームセンターでも購入できるものがたくさんあります。猫草として販売されている植物の多くは、エンバクというイネ科の植物です。野良猫でも、雑草として生えているイネ科の植物を食べることで、飲み込んだ毛を吐き出しやすくしています。

キャットニップ

キャットニップは、イヌハッカとも呼ばれます。白い綿毛が茎と葉についています。西洋またたびとも呼ばれ、猫が好む匂いで、興奮状態になり、体をすりつけたり、ごろごろと転がったりします。葉っぱや粉状にしたものを袋などにいれて、猫用のおもちゃなどに使われています。ただし、嘔吐や下痢を起こす猫もいますし、興奮し過ぎてしまうこともあるので、与える際には適度な量や時間を考慮しなければなりません。

レモングラス

猫は柑橘系が嫌いなはずですが、レモングラスは別で、猫が好む匂いのようです。こちらも猫草と同じくイネ科の植物なので、猫が好む理由なのかも知れません。猫はレモングラスを猫草のようにかじって食べます。危険はありませんが、食べ過ぎはよくありませんので、食べ過ぎないように注意しましょう。

また、安全なのはレモングラスの植物としての状態で、アロマテラピー用の精油になったものは、猫に対して危険があります。ハーブの成分が凝縮されたアロマ用の精油を舐めたり、匂いを嗅いだり、皮膚についたりすると、中毒を起こし、命にかかわるまでになる危険が高いのです。

猫にとって危険なハーブ

猫とラベンダー

ハーブは、植物の状態として庭などあるだけでなく、人間の世界ではアロマテラピーとして使われることが多いでしょう。アロマテラピーとは、精油を使って、心身の健康維持やストレス解消などを期待する療法です。精油は、ハーブなどの植物から抽出された液体です。不純物が混ざってはだめで、純度100%のものだけが使われます。

猫は、アロマに使われる精油成分のであるモノテルペン炭化水素というものに対して、過敏に反応します。他の哺乳動物では無害とされていますが、猫にとっては危険なものです。モノテルペン炭化水素類とは、精油のほとんどに含まれている物質です。特に柑橘系の精油は、これを主成分としているため、猫が体調を崩す可能性が高いと言えます。以下に代表的なものをあげます。もちろん、この他にも猫にとって危険なものはありますので、これ以外にも注意が必要です。

  • オレンジ
  • レモン
  • グレープフルーツ
  • ベルガモット
  • ラベンダー
  • レモングラス
  • フェンネル
  • ブラックペッパー
  • ユーカリ
  • サイプレス
  • ミルラ

特に、ラベンダーやティートゥリーなど、猫が中毒症状を起こすということで猫を飼っている人の間では有名になりました。また、猫だけでなく他の哺乳動物にも気をつけるべきアロマの成分として、フェノール類を含むものとケトン類を含むものがあります。フェノールは殺菌作用が強く、皮膚への刺激も強い芳香成分です。人が使う場合でも、大量に、また長期間使うと、肝臓に悪影響があるとされています。フェノール類を含むものは以下です。

  • オレガノ
  • タイム
  • シナモン
  • クローブ

ケトン類は、神経に毒性があるとされている成分です。長期間、継続して使用すると、中枢神経に異常があらわれる恐れがあるとされます。ケトン類を含むものは以下です。もちろん、他にもたくさんのハーブはありますので、これ以外が安全というわけではありません。

  • スペアミント
  • ジャスミン
  • スパイクラベンダー

猫は、特定の物質を分解し体外に排泄するのに必要とされる、グルクロン酸抱合酵素というものを持っていません。そのため、特定の物質の排泄がすみやかに進まず、有毒な物質が体内に蓄積しやすいため、猫は中毒を起こしやすいのです。

部屋にハーブ植物を飾っていただけでも、猫が体調を壊したり、命を落としたりした、という例があります。猫の体調や年齢、ハーブに接触した状態などにもよりますが、香りを嗅ぐだけでも命にかかわる場合があるということです。猫を飼っている場合には、ハーブを飾るだけでも特に注意する必要があります。ハーブをかじったりしなくても、匂いを嗅いだり、皮膚に触れたりするだけでも命に危険があるためです。成分が凝縮された、アロマテラピーを行う場合にも細心の注意と配慮が必要だということです。

  • 猫がいる部屋ではアロマを使用しない
  • アロマを長時間、または日常的に使わない
  • 換気をしっかりする
  • 猫が自分で離れられるようにしておく

猫とハーブのまとめ

猫と缶の中のハーブ

猫とハーブの毒性に関しては、まだまだはっきりと解明されていないものがたくさんあります。現在、安全とされているハーブでも、長期的な仕様の研究がされたわけではないので、毒性が発見されることもあり得ます。ハーブについては、たとえ食べても急に命には関わらない、という意味の安全と考えたほうが良いでしょう。人間より体の小さな猫は、アロマ成分をほんの少量、吸引や接触しただけでも、数時間から数日で命にかかわる状態になってしまうことがあります。

ハーブは、庭や花壇、プランターでの栽培のほか、室内でも栽培されたり、水差しに入れられたりして楽しまれていますね。猫がいたずらしたり、食べてしまったりということは、思いがけず起こることがあると考えられます。うちの猫はハーブに興味ない、と思っていても、いつどのようにして接触するかはわかりません。猫によっては香りだけでも体調を壊すことがあるのですから、ハーブがあるだけでも猫には危険かも知れないということです。

ハーブの楽しみは人間用として使用し、飼い猫には出来る限り接触しないような環境を整えてあげることをお勧めします。

40代 女性 しげ

ハーブはよく、ハーブティーなどで親しみをかんじますが、一度猫ちゃんが中毒を起こしたことがあり、気をつけています。気軽に接触してしまったのはラベンダーです、知らなかったのですが、猫ちゃんにはよくないそうで、獣医さんに気をつけるようにと注意されて猫ちゃんには危険なのだと初めて知りました。
それからは、ハーブのアロマもやめました。嫌がるなとは思っていましたが、命の危険もあるとは考えていなかったのです。気軽にしていたアロマテラピー、猫ちゃんの為にこれからは、気を付けたいと思います。

40代 女性 たんご

我が家でも、猫ちゃんが入ってほしくない場所の入り口に、ハーブのユーカリを栽培しています。やはり、ユーカリを置いている部屋には嫌がって入りません。私はユーカリの香りが落ち着くので好きです。さいわい、我が家の猫ちゃんたちは寝室で一緒に寝るのを嫌がるので、寝室でユーカリを栽培しています。子猫の頃は、おしっこしてほしくない場所に色んなハーブを置いていました。その甲斐があってトイレをすぐに覚えてくれました。ハーブを使う場合も、工夫が大切ですね。
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