宇宙猫とは?
「宇宙猫」という言葉を聞いたことはありますか?
「宇宙」と「猫」という言葉だけでは、イメージがかけ離れていてどんなことを指しているかわかりませんよね。実はインターネット上ではすでに人気があり、さらに海外では日本よりも早く流行していました。
そもそも宇宙猫とは何なのか、日本や海外ではいつから人気が出て、現在どれだけ身近なものになっているのか紹介していきます。宇宙猫の魅力をひとつずつ知っていくと、猫好きの方はどんどんクセになってはまってしまうかもしれませんよ。
宇宙を背景にした猫の合成画像
宇宙猫とは、インターネットで出回っている、宇宙を背景に実際の猫の写真を合成したコラージュ画像です。壮大な宇宙を背景にして、真顔や驚いて目をまん丸にした猫の顔を組み合わせているのが特徴で、スペースキャットと呼ばれることもあります。
SNSではおもに、言葉で表現する代わりに宇宙猫の画像を貼って「自分の理解を超えた考えや行動だ」という気持ちを表現するときに使用されています。
日本では2014年頃から流行っている
日本では2014年頃から流行っている宇宙猫は、海外ですでに2006年頃からあったようで、ツイッターをはじめとするSNS上で「spacecat」「spacecats」というジャンルで画像を見ることができます。
最も古い情報とされているのが、2006年当時「MatrixSynth」というブログに「Space ARP」というタイトルで投稿された、宇宙の中で猫がシンセサイザーの上に座っている画像と言われています。しかし、はっきりとした発祥はわかっていないようです。
Tシャツやポーチなどさまざまなグッズが販売されている
宇宙猫はインターネット上の画像や壁紙だけではなく、さまざまなグッズとなって個人や企業からグッズが販売されています。
たとえば「宇宙猫(スペースキャット) グッズ」でインターネット検索をすると、Tシャツ専門店の「グラニフ」ではTシャツ以外にもリュックやマルチケース、多彩なバラエティ雑貨を取り扱う「ヴィレッジヴァンガード」では「NASA」をもじった、「NYASA」という名前でバッグやマグカップなどの猫雑貨を販売しています。
また、現在はインターネットで手軽にオリジナルのアイテムを個人で制作して販売できるサイトもいくつかあります。宇宙猫がTシャツやトレーナーなどの服以外にも、ステッカーやスマホケースなどのさまざまなグッズにイラストが描かれているので、宇宙猫グッズを探している方にはおすすめです。
グッズだけではなく、宇宙猫でつくったLINEスタンプも販売されているため、2014年から継続して宇宙猫の人気が続いているのがうかがえます。
宇宙猫の魅力とは?
宇宙猫の魅力は一体なんでしょうか。まずは猫の表情と宇宙の組み合わせそのものです。シュールやかわいいと表現もできますが、じわじわと込み上げる独特の感覚を味わえるのも魅力のひとつです。
また、画像がそろえば手軽に自作できます。制作者の作り方や、猫の表情、動きによって仕上がりが全く変わってくるため、つくる側も見る側も楽しめるところも魅力と言えます。
猫の無表情さと宇宙の壮大さのミスマッチ
宇宙猫の魅力は、接点が見当たらない猫と宇宙というミスマッチな組み合わせにあります。猫はマイペースにのんびりと過ごし、ときにはツンデレなイメージもある人間から愛される身近な存在です。
一方、宇宙といえば壮大で未知の空間、まだまだ謎の多い日常生活からかけ離れた場所です。
壮大な宇宙を背景に、猫は無表情のものや目を大きく開き驚いた顔を組み合わせると、何とも言えないシュールな作品に仕上がります。しかしこのギャップにとても魅力があるのです。
また、宇宙猫は日々進化を続けているため、シュールなものだけではなくかわいいものや面白い作品も続々と誕生しているので、気になる方はぜひお好みの宇宙猫を探してみてください。
パソコンやスマホがあれば簡単に自作できる
宇宙猫は手軽に自作可能なのも魅力のひとつです。パソコンやスマホがあれば制作できます。猫の画像は、自宅で飼っている愛猫の写真を使うこともできますし、フリー素材から猫画像と宇宙の背景両方をダウンロードする方法もあります。
画像の切り抜きや合成に画像編集ソフトが必要ですが、フリーのソフトやアプリで制作できますので安心してください。もちろん、愛猫の後ろに宇宙のポスターや映像を用意して写真撮影するやり方でも、宇宙猫を自作できます。宇宙と猫の組み合わせであれば制作方法が自由なのも魅力ですね。
宇宙猫を作ってみよう!
実際に宇宙猫を自作してみましょう。スマホひとつあれば宇宙猫を制作できますので、愛猫の可愛い寝姿や、貴重なジャンプ中の姿を写真におさめていたらぜひ楽しんでみてください。
作り方の手順ですが、まずは猫と宇宙の画像を用意しましょう。自宅で猫を飼っていない人や猫の写真が手元にない場合、フリー素材を扱うサイトがあるので検索してみてください。そのサイトの手順に従って、猫と宇宙の画像をダウンロードしましょう。
もしSNSに投稿する場合は、著作権がかかわってくるため、フリーの素材か購入した画像を使用してください。フリー素材であっても、サイトごとに利用規約にちがいがあるため、安心して楽しむためにも必ず目を通したうえで画像を使用してくださいね。
次に、画像編集ソフトを使って、切り抜き・合成をします。画像編集ソフトは無料のアプリでOKです。先に猫の画像を切り抜きましょう。そして背景となる宇宙画像と切り抜きした猫画像を合成すればでき上がりです。
まずは定番のシュールな宇宙猫を制作するのはいかがでしょうか。ほかにも、お腹を出して寝そべっている姿やあくびをした瞬間の面白い猫の顔を使って制作しても楽しいので、ぜひお試しください。
実在した宇宙猫
これまでは、宇宙と猫の画像をあわせた画像の宇宙猫の解説をしましたが、実際に宇宙にいった猫が存在していました。その猫の名はフェリセットといい、白黒のメス猫です。1963年10月18日、フランスの観測ロケットに乗り宇宙へと打ち上げられ、無事帰還した「初めて宇宙へ行った猫」です。
観測ロケットとは、科学観測や実験のために弾道飛行をするロケットのことです。飛行時間は13分ほどで、高度157kmに到達しています。人間と同じように、宇宙に行くための訓練をフェリセットだけではなくあわせて14匹の猫が受けていました。
耐G訓練をはじめ、神経の働きの調査に必要な電極を頭に設置するなど、過酷なトレーニングをおこなったそうです。そして14匹の中から選ばれたフェリセットは宇宙へ飛び立ち無事帰還を果たしますが、そのおよそ3ヶ月後に脳の解剖調査のため、安楽死させられています。
無事役目を果たしたとはいえ、非常に悲しい最期です。宇宙開発にはこのような犠牲があって研究が進んでいる事実があることを忘れてはいけませんね。
まとめ
宇宙猫とは、インターネット上で流行りはじめた、宇宙と猫を組み合わせたギャップが魅力の画像です。画像だけにはとどまらず、宇宙猫をモチーフにしたグッズも多く販売されています。
パソコンやスマホで、猫と宇宙の画像を用意すれば手軽にお好みの宇宙猫を制作できるのも魅力の一つです。1963年には、実際に宇宙に飛び立ち帰還して、宇宙開発に多大な貢献をした、フェリセットという本当の「宇宙猫」が存在していたことも、ぜひ覚えておいてくださいね。