猫に必要な運動量
猫が1日に必要とされる運動量は種類によって変動します。長毛種は比較的1日の必要運動量が少ないとされており、1日10分~15分程度の運動が必要です。対して短毛種は、活発な性格の猫が多く、1日20~30分程度の運動が必要です。ただ、長時間続けて遊ぶ必要はなく、1日数回の運動が上記の目安時間程度になっていれば特に心配は要りません。
また、猫には横運動よりも、上下運動が必要とされています。家の中で十分に上下運動ができる工夫をしておけば、完全室内飼いであっても運動不足、ストレスの心配はありません。
猫の運動不足
完全室内飼いで、子猫時代ほど活発に走り回らなくなった、おもちゃにもあまり興味を示さなくなった等、愛猫の運動不足を心配する飼い主さんは少なくありません。猫が運動不足になる事によって、どんな事が起こるのでしょうか。
肥満
第一に挙げられるのは、肥満です。不妊手術を行う事によって、より肥満体質になりやすい傾向もあります。肥満になる事で体に負担が掛かり、様々な病気のリスクが高まります。
関節、筋肉、骨が弱くなる
運動不足によって、体を支える関節や筋肉、骨が弱くなり、関節炎や骨粗しょう症等の病気を引き起こす可能性があります。
人間同様、健康を保つ為には適度な運動が必要です。猫本来の習性を理解し、完全室内飼いであっても、猫が運動不足にならない為の工夫をする事が必要ですね。
猫の運動不足対策
猫の運動不足を解消、予防する為にできる工夫をご紹介します。
キャットタワーの設置
キャットタワーは、完全室内飼いの愛猫と暮らす為の必須アイテムともいえます。猫は上下運動が必要なので、なるべく高さ、広さのあるものを選ぶといいですね。
家具の配置を工夫する
キャットタワーを置く場所がない、キャットタワーを怖がって使わない等の場合は、家具の配置を工夫して猫が上下運動をする為のスペースを確保しましょう。例えば、階段になるように高さの違う棚を並べたり、猫がお気に入りの窓際付近に棚を並べたりするだけでも十分です。
一直線に走れるスペースを確保する
猫が遊ぶ時に、一直線にダッシュができるスペースを確保してあげましょう。長さは、そう長くなくても構いません。廊下等を開放し、猫用レーザーポインター等を使って遊んであげると普段は見られないような素早い動きを見せてくれるかもしれませんよ。
ひとりで遊べるおもちゃを用意する
猫は気分屋なので、飼い主さんが遊んであげる時間がある時に限って無視して眠り、忙しい時に遊ぼうアピールをするなんて事も日常茶飯事ですよね。その為、猫が遊びたいと思った時に、ひとりで遊べるおもちゃを用意しておくといいかもしれません。電動のおもちゃや、レール式おもちゃ、追いかけて遊べるボール等、ひとり遊びができるおもちゃが販売されているのでお気に入りのおもちゃを見つけてあげましょう。
遊び相手をつくる
多頭飼いの猫は、比較的運動量が多いと言われています。兄弟の様にじゃれて遊んだり、追いかけっこをしたりする事で運動不足を解消しているのでしょう。ただし、これは絶対に猫同士である必要はありません。家族の中で、愛猫が「この人は遊ぶ人」と認識すればその人に対して遊びモードを発揮する事ができます。我が家の愛猫は、息子を遊び相手と決めている様で、遊びたいと思った時には物陰から飛び出し、じゃれついてちょっかいを出しています。多頭飼いでなくても、人が猫の兄弟代わりになる事で、運動不足を予防する事ができますね。
まとめ
運動不足は、完全室内飼いの一生のテーマかもしれません。家の中から一歩も出ずに生きていく上で唯一心配な点と言ってもいいかもしれません。それに加え、加齢に伴い体力や筋力は低下していきます。愛猫が健康に長生きする為にも運動不足や、ストレスを上手く解消する方法を見つけてあげて下さいね。