猫が指しゃぶりをする理由
1.早い時期に母猫から離されたから
生まれて間もない子猫が、母猫から離されると、指しゃぶりの吸い癖が残ることがあります。母猫の愛情を、十分に感じられないまま大きくなってしまうと、成猫になってからも指しゃぶりをしてしまうのです。
母猫は普通、子猫が生後2~3か月になると、子猫に歯が生え、母猫の母乳も出なくなることから、授乳を拒否します。
母親から拒否されることで、子猫は自然と独り立ちできるようになりますが、まだ母乳を飲んでいる頃に母親から離されると、うまく乳離れできません。
そのため、大きくなっても甘えが強く、飼い主の指を吸う癖が残るのです。
2.哺乳瓶での授乳による愛情不足から
子猫のときに、母猫の母乳ではなく、哺乳瓶でミルクを飲んでいた猫は、愛情不足から指しゃぶりをすることがあります。
自然に治ることが多いですが、大きくなっても指しゃぶりをするようなら、やめさせてあげた方がいいでしょう。
3.飼い主に甘えているから
飼い猫が指しゃぶりをしてきたら、それは母猫に甘えているのと同じ。飼い主に甘えていることが考えられます。子猫のうちはよくあることなので、それほど心配はいりません。
猫に指しゃぶりをやめてもらう方法
ブラッシングをしてあげる
猫が指しゃぶりをしてきたら、優しくブラッシングしてあげましょう。なでてあげるだけでも効果があります。指しゃぶりをするよりも、ブラッシングしてもらったり、なでてもらったりする方が安心できると猫に教えます。
何度もこれを繰り返していると、吸い癖が少なくなってきますよ。
遊んであげる
猫が指しゃぶりをしそうになったら、おもちゃで遊んであげましょう。飼い主の指ではなく、おもちゃの方に気をそらす方法です。
甘えていた猫が遊びに気を取られてくれれば、ストレスを与えることなく、指しゃぶりをやめさせることができます。
指に絆創膏を巻く
猫が指しゃぶりをしそうになったら、指に絆創膏やテープを巻きます。絆創膏やテープの巻かれた指の感触が嫌なので、猫は指しゃぶりをしなくなるというわけです。タオルやハンカチなどを巻いてもいいでしょう。
ただし、指しゃぶりができない猫がストレスを感じてしまうことがあります。この方法で指しゃぶりを拒否するかわりに、たくさんスキンシップしてあげましょう。
指にクリームを塗る
猫が指しゃぶりをする前に、指にクリームを塗っておきます。特に柑橘系のにおいのクリームは、猫が嫌がるので指しゃぶりをしなくなるでしょう。
クリームがついていても最初は指しゃぶりをしてくることがありますが、根気よく続けてみてください。クリームは、100%自然素材のものにするなど、猫が指しゃぶりをしても安全なものを塗ってくださいね。
猫が指しゃぶりをするのはやめさせられますが、猫は甘えたいのを拒絶されて寂しい思いをしてしまいます。猫に指しゃぶりをさせない分、たくさん遊んであげたり、なでてあげたりしてください。
猫が自分の手を指しゃぶりする場合
飼い主の手を指しゃぶりする猫も多いですが、自分の手を吸う猫もいます。肉球の部分を指しゃぶりします。
自分の手を吸っているときは、両手を開いたり閉じたりしていることが多く、それは母猫の母乳の出をよくする動作です。ゴロゴロと喉を鳴らして、満足していることを伝える場合もあります。
猫の指しゃぶりが治らないときは?
手をつくしても、猫の指しゃぶりが治らないときは、無理をしないで獣医さんに相談しましょう。心の病気であると診断されれば、薬で治療することもできます。
まとめ
猫が指しゃぶりをする様子はとてもかわいいものですが、成猫になってもやめられないのは、子猫のときに母猫に十分甘えられず、寂しさがあるからです。
猫が頻繁に指しゃぶりをするようなら、やめさせてあげましょう。その際、無理やり引き離すのではなく、おもちゃに気を取らせたり、飼い主が愛情を示してあげたりする必要があります。
心の病気を抱えていることもありますから、無理をしないで、どうしてもやめられないときは獣医さんに相談しましょう。母猫にできなかった分、飼い主がたくさん甘えさせてあげてください。