猫がご飯を残す理由7つ
また後で食べようとしているから
むかしむかし、野生で暮らしていた猫は、常に食事にありつけるとは限りませんでした。狩に失敗したり、獲物が見つからない、別の猫に取られてしまったなどの理由から、ご飯が食べられない日もありました。
ですのでそういう時のために、猫はご飯にありつけた時には一度に全て食べず、いざという時のためにとっておいていたのです。
フードを与えても毎回少し残す猫は、その頃の名残が強く残っているのかもしれません。「また後で食べよっと!」と思っているのでしょうね。
お腹がいっぱいだから
子猫の頃は限度を知らずにご飯を食べ過ぎて吐いてしまう子もいるくらいですが、成猫にまでなると吐くまで食べ続ける子はあまりいません。
元々少しずつごはんを食べていたちょこちょこ食べ派の猫は、わりと少量でも満腹になります。あまりにたらふく食べ過ぎてしまうと動きが鈍ってしまうからというのもあります。
ですのでお腹も程よく満たされ満足したから猫がご飯を残すこともあります。
老化のため
猫も歳をとると食べる量が減ります。若い頃と同じだけご飯をあげていると、どんどん食べきることが難しくなり、猫がご飯を残すようになります。
猫の年齢とともにフードの量も見直してみると良いかもしれません。
フードが気に入らないから
出されたから食べてみたものの、味や匂い、形状、歯ごたえなどが好みに合わない場合、少し食べても残したりします。
他にも、“たまたま気分で残したらおやつやウェットフードといったもっと良いものが出てきた!食べなければもっと良いものがもらえる”と覚えてしまうとわざと残しておやつやウェットフードが出てくるのを待つ猫もいます。
環境の変化から
新しいお皿や食べる場所に変えたことで猫のご飯への食いつきが悪くなることもあります。猫にとって食べづらい器、落ち着かない場所ということなのでしょう。
他にも、新入りが来た、引っ越しをしたといった環境の変化から食事量が落ちてしまう猫もいます。
寂しいから
飼い主さんが出かけがちでお家にいる時間が少ない場合、猫は寂しくて食欲が出ずご飯を残すといったことも…。
酸化しているため
ドライフードでも、長時間放置していると酸化してしまいます。前回のご飯の残りに新しいものを継ぎ足したりしていると、古いフードと混ざってしまい猫がご飯を残すようになります。場合によっては胃腸炎の原因になることもあるので注意してあげてください。
猫がご飯を残す時の対処法
器や場所が原因ではない場合は、今より一回のご飯の量を減らし、その分あげる回数を増やします。一般的な平均回数は、1日に子猫で3〜4回、成猫で2回、シニア猫で3〜4回と言われています。
子猫は身体を作る大事な時期であるため、シニア猫は筋力の低下に伴い一度にご飯をたくさん食べるのが難しくなるため成猫に比べて回数も増えます。
逆に少ない回数でたくさんの量を与えると空腹の時間が長引き、、それが原因で吐いたりしてしまうこともあるので、あまりよくありません。
他にも、肥満気味の猫には少なめに、痩せ気味の猫には多めにと、平均回数を参考にしつつ、猫がご飯を残さないよう愛猫に合った回数と量を決めましょう。
出来ればフードの内容は猫の年齢と体格に合ったものかどうかの見直しもした方が良いでしょう。
猫がご飯を全然食べない時は病気に注意
- 1日以上ご飯を食べない
- ぐったりしている
- 嘔吐、下痢などの体調不良
- 熱がある
など、猫の様子が明らかにいつもと違うと感じたら何らかの病気にかかっている、又は誤飲や怪我の可能性があります。
食欲が落ちているということはそれだけ体調が優れないということなので出来るだけ早く猫を病院に連れて行き、獣医師さんに診てもらいましょう。
元気はあるのに猫がご飯を食べない場合は歯周病を疑います。歯周病が原因の場合、猫はご飯を口に入れると痛みが出るため、元気はあっても食べなくなります。ご飯以外にも水も飲まない、大好きなおやつも食べないとなれば口が遺体の可能性があります。
こちらも重症化する前に治療が必要です。
猫が残したご飯をまた食べさせても大丈夫?
猫が残したご飯は与えない!
猫は口を直接器につけてご飯を食べますよね。ですので口内細菌が残ったご飯や器に移り、そこからどんどん繁殖していってしまいます。そうして繁殖した菌が、残ったご飯の腐らせるスピードをはやめてしまいます。
ですので、また後で食べるのかと残ったご飯をそのまま放置したり、もったいないからと猫が残したご飯に新しいご飯を継ぎ足しながらあげてしまうと、腐ったご飯を食べたことでお腹を壊してしまったり、匂いを嗅いで『このご飯は腐っているから食べられない』と判断し絶食してしまったりします。
なので猫が残したご飯は早めに捨ててしまいましょう。
まとめ
猫がご飯を残すのは、野生の頃の名残や好み、器や場所など様々な要因が関係していることが分かりました。食事をしている猫をよく観察していると、ご飯を残した後、器のまわりを掘り掘り…砂をかける仕草をしている時があります。
猫は土を被せてご飯を隠しているつもりだったのでしょうか。理由を考えてみると面白いですね。愛猫のお食事風景、こっそり観察してみると面白い発見があるかもしれません。