猫が爪を噛む(引っ張る)理由
爪の脱皮
愛猫がよく爪を噛むのは爪が脱皮しているのが原因かもしれません。猫の爪の構造はいくつもの層に重なっており、新しい爪が内側から生えてくると、外側の爪が剥がれる構造になっています。そのため、外側から剥がれてきた爪を自分で取り除くため爪を頻繁に噛んでいるのかもしれません。
通常ならば爪とぎなどのちょっとした刺激でポロっと剥がれるのですが猫によっては自分ではがしたい子もいるようです。剥がれた猫の爪はそのままの形で落ちていることもあるので、場合によっては爪が取れてしまった!?と、心配になるかもしれませんが、古い爪が落ちただけなので安心してくださいね。
狼瘡様爪床炎(ろうそうようそうしょうえん)
原因は明らかになっていませんが、さまざまな食べ物、薬物、ワクチンなどのアレルギー反応、遺伝疾患、などにより爪に痛みやかゆみを生じる病気のことです。症状としては猫の爪が剥がれ落ち、強い痛みが生じるため自分の爪をしきりに噛む行動に出ると言われています。
治療法じゃ根本的な原因をつきとめる必要があり、血液検査や尿検査、抗体検査など病院で詳しく検査をしてもらう必要があります。
怪我をしている
猫は痛みがある箇所や怪我をしている個所を自分で舐めて自己回復しようとします。そのため、猫が爪を気にして噛むようならば爪付近に何らかの怪我を負っている可能性があります。
出血はしていなくても、小さな傷があったり、トゲが刺さっていたり、小さい虫刺され跡があったりするかもしれませんので、頻繁に噛むならば傷がないかチェックをしましょう。
生え変わり
爪の脱皮でもご説明したとおり、猫は定期的に爪が生え変わります。その頻度は10日~2週間に1回と意外と頻繁に生え変わっています。この生え変わり時期に猫の爪をしっかりと切ってあげていないと、爪をひっかけてしまい思わぬ事故を引き起こす可能性があります。そのため、猫の爪は定期的にお手入れをしたげるのと同時に生え変わりをスムーズにするため爪とぎを用意してあげましょう。
また愛猫が爪を噛むしぐさが見られたら、爪の生え変わりがうまくいっていない可能性を考えて念のためにチェックをしてあげましょう。
ストレス
猫が爪をあまりにも噛むならば何かのストレスを抱えているのが原因となっている可能性もあります。例えば疲労が溜まっている、不満が溜まっている、寂しくてイライラしている、生活環境に不満があるなど、何かに不満を感じていることで猫が自分の爪を噛む行動が見られるようです。
もしストレスが原因の場合は、頻繁に鳴く、食欲不振、過剰なグルーミングなど他のストレス行動も同時に発症している可能性があります。もし猫が爪を噛むしぐさに何も心当たりがないならば、ストレスが溜まっていないか考えてみましょう。
猫が爪を噛むことで起きるトラブルと対処法
割れる
爪を噛む愛猫をフトみたら爪が割れていた!そんな事態に陥ったら焦ってしまいますよね。猫の爪はちょっとしたことで割れてしまい主にこのような原因が考えられます。
- 外傷
- 不適切な爪切り
- 爪の手入れ不足
特に爪を切らずに伸び放題になっていると、カーペットや布製品に爪が引っかかってしまい大きく割れてしまうこともあります。猫の爪のトラブルは小まめなお手入れで防げることも多いので、ぜひ爪のお手入れは小まめに行いましょう。
もし、爪が割れている箇所から出血をしていたならば止血剤などで血を止めるか、患部を圧迫して止めるようにして急いで獣医師に相談をしましょう。
根本から折れる
猫の爪が根元から折れる場合も、やはり伸びすぎた爪が原因となっている可能性があります。根元から折れるだけならまだいいですが、場合によっては爪が根元から取れてしまう場合もあります。この場合も、まずは状態を確認し出血をしていたら止血を試みてから獣医師に相談をしましょう。
猫の爪が根元から完全に取れてしまった場合、そのまま爪が生えてこない可能性もありますので必ず出血をしていなくても念のため獣医師に相談し適切な治療を受けるようにしましょう。
出血をしている場合の止血方法
猫の爪から出血が伴っている場合、まずは止血をしてあげることが優先事項です。最初にどの爪から出血をしているか確認をし、出血量を確認します。ほんの少しだけ出血しているならばいいですが、足先が汚れていたり出血量が多すぎて見えない場合は水道水で洗い傷口を確認しましょう。
確認ができたら止血剤を塗り血が止まるか様子を見ます。もし止血剤がないならば、タオルや清潔なガーゼを使って傷口を1~2分ほど圧迫してみましょう。大概の出血は止まりますが、それでも止まらに場合は傷口を押さえながらすぐに獣医師を受診しましょう。
まとめ
猫が爪を噛むのは何かしらのトラブルが爪の付近に起こっている可能性があります。どんな原因なのか、また怪我をしていたらどのような対処をすればいいのかしっかりと把握して、愛猫のちょっとした変化に対応できるようにしておきましょう。