猫がひっくり返る理由とは
ひっくり返るタイミングによってその意味は代わってきますが、猫がひっくり返る大きな理由としては相手に自分の意思を示しているといえます。猫が相手を信頼しているか、相手に弱さをみせている行動なのです。というのも、ひっくり返ると見えるお腹の部分は、動物にとって大切な内臓が詰まっている場所です。お腹は猫にとってまさに急所です。そんな急所を相手に見せるということは、猫が相手に自分の弱点をさらけだしているといえます。
猫がひっくり返る意味
猫がひっくり返る意味は大まかに3つあります。
1.親へのおねだり
猫がひっくり返ってお腹をみせる行動は親猫へのアピール行為です。グルーミング、お乳、構ってといった甘えるといった意味がひっくり返る行動には隠されています。
2.信頼の証
猫は警戒心が強い動物なので、通常であれば自分の弱点であるお腹を見せることはありません。そんな弱点をひっくり返ることでわざわざ見せているということは、猫が相手を信頼している証拠だといえます。この相手なら安全だと、安心している証とも言えます。
3.リラックスしたいという心理
猫は嫌なことがあったり、ちょっとすっきりしたいときなどにひっくり返って背中を床にこすりつけることで気分転換をしているのです。ヒトが伸びをするのと同じ感覚です。つまりこの場合の猫がひっくり返る心理は、気持ちを切り替えるために仕切りなおそうとしているのです。
猫がひっくり返る時の気持ち
飼い主様に甘えたい
ひっくり返る猫が、ゴロゴロと喉を鳴らしてクネクネしているかわいい姿を見たことはありませんか？この行動には「飼い主様に甘えたい」という気持ちが隠れています。
子ネコが母猫におねだりをするように、ゴロゴロと甘えながらお腹を見せているときは、お腹を撫でて～、遊んで～、かまって～、と一生懸命アピールをしているのです。このような行動が見られたらしっかりと甘えさせてあげましょう。
安心できる場所でくつろいでいる
猫が安心できない場所で生活をさせられている場合、いつも心が安らぐときはないためお腹を見せるようなことはしません。逆にひっくり返ってくつろいでいるならば、ここは安心できる場所だと思ってくれている証拠です。
特に猫が寝ている時にひっくり返っている場合は何も警戒をしていません。寝ているときは動物にとってもっとも警戒をしなければいけないタイミングですから、そこで無防備に寝ているだけではなくお腹まで見せているのは警戒心が全くなく、猫が飼い主様のことを信頼しきっているといえます。
降参している
猫が飼い主様に大声で叱られたときや、何かイヤなことがあったときに、ひっくり返ってお腹を見せるときは、飼い主様にもうこれ以上叱らないで～という気持ちを伝えているのです。
猫の世界ではお腹を見せるというのは降参を意味しているため、飼い主様に対して「降参するから勘弁してください」と伝えようとしているのでしょう。言い方を変えれば十分に反省をしている証拠ですから、それ以上は叱らないであげてください。
暑い
猫は暑さに強い動物とはいいますが、お腹を抱えた床につけた状態で長時間いると熱がこもって暑くなってしまいます。そのため、気温が高くなってくるとひっくり返ることでこもった熱を放出しているのです。ヒトが寝返りをうつのと同じ感覚です。
猫があまりにも暑い部屋に長時間いると熱中症になることもあります。もし愛猫が頻繁にゴロゴロと転がりながら暑そうにしていたら、猫にとって快適な室温に調整してあえげるようにしましょう。
猫がひっくり返る時の注意点
猫がひっくり返るときに気をつけてほしいのが病気の可能性です。ひっくり返ってお腹を見せるのは信頼をしている証だと喜んでいるかたもいらっしゃるでしょう。しかし、猫がお腹を見せているときの様子や普段の生活のちょっとした異変によっては病気のサインである可能性もあります。
猫がひっくり返るときに考えられる病気の代表は「てんかん」です。てんかんは四肢の硬直といった症状があるため、てんかんの発作を起こすとひっくり返ることがあります。てんかんの場合はひっくり返る以外にもけいれん、口から泡を吹く、失禁といった症状も見られます。
また、猫がお腹に違和感を覚えていたりお腹が膨らむ病気で歩きにくくなっている場合も、ひっくり返る行動が見られます。お腹を見せるのは信頼している証と思い込んで、そのような病気のサインを見逃してしまったら取り返しのつかないことになるかもしれません。取り返しのつかない事態を招かないためにも、愛猫がお腹を見せたときは病気の可能性も少しは考えてみるようにしましょう。
まとめ
猫がひっくり返るのは信頼、安心、リラックスといった飼い主にとっては嬉しい気持ちが隠れていることがわかりますよね。愛猫の愛情をしっかりとうけとめてひっくり返った愛猫のおねだりに答えるために、たくさん甘えさせてくださいね。