猫がお尻を引きずって歩く理由
猫がお尻を床やカーペットなどにお尻をこすり付けるのには理由があります。通称「お尻歩き」とも言われたりします。
お尻歩きを簡単に言うと、後ろ足を少し浮かせて、前足だけでお尻を地面に擦りながら歩く事です。オス猫がマーキングの為にやる場合もありますが、他にも理由があるので、猫がお尻を気にしながら歩く場合の理由を7つ紹介します。
1.寄生虫
寄生虫による痒みによるもので、肛門の端から出てくる事があります。条虫などは一部がちぎれて肛門周囲を這ったりするために痒みが発生すると言われています。寄生されると酷い時は、下痢や嘔吐の症状があります。これらの寄生虫により、痒みからお尻をこすり付ける原因になります。
2.下痢
食べ物が合わなかったり、ストレスなどが原因で下痢を発症させます。下痢から肛門周囲がかぶれてしまって痒みが出ることが原因になります。また、消化管腫瘍が原因の可能性もあるので下痢をしている時はよく観察して下さい。
3.便秘
人間と同じく、便秘の時は出にくく硬い便をする事があります。無理やり出したり、硬い便をする事から肛門に傷が出来て痔になる事が原因です。傷が痛かったり、違和感があり床に引きずってしまうのかも知れません。
4.肛門囊炎
肛門囊炎とは、肛門腺液を排出する部分が詰ってしまい中で細菌感染を起こし炎症を起こす病気です。お尻を引きずる、尻尾の付け根を舐めたり噛んだりする仕草をする猫もいます。下痢などをしている時にも細菌感染をする事があります。
5.ストルバイト(ストラバイト)
人間で言えば、胆石の事です。猫ではストルバイト結石と言われ、何度もトイレに行くがオシッコが少ししか出ない、血尿が出る、おしっこを出す時に痛がる仕草をします。その症状が悪化するとおしっこが出なくなったり、お尻を引きずるなどの症状が出るようです。
6.傷
便秘から来る痔による傷や、何らかの傷により痛みでお尻を引きずる事や、傷から瘡蓋ができそれが痒みや違和感の原因になる事も考えられます。
7.便が出し切れない
うんちのキレが悪いと、お尻に付いたままで気持ち悪くてお尻を擦り取ろうとする仕草をします。猫は毛づくろいをするので、毛が便に混ざり出てくる為上手く切れなかったりするのです。普段から、飼い主さんがこまめにブラッシングをしてあげる事で少しは、防げる対処法です。
頻繁にお尻を引きずって歩く場合の原因と対処法
肛門腺が原因かも!?
猫がお尻を引きずって歩く時に、下痢やうんちのキレなどの確認に異常がない場合に多いのが、『肛門腺』の分泌が上手く出来ていない事によりお尻がムズムズして引きずったり擦り付けたりする仕草をするようです。
猫はストレスが溜まると肛門腺から分泌液を出す(マーキング)をしたり便と一緒に排出したりするのですが、それがうまく出来ない猫もいるのです。
肛門腺をチェックしてみよう!
肛門腺の分泌が上手くできずに、分泌液が溜まってしまうと破裂したり、炎症をおこす肛門囊炎の原因になります。猫のお尻肛門の右下と左下にひとつずつある小さな塊でその匂い袋に分泌液が溜まるのです。触るとコロコロとした塊があるのがわかります。猫の肛門腺は、強い匂いがあり「猫の匂い付け」に使われると言います。
なので、お尻を引きずっていたり、触ると嫌がるのなら肛門腺が溜まっている可能性があるので、人の手で絞り出して炎症や破裂を防いであげましょう。
肛門腺が溜まった時の対処法
もし猫がお尻歩きをしている時に、肛門腺が原因かも!?と思えば、まずはお家でやらずに獣医さんにチェックしてもらい溜まっている場合、絞り出して貰いましょう。その時に、頻繁に溜まりやすい猫なら家でも対処出来るのか?どれくらいになれば絞るのか?を確認した上で行うようにしましょう。
まとめ
猫がお尻を引きずって歩いているのは、コミカルな仕草ですが、猫にとってはむずむずした感じが取れず可哀想な事なので、直ぐに確認してそれに応じた治療をしてあげましょう。また、肛門囊炎は肥満が原因や、お尻の筋肉が落ちている老猫が多いと言われています。普段から猫を観察をする事で、いつもと違う仕草や行動に気付いてあげて早めの対処をしてあげたいですね。