猫の気持ちを仕草で読みとる
飼い猫の気持ちがもっと分かるようになりたいと思ったことはあるでしょうか。猫は、声や仕草を使って自分の気持ちを表現する傾向があります。そのため、猫の動きを観察することによって猫の気持ちを理解することがしやすくなるのです。
そこで今回は、仕草別に分かる猫の気持ちについて紹介します。
猫の気持ち「鳴き声」編
猫はさまざまな鳴き方をする生き物です。そして、それぞれの鳴き方にはちゃんとした意味があります。猫が鳴き声をあげている時に一体どのような気持ちになっているのか、以下の項目で詳しく紹介します。
ゴロゴロ鳴く時の猫の気持ち
猫が喉をゴロゴロと鳴らしている時は、心地良い気持ちを表現しています。安心できる場所にいる時や、飼い主さんに撫でられている時、また甘えたい気分の時などにこのような鳴き声を出します。
そのため、猫のゴロゴロ音が聞けた時は、猫がさらにリラックスできるように心がけましょう。また、体調不良の時にゴロゴロと鳴くこともあるため、いつもと様子が違うと感じた時はできるだけ早く病院に連れていくことをおすすめします。
短めに鳴く時の猫の気持ち
「ニャ」といったような短い鳴き声は、返事や挨拶を表しています。「ちゃんと聞いてるよ」「僕はここだよ」などといった意味を込めて鳴いています。
シャーっと唸っている時の猫の気持ち
「シャー」と鳴く時は、機嫌の悪さや警戒心を表しています。「これ以上近づくな」といった猫の気持ちを表現しているため、このような声で鳴かれた時は距離をとるのが良いです。
カカカカと鳴く時の気持ち
窓の外に鳥などの獲物を見つけた時、猫は「カカカカ」と喉を鳴らす習性があります。「見える場所に獲物がいるのに手が届かない」「獲物を見つけて興奮している」などといった猫の気持ちを表現しています。
マオーンと甘えた声で鳴く時の猫の気持ち
発情期の猫の場合、マオーンと甘ったるい声で鳴く傾向にあります。「ここにいるよ」などといった気持ちを表現しており、自分の存在を鳴き声によってアピールする習性があるのです。
猫の気持ち「しっぽ」編
猫のしっぽを観察していると、様々な動きを見せてくれます。以下の項目で、しっぽの動きと猫の気持ちについて紹介するので、猫のしっぽを観察する際の参考にしてみてください。
しっぽを縦にまっすぐ立てている時の猫の気持ち
ピンとまっすぐしっぽを立てている時は、嬉しさや甘えなどの気持ちを表しています。特に、「遊びたい」「お腹が空いた」などの要求を訴える時にこのような動きを見ることができます。
しっぽを膨らませている時の猫の気持ち
猫が威嚇をしている時、しっぽを膨らませることがあります。また、恐怖やショックを覚えた時にもしっぽを太く膨らませる習性を持っているのです。このような行動が見られた時は、猫の気持ちを察して、気持ちが穏やかになるまで遠くで見守りましょう。
しっぽを大きく静かにゆらす時の猫の気持ち
猫はリラックスをしている時、しっぽを静かにゆらゆらと揺らす傾向にあります。「落ち着く」「のんびりしよう」などといった猫の気持ちを表現しており、比較的機嫌の良い時に見られる行動です。
しっぽを大きくパタパタとゆらす時の猫の気持ち
激しくしっぽをバタバタと動かす時は、イライラした気持ちを表現しています。このような時に猫に構うと、攻撃的な行動に出ることがあるので、そっとしておくのが賢明です。
しっぽを後ろ足の間に巻き込む時の猫の気持ち
猫がしっぽを後ろ足の間に巻き込んでいる時は、「元気のなさ」を伝えようとしています。例えば、誰かに怒られてしょぼんとしている時にこのような行動が見られることがあります。
また、体調不良で元気がない時にもしっぽを巻き込むことがあるため、異変が見られる場合は病院に連れて行きましょう。
猫の気持ち「耳」編
猫は気持ちに合わせて、器用に耳を動かします。顔の様子や体の仕草と合わせて耳の動きにも着目し、猫の気持ちを解読してみましょう。
耳をピンと立てている時の猫の気持ち
耳をピンと立てている行動は、何かに注意を向けているサインです。何かの物音が気になっている時などに、このような動きを見られる傾向にあります。
耳を後ろに向けている時の猫の気持ち
耳を後ろの方に向けている時は、「構ってほしくない」という猫の気持ちを表しています。イライラしている時にこの耳の動きを見せることが多く、その形がイカに似ていることから『イカ耳』とも呼ばれているのです。
耳を寝かせている時の猫の気持ち
耳がペタンと横に寝ている時は、「リラックスしているよ」という猫の気持ちを表現しています。猫の頭を撫でている時や眠っている時に、耳を寝かせていたら、現状に安心している証拠です。
猫の気持ち「目」編
目は口程に物を言うというのは、人間だけでなく猫にも当てはまります。黒目の大きさを変えたり、ゆっくりと閉じたりなどの動きから猫の気持ちを読み取ることができるのです。
猫の気持ちを理解したいという方は、まず目の動きに着目すると良いでしょう。
目を大きく見開く時の猫の気持ち
目を大きく見開いている時は、興奮や緊張、恐怖などといった猫の気持ちを表現しています。周りの様子をしっかり見ようとして黒目をまん丸にしている時は、なるべく猫を怖がらせないような行動を心がけましょう。
黒目が細い状態で見つめる時の猫の気持ち
黒目が細くなっている時は、威嚇や攻撃をしかけようと思っていることが多いです。このような時に猫にちょっかいを出すと、引っ掻かれたり、唸ったりする可能性があるため、できるだけ猫に近寄らないことをおすすめします。
目を細めている時の猫の気持ち
うっとりとした表情で目を細めている時は、リラックスしていることを表現しています。信頼している飼い主さんに撫でられた時に、うっとりと目を細めてくれる猫も多いです。
猫の気持ち「添い寝」編
飼い主さんに対して添い寝をする猫も世の中にはたくさんいます。実は、この添い寝にも猫の気持ちが現れていることがあるのです。
飼い主の顔の近くで添い寝する時の猫の気持ち
飼い主さんの顔の近くをキープして眠る場合、安心や甘えなどといった猫の気持ちが現れています。特に、子猫気分が抜けていない猫に見られる行動で、子猫の時から飼い主さんと一緒だったりするとこのような添い寝の仕方をする傾向にあります。
飼い主と同じ布団の中で添い寝する時の猫の気持ち
飼い主さんと同じ布団の中に潜って添い寝する場合は、安心、リラックスなどといった猫の気持ちが現れています。顔の近くで眠る時と近い心境といえます。
布団の中の方が温かく、落ち着いて眠れるなどといった理由から、布団の中で寝ることもあるのです。
猫の気持ち「寝相」編
猫の気持ちは寝相にも表れることがあります。猫は警戒心の強い生き物なので、寝ている時の仕草を観察することによって、猫の気持ちを判断しやすくなります。
仰向け状態で寝ている時の猫の気持ち
仰向けで眠っている時は、警戒心を完全に解いている状態です。リラックス、安心などといった猫の気持ちが表れています。本来、猫はお腹が弱点なのですが、そのお腹を見せて眠るということは、相当安心して眠っているということになります。
香箱座りの状態で寝ている時の猫の気持ち
香箱座りの状態で寝ている時は、警戒心を少なからず持っている証拠です。
特に、野生の猫の場合は、いつ天敵に狙われるか分からない状態で生活しているため、香箱座りで眠っている様子をよく見かけます。
足をのばしきった状態で寝ている時の猫の気持ち
足をまっすぐに伸ばした状態で眠っている仕草は、とてもリラックスしているサインです。心境としては、仰向けで眠っている時にかなり近いといえます。
猫の気持ち「甘噛み」編
猫によっては、甘嚙みする癖を持っていることがあります。実はこの甘嚙み行動にも、猫の気持ちが隠されていることがあるのです。
飼い主や他の動物に対して甘嚙みする時の猫の気持ち
飼い主さんや他の動物に対して甘嚙みをする時は、「かまってほしい」「興奮している」などといった猫の気持ちが現れています。また、単に「嫌いだから近寄るな」という気持ちで噛みついていることもあります。
甘嚙みをしながら後ろ足で蹴りを入れてくるなど、じゃれついているような時は、遊び足りないことを表している証拠でもあるので、けりぐるみなどの玩具を与えると良いでしょう。
猫の気持ちがわかるアプリとは
「猫の気持ちと仕草については分かったけど、さらに猫と会話できたらいいのに」と考えたことはあるでしょうか。実は、そのような考えに答えてくれる便利なアプリがあります。
猫の気持ちや言葉を解説してくれるだけのアプリはたくさんありますが、人の言葉を猫の言葉に直す機能までついているアプリも少なからず存在しています。今回その中でも特に人気が高い「人猫語翻訳機」について紹介します。
人猫語翻訳機とは
人猫語翻訳機とは、名前の通り、人の言葉を猫に通訳してくれるアプリです。
猫の気持ちや鳴き声に対して、「こんにちは」「ありがとう」などの言葉をスマートフォンに向かって話すと、その言葉に合った猫語がアプリから流れます。
猫の気持ちに猫語で応えることによって、コミュニケーションが取れたとの報告も見かけるので、猫と会話してみたい方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、猫の気持ちと仕草について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。様々な仕草や動きの意味を把握しておくことによって、猫の気持ちをスムーズに理解することができます。
何かを訴えているようだけど意図が分からない、猫の気持ちに適切に応えたいと感じている人は、まず猫の仕草について勉強をしましょう。