猫の開きとは
油断しすぎな猫たち
愛猫家の間で人気を呼んでいる「猫の開き」とは、猫が仰向けになってびろ~んと伸びて寝ている姿のことを言います。時には、うつ伏せ状態の猫の開きもあります。
完全に体を開いて、お腹を丸出しにした猫の姿が、アジやホッケなどに代表される魚の開きに似ていることから、「猫の開き」と呼ばれるようになりました。
ネット上に溢れかえる猫の開き画像
可愛くて癒されると、猫好きさんの間でウワサの猫の開き。ネット上には、愛猫家の自宅で撮られた猫の開きの写真が、たくさん投稿されています。お腹を天に向けて、ちょっと手を丸めたひたすら可愛らしいものから、クスっと笑える猫の開きまでさまざまです。
両前脚をバンザイのように上に伸ばし、両後ろ脚を大きく広げた、警戒心どころか羞恥心もゼロの猫の開き。
左前脚を胸の上に、右前脚を横に投げ出して仰向けになっている、休日のお父さん仕様の猫の開きは、貫禄満点です。
なかには、両手両足をピーンと伸ばした「気を付け!」姿勢の猫の開きもあり、どんな夢を見ているのか心配になってきます。
ついにグッズまで登場!
かわいらしい雑貨やファッションを多数扱う通販サイト「フェリシモ」では、「猫の開きポーチ」が発売されたこともあります。猫の開き人気も、ここまで来たのですね。
表には、丸まってスヤスヤ眠る猫ちゃんの写真がプリントされています。そしてファスナーをガバッと開くと……、仰向けに寝そべり、こちらを見つめる猫の開きが出現!
物を入れてしまうと、中に印刷された猫の開きが見えなくなってしまうため、使わずにそのまま飾っておきたいと思ってしまう、インパクト大の逸品です。
(2017年6月30日現在、フェリシモの公式サイトでは猫の開きポーチの販売が確認できませんでした。再販されるといいですね!)
猫の開きで寝ている理由
猫の開きは自分で作れる?
そもそも、なぜ猫たちは、猫の開きのポーズをとるのでしょうか?ネット上では、冗談めかした「猫の開きの作り方」なるものも紹介されています。
猫を日当たりのよい窓辺に置き、お腹をゆっくりとさすってあげれば、猫の開きが簡単にできますよといった内容ですが、たしかに猫は暖かいと仰向けに寝ることが多くなるようです。だいたい20度から25度が、猫の開きを作る適温だということです。
猫は安心できる場所や人のもとで仰向けになる
猫が仰向けになる理由は、単純に気温が暖かいからばかりではありません。皆さんご存知の通り、猫のお腹の中には、大事な臓器がたくさん入っています。しかし、お腹は骨格に覆われておらず、敵に攻撃された時に傷を負いやすい「守りの薄い部位」でもあります。お腹を無防備にさらけ出すということは、猫にとってその場所がとても安心できる居心地の良い場所だということを表しています。
もちろん、いつ襲ってくるか分からない敵が傍にいないことも、重要です。飼い主さんが傍にいる時に、猫が「猫の開き」の恰好をするということは、飼い主さんに対して、「この人は絶対に自分を傷つけない」という絶大な信頼を置いていると言えます。
飼い主さんへの「構って」アピールの場合もある
猫の開きのポーズは、子猫が母猫に「遊んで」「構って」と甘える時のポーズでもあります。成長してもその感覚が残っている猫は、飼い主さんに構ってほしい時に、猫の開きのようなポーズをとって要求することがあります。
自分のことを母猫のように慕い、甘えてくれていると思うと、愛おしさ倍増ですよね。そんな時は、優しく撫でてあげたり遊んであげたりすると、猫との絆がより深まるかもしれません。
猫の開きをしない猫
子猫の頃からずっと安全な環境で育ち、生命の危機などの強い緊張状態に置かれたことのない猫が、この「猫の開きポーズ」をすることが多いようです。
逆に、元ノラ猫や虐待を受けていたような過去を持つ猫は、常に周りを警戒する感覚が抜けずに、なかなか猫の開きのような姿になってくれないかもしれませんね。
そんな警戒心の強い猫のお腹をさすって、猫の開きを作ろうとしても、うまくいかないどころか、嫌がる猫に引っ掻かれてしまうこともあります。あせらずに、猫が安心できる環境をゆっくりと作っていってあげましょう。そのうちに、愛らしい猫の開きを見せてくれるかもしれませんよ。
まとめ
愛猫家悶絶の、可愛い猫の開きについてご紹介しました。猫の開き状態で寝ている時、猫は完全に安心しきったリラックス状態です。そこまで居心地が良いと思ってくれているなんて、飼い主冥利に尽きますよね。猫の開きは、猫ちゃんと飼い主さんの幸せの象徴と言えるのかもしれません。
40代 女性 kirin
我が家には今、5匹の猫がいます。しかし、毎日、リラックス状態にある筈の猫5匹が全部、猫の開きになるかといえば、そんなことはありません(是非、そういう場面を見てみたいものですが)。
我が家の「猫の開き状況」についてですが、常に猫の開きが可能な猫が1匹。猫の開き予備軍が3匹、猫の開きとは無縁かもしれない猫が1匹です。
この5匹は親猫と兄弟猫なので、育った環境はほぼ同じだといえます。そうなると、直接的には緊張や警戒心とは無関係で、むしろ精神的な状態や飼い主への信頼度、そうでなければ「構ってちゃん」のアピール度合が反映しているのかもしれません。
猫の開きが、もはや「専門」と思われる一匹は、猫じゃらしで遊ぶ時も、すぐにお腹を出してひっくり返っています。常に猫の開きが基本で、簡単に言うと「開きっぱなし」ということになります。飼い主の近くでも猫の開き。そして、誰が居ても居なくても、廊下で、ひとり開いています…。
猫の開き予備軍3匹については、どこでも自在に猫の開きになるのではなく、こだわり派な一面を持っている猫です。誰もいないベッドの上ならOK、飼い主の膝の上ならOK、テーブルの上はOK。でも、フローリングはNG、という変なこだわりがあるようです。
まったく猫の開きにならない1匹は、非常に甘えっ子です。そして兄弟猫の末っ子になります。どういうわけかお腹を出して仰向けにはなりません。生命の危機どころが、常に他の猫からも愛されキャラで誰よりもリラックスしているように見えますが、実はデリケートなのでしょうか。何かあるなら、理由を聞いてみたいところです。
これまで別に「猫の開き」について考えたこともありませんでしたが、その背景を知ってしまった以上、何故、猫の開きにならないのか、誰か教えて!という気分です。
40代 女性 さや
我が家の猫ちゃんも洗濯物の片付けをしているときに、割り込んできて手を万歳にして、寝転びます。そんなときは家事を中断して、一緒に遊んであげるようにしています。
すぐに、ご機嫌になってくれます。